初夏に暑中見舞いを送り、8月に入ると残暑見舞いの時期がやってきます。夏のイラストをあしらった絵葉書や、夏にぴったりの贈り物をする方もいることでしょう。この記事では、残暑見舞いの基本的なマナーや時期、おすすめのギフトなどをご紹介します。

「残暑見舞い」とは?

女性が緑の中を日傘をさして暑そうに歩いている

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「暑さのピーク」を見舞うものである暑中見舞いと異なって、残暑見舞いは「なかなか終わらない暑さを見舞うもの」という位置付けにあります。残暑見舞いを送る際には、暦のうえでは立秋を過ぎているのにまだ暑い日が続くことへの労いの言葉を贈るとよいでしょう。

タブーとしては、残暑見舞いと暑中見舞いの時期やあつかう言葉を混同させてしまうこと。暑中見舞いであつかう「盛夏」と残暑見舞いであつかう「晩夏」もそのひとつですよ。

残暑見舞いはいつからいつまで?

男性がはがきにボールペンで宛名を書こうとしている

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立秋をすぎたら送ろう

一般的に残暑見舞いは、立秋である8月7日〜8月31日に送りましょう。厳密には暦の関係で日にちがずれることもありますが、立秋の日から8月末までに送るのがベター。

9月に入ってもまだ暑さが長引くこともあるものの、概ね8月いっぱいを目安にしましょう。

遅くとも9月7日までには送ろう

暑さが長引く地域では9月上旬まで残暑見舞いを送っても差し支えないでしょう。とはいえマナーとしては「処暑の候(9月7日頃まで)」までには送ると良いですよ。

残暑見舞いとお中元の違い

水色の背景に水引で模様が描かれている

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お中元:7月上旬~15日頃まで

残暑見舞いは立秋である8月7日〜8月末を目安に送るのに対し、お中元はそれよりも早く7月上旬〜15日までに送るものです。

残暑見舞い:立秋以降に遅れてしまった場合のご挨拶

お中元の時期を過ぎてしまった場合は、残暑見舞いとして贈るのがベター。残暑見舞いが遅れてしまった場合は、できるだけ早めに送ることと、お詫びの言葉を添えるとよいでしょう。

表書きの違いと贈る目的の違い

表書きの書き方は、お中元・暑中見舞い・残暑見舞いともにとくに変わりませんが、送る目的はそれぞれ異なります。まずお中元は、お世話になった方に上半期の感謝を伝え、下半期の健康を祈る挨拶の意味があります。

そして暑中見舞いには、普段なかなか会えない親族や、いつもお世話になっている方々へ送る夏の挨拶の意味が。一方で残暑見舞いは、相手の体調への気遣いの気持ちと、こちら側の近況報告を行う挨拶の意味があります。

残暑見舞いにおすすめの品物とは?

涼を感じるスイーツ

長引く暑さによる疲労などを労うための残暑見舞いでもあるので、少しでも涼を感じられるスイーツを贈るとよいでしょう。たとえばフルーツゼリーや果物のジュースなどはぴったりですよ。年齢問わず喜んでもらえるはずですよ。

日持ちする飲料や調味料ギフト

夏場は生鮮食材は腐りやすいのがネックですよね。そのため、日持ちする食品や調味料などを贈ると喜ばれるでしょう。

たとえば、ちょっと変わったカレーのレトルト商品や、万人受けするスパイスなども良いかもしれませんね。ほかにも、ドレッシングなども自分では買わないギフトとなっておすすめですよ。

高齢の方にも喜ばれるやわらか食・健康志向の食品

硬いものは高齢者の方への贈り物に向いていません。素麺やにゅうめんなどの麺類ギフトなどはツルッと喉越しもよく食べられるので喜ばれるでしょう。

ほかにも健康に過ごして欲しいという願いをこめて、こだわった出汁のような健康志向の商品を選ぶのも良いかもしれませんね。

残暑見舞いのマナーと注意点

のし紙の選び方

お祝い事ではありませんが何度繰り返してもよいことなので、結び目を何度でも結び直せる「水引」を選びます。相手が喪中とわかっている場合は、水引はつけずに送りましょう。

手紙を添える場合の文例や書き方

残暑見舞いの文例は、送る相手との間柄によっても内容は異なります。一般的には、厳しい暑さのなか相手が元気かどうかのねぎらいの言葉を述べた後に、相手の体をご自愛くださいというようなメッセージ、そして最後に「晩夏」や「立秋」といった残暑に合う言葉でしめくくりましょう。

喪中の相手への配慮

残暑見舞いはお祝いではないため、喪中の方へも送ることができます。しかし、喪中であることには変わりがないため、落ち着いた絵柄の葉書を選ぶのが良いでしょう。

また、内容も相手の想いに寄り添うような文面で近況を伝えるのがベター。そして、四十九日が明けるまでは残暑見舞いは控えたほうが無難です。

暑さと相手を労う気持ちをのせて

年々暑くなる夏の気温にはうんざりしている人も多いはず。だからこそ、遠方に住む親戚やお世話になっている方の健康は気になりますよね。

暑い夏を過ごされたお体を労う気持ちを手紙や贈り物にのせて、今年の夏は残暑見舞いを送ってみてはいかがでしょうか。

※商品情報や販売状況は2025年05月14日時点でのものです。
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