ライフスタイル&ヘルス2025/5/12 更新
「十五夜っていつ?」と聞かれると、「秋の名月」や「お月見」という言葉は思い浮かんでも、時期については明確に答えるのはむずかしいかもしれません。そこでこの記事では十五夜の由来や時期、定番のお供え物など基本情報をわかりやすく解説します。月見団子の簡単レシピもぜひ参考にしてくださいね。
十五夜とはお月見を楽しむ秋の風物詩です。もともと十五夜とは旧暦における毎月15日の夜のことを指す言葉。旧暦では月の満ち欠けに基づいて日付が決められ、新月から数えて約15日目の夜には満月になると考えられていました。
十五夜にお月見をする風習は古代中国に由来します。唐の時代には、一年で一番月が美しく見える旧暦の8月15日に「観月の宴」が催されていました。やがて日本の平安時代に伝来し、貴族の間で月を眺めながら和歌を詠むといった風流な文化が定着します。
時代を経て、お月見の風習は秋の収穫を祝う行事として庶民の間にも広まりました。今では十五夜といえば旧暦の8月15日のことを指し、美しい満月を愛で、秋の実りに感謝する大切な行事として受け継がれています。
十五夜とはいつなのか、具体的な日付がピンとこないという方も多いかもしれません。十五夜の日付は毎年変わり、おおよそ9月中旬から10月上旬の間になります。
日付に幅がある理由は、現在使われている新暦(グレゴリオ暦)と十五夜の基準となる旧暦の暦の違いによるものです。
旧暦は月の満ち欠けを基準に1年をおよそ354日としているのに対し、新暦は太陽の運行を基に1年を365日としています。旧暦と新暦の間には年間で約11日のずれが生じるため、十五夜の日付も毎年異なるのです。
今後2030年までの十五夜の日付をご紹介します。
<2025年~2030年の十五夜の日付>
・2025年......10月6日(月)
・2026年......9月25日(金)
・2027年......9月15日(水)
・2028年......10月3日(火)
・2029年......9月22日(土)
・2030年......9月12日(木)
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十五夜といえば旧暦の8月15日のことであり、中秋の名月を指すのが一般的です。旧暦において8月15日は秋の真ん中にあたるため「中秋」と呼ばれ、この日の月がひときわ美しいことから「中秋の名月」として親しまれるようになりました。
十五夜と聞くと満月のイメージが強いですが、実際には必ずしも満月になるとは限りません。これは、月の満ち欠けの周期と旧暦の日付が完全には一致しないためで、十五夜と満月が同じ日になる年もあれば、1〜2日ずれる年もあります。
十五夜は、忙しい日々のなかでも、月や季節の美しさに心を向けることのできる機会といえます。ススキをはじめ、月見団子、栗や柿、里芋といった秋の味覚をお供えし、空がよく見える場所で月を眺めるのが王道の過ごし方といえるでしょう。
ほかにも、お子さんと一緒に月にまつわる絵本を読んだり、月を題材に和歌や俳句を詠んだり、月見酒を楽しんだり、お月見にちなんだ料理を作ったりと楽しみ方はいろいろ。月に思いをはせながら、それぞれのスタイルで心豊かな時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
十五夜にはツキを呼び込む月の神をお招きし、収穫への感謝や豊作を祈願するためお供え物をするのが習わしです。ここでは代表的なお供え物をご紹介します。
ススキは月の神をお招きする際の居場所となる「依り代(よりしろ)」としてお供えします。古くは稲穂が使われましたが、現代では形状が似ているススキを使うのが主流です。
ススキには魔除けの力があると信じられ、お月見の後にお供えしていたススキを軒先に吊るしておくと、1年間病気をしないという言い伝えもあります。
平安時代、貴族たちの月見の宴では、収穫期を迎えた里芋が月への供え物として用いられました。しかし、江戸時代に入ると、庶民の間では五穀豊穣を願い、米粉で作った団子を供えるようになります。
満月に見立てた丸い団子は縁起がよく、お供えをした団子を食べることで幸福を呼び込むと考えられてきました。
十五夜には15個の月見団子をお供えするのが一般的です。盛り付け方には決まりがあり、1段目に3×3の9個、2段目に2×2の4個、3段目に2個を重ねます。ピラミッド型に高く供えるのは、収穫への感謝や豊穣祈願を月へ届けたいという思いが込められているためです。
月見団子は正式には「三方(さんぼう)」という台にお供えしますが、三方がない場合は、普通の皿に盛り付けても問題ありません。
十五夜には、平安時代から里芋をお供えする風習があり、「芋名月」とも呼ばれます。里芋は親芋に多くの子芋や孫芋が付くことから、子孫繁栄の象徴とされる縁起物。秋の実りに感謝し、豊かな収穫を祝う意味を込めてお供えするのが通例です。
枝豆やナス、サツマイモといった秋に旬を迎える野菜のほか、栗や柿、梨など季節の果物も十五夜のお供え物として広く親しまれています。こうした秋の恵みは、その年に無事に収穫できたことを感謝し、今後の五穀豊穣を願う気持ち込めてお供えするものです。
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古くから十五夜には秋の七草をお供えする風習があります。ススキのほかハギ、キキョウ、ナデシコ、クズ、フジバカマ、オミナエシが秋の七草です。春の七草が食用であるのに対し、秋の七草は食べずに目で楽しむもの。十五夜のお供えに彩りと風情を添えてくれます。
十五夜に欠かせない月見団子を自宅で作ってみませんか。ここでは、月見団子の基本編からアレンジ編まで、簡単に作れるレシピをご紹介します。
生地をこねて、形を整えたらゆでるだけという簡単レシピです。月見団子の形は地域によっても異なり、丸いものや少し平らにしたもの、里芋のような形などもあり、好みの形に整えればOK。お供えをしたあとは、きな粉や黒みつなどお好みの味付けでお楽しみください。
レシピはこちら|macaroni
材料は白玉粉、絹ごし豆腐、ごま油、醤油のみ。シンプルな工程なので、団子作りが初めての方でも気軽に挑戦できます。加熱した醤油の香ばしさがもちもちの団子とマッチして、あとを引くおいしさに。砂糖を加えて、甘じょっぱくアレンジするのもおすすめです。
レシピはこちら|macaroni
かぼちゃを練り込んだ白玉生地でなめらかなこし餡を包んだお月見団子。オレンジ色の丸い団子はまるで秋の夜空に浮かぶ満月のようです。もちもちとした食感を長く保つコツは、生地に絹ごし豆腐を加えること。かぼちゃとこし餡のやさしい甘さにほっこりしますよ。
レシピはこちら|macaroni
十五夜は古くから親しまれ、今も受け継がれている秋の行事です。同じ夜に多くの人が各地で名月を見上げ、思いを寄せるという風習はロマンがあります。今年の十五夜は月を眺めるだけではなく、お供え物をしたり、月見団子を作ったりして楽しんでみませんか。
※商品情報や販売状況は2025年05月12日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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