HANKYU MEN'S  OSAKA “Closeup” HENRY POOLEHANKYU MEN'S  OSAKA “Closeup” HENRY POOLE

英・ロンドンにある静かで細い通り "サヴィル・ロウ"。ここは今や英国のビスポーク・テーラーの聖地というだけではなく、最高水準のハンドメイドスーツを求める全世界の人々が目指す地とも言われている。そのサヴィル・ロウで最初のテーラーとして来年創業220年。
世界中のVIPを魅了し伝統を継承し続けている、歴史的なビスポークテーラー「ヘンリープール」。
今回、阪急メンズ編集部が、同社を率いている7代目現当主のサイモン・カンディ氏に、サヴィル・ロウ 15番地の本店で伺った。

英・ロンドンにある静かで細い通り ”サヴィル・ロウ”。ここは今や英国のビスポーク・テーラーの聖地というだけではなく、最高水準のハンドメイドスーツを求める全世界の人々が目指す地とも言われている。そのサヴィル・ロウで最初のテーラーとして来年創業220年。世界中のVIPを魅了し伝統を継承し続けている、歴史的なビスポークテーラー「ヘンリープール」。今回、阪急メンズ編集部が、同社を率いている7代目現当主のサイモン・カンディ氏に、サヴィル・ロウ 15番地の本店で伺った。

"Henry Poole"の伝統を守り続ける中で「心から誇りに思った瞬間」を聞かせてください。

「誇りに思う瞬間は、素晴らしいクライアントのガーメントを長年にわたって仕立ててきたことから生まれます。そしてその一つはチャールズ3世王からロイヤル・ワラントを受け取った瞬間でした。これはリバリー・ユニフォーム(王室の制服)を作ったことに対して与えられたもので、私たちはヴィクトリア女王の時代からワラントを保持しています。」

”Henry Poole”の伝統を守り続ける中で「心から誇りに思った瞬間」を聞かせてください。「誇りに思う瞬間は、素晴らしいクライアントのガーメントを長年にわたって仕立ててきたことから生まれます。そしてその一つはチャールズ3世王からロイヤル・ワラントを受け取った瞬間でした。これはリバリー・ユニフォーム(王室の制服)を作ったことに対して与えられたもので、私たちはヴィクトリア女王の時代からワラントを保持しています。」

数多くの国のVIPと接してこられた中で「日本のクライアントだけが持つ美意識やこだわり」のように感じられることはありましたか。

「ご存知のように私たちは世界中を旅し、さまざまな種類の生地やスタイルでクライアントに対応しています。日本の方は職人技を非常に高く評価しており、それは文化のDNAの一部だと思います。彼らは、実用的な用途を持つ何千種類もの生地や、ディテールのチョイスにもこだわります。例えば美しい手仕事のボタンホールや、服がどの様に構築されるかを楽しみます。そういった細部についての会話は、とても深くて濃いものになります。他の国で似たような特徴を持つのはスイスで、時計製造、製薬、銀行業界から来ているのだと思います。」

数多くの国のVIPと接してこられた中で「日本のクライアントだけが持つ美意識やこだわり」のように感じられることはありましたか。 「ご存知のように私たちは世界中を旅し、さまざまな種類の生地やスタイルでクライアントに対応しています。日本の方は職人技を非常に高く評価しており、それは文化のDNAの一部だと思います。彼らは、実用的な用途を持つ何千種類もの生地や、ディテールのチョイスにもこだわります。例えば美しい手仕事のボタンホールや、服がどの様に構築されるかを楽しみます。そういった細部についての会話は、とても深くて濃いものになります。他の国で似たような特徴を持つのはスイスで、時計製造、製薬、銀行業界から来ているのだと思います。」

"Henry Poole” と日本とのつながりの中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。

「日本での忘れ難い思い出は、デパートでの仕事を終えた後にそのデパート内で白洲次郎氏の生涯に関する展示を見たことです。何年か前、私は彼の孫に会い彼が書いた本に登場しました。彼(白州次郎)の旅の記録や、ヨーロッパの最高のコレクションの品々、さらには彼が大切にしていたヴィンテージ・ベントレーも展示されていました。最も素晴らしかったのは、その本を読んだ後に、あらためて彼のヘンリー・プールの服を拝見できたことでした。燕尾服からツイードのブレザーまで本当に素晴らしく、非常に良く手入れされ保管されていました。」

”Henry Poole” と日本とのつながりの中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。「日本での忘れ難い思い出は、デパートでの仕事を終えた後にそのデパート内で白洲次郎氏の生涯に関する展示を見たことです。何年か前、私は彼の孫に会い彼が書いた本に登場しました。彼(白州次郎)の旅の記録や、ヨーロッパの最高のコレクションの品々、さらには彼が大切にしていたヴィンテージ・ベントレーも展示されていました。最も素晴らしかったのは、その本を読んだ後に、あらためて彼のヘンリー・プールの服を拝見できたことでした。燕尾服からツイードのブレザーまで本当に素晴らしく、非常に良く手入れされ保管されていました。」

ロンドン、サヴィル・ロウの精神を次世代に継承していくうえで、今一番大事にしている教訓や取り組みを教えてください。

「多くのサヴィル・ロウのテーラーにはブランドイメージがありますが、これは時代によって変わることもあります。作り方さえも変わることがあります。ヘンリー・プールでは品質とその維持、そしてアプレンティス(見習い)を守る事を大切にしています。父が80年代に気づいたのは、プールにいた多くの職人の年齢層が引退時期を迎えるということでした。そこで父とフィリップ・パーカーが職人育成制度を設立し、その制度は今でも続いています。そんな中、今年私たちは2人のコートメーカーが3年間の見習いを終えたことを嬉しく思っています。私たちのクライアントは、ショップだけでなく、階下の工房で作業するチーム(職人達)とも会うことを楽しんでいます。このようにハウス(テーラー)を維持することが私にとって非常に大切です。」

ロンドン、サヴィル・ロウの精神を次世代に継承していくうえで、今一番大事にしている教訓や取り組みを教えてください。「多くのサヴィル・ロウのテーラーにはブランドイメージがありますが、これは時代によって変わることもあります。作り方さえも変わることがあります。ヘンリー・プールでは品質とその維持、そしてアプレンティス(見習い)を守る事を大切にしています。父が80年代に気づいたのは、プールにいた多くの職人の年齢層が引退時期を迎えるということでした。そこで父とフィリップ・パーカーが職人育成制度を設立し、その制度は今でも続いています。そんな中、今年私たちは2人のコートメーカーが3年間の見習いを終えたことを嬉しく思っています。私たちのクライアントは、ショップだけでなく、階下の工房で作業するチーム(職人達)とも会うことを楽しんでいます。このようにハウス(テーラー)を維持することが私にとって非常に大切です。」

ご自身がスーツを仕立てる際に「絶対に譲れないこだわり」や「密かに大切にしているディテール」が
あれば教えてください。

「何年もスーツを着ていると、朝から晩まで仕事をこなすために信頼できる生地やデザイン、快適さが大切だと感じます。私にとって、バードアイは最初の生地であり恐らく最後の生地でもある特別なものです。私は常にピークドラペルの3ピーススーツを好んで着ていますし、ダブルブレストの3ピースも楽しんでいます。ポケットのディテールは、ファイロファックス~パームパイロット、モトローラの折りたたみ携帯~現代のiPhoneのように、テクノロジーと共に変化してそれに伴ってサイズも変わりましたが、名刺用のポケットは今も変わらず持ち続けています。実際私のジャケットには二つあり、一つは渡す用、もう一つは受け取る用にしています。多くの人が名刺を使う日本でも、このポケットは非常に実用的ですね。」

ご自身がスーツを仕立てる際に「絶対に譲れないこだわり」や「密かに大切にしているディテール」があれば教えてください。「何年もスーツを着ていると、朝から晩まで仕事をこなすために信頼できる生地やデザイン、快適さが大切だと感じます。私にとって、バードアイは最初の生地であり恐らく最後の生地でもある特別なものです。私は常にピークドラペルの3ピーススーツを好んで着ていますし、ダブルブレストの3ピースも楽しんでいます。ポケットのディテールは、ファイロファックス~パームパイロット、モトローラの折りたたみ携帯~現代のiPhoneのように、テクノロジーと共に変化してそれに伴ってサイズも変わりましたが、名刺用のポケットは今も変わらず持ち続けています。実際私のジャケットには二つあり、一つは渡す用、もう一つは受け取る用にしています。多くの人が名刺を使う日本でも、このポケットは非常に実用的ですね。」

阪急メンズ大阪に来店される日本の若い世代のお客様へ"Henry Poole”が伝えたいこれからのメンズドレススタイルとはどんなものですか。

「私は日本の若い紳士たちにぜひ聞いてほしい言葉があります、それはヘンリープールで言うところの“バランスについてです”。これは私たちのスタイルを表現する方法で、ウエストボタンの位置、スーツの長さ、トラウザーズの幅など、体のバランスに合うように作ることを指しています。ファッションの振り子(トレンド)は極端に揺れ動くこともありますが、プールではそれを見越してクライアントに合わせて作り上げます。そういったことは肩を引き立てる袖の形にも表れますし、小さなディテールでは、例えばストライプ生地の表地やネーム入りのラベルなど、これらはどんなときでも自分の物と識別できるようにするためにも有効です。こういったことすべてが 200年以上の歴史の一部であり、私達のヘリテージとなっています。さらに重要なのは、オーダーしていただいたスーツをフィットさせるという “体験”に対する情熱です。そうやって作った服は、長年にわたって楽しめる旅のようなものになるということです。若いクライアントにとって先を見越した最適な生地をご提案し、そしてスーツの実用面と合わせて ”スタイル”(個性)を作り上げていくことが重要です。」

阪急メンズ大阪に来店される日本の若い世代のお客様へ”Henry Poole”が伝えたいこれからのメンズドレススタイルとはどんなものですか。「私は日本の若い紳士たちにぜひ聞いてほしい言葉があります、それはヘンリープールで言うところの“バランスについてです”。これは私たちのスタイルを表現する方法で、ウエストボタンの位置、スーツの長さ、トラウザーズの幅など、体のバランスに合うように作ることを指しています。ファッションの振り子(トレンド)は極端に揺れ動くこともありますが、プールではそれを見越してクライアントに合わせて作り上げます。そういったことは肩を引き立てる袖の形にも表れますし、小さなディテールでは、例えばストライプ生地の表地やネーム入りのラベルなど、これらはどんなときでも自分の物と識別できるようにするためにも有効です。こういったことすべてが 200年以上の歴史の一部であり、私達のヘリテージとなっています。さらに重要なのは、オーダーしていただいたスーツをフィットさせるという “体験”に対する情熱です。そうやって作った服は、長年にわたって楽しめる旅のようなものになるということです。若いクライアントにとって先を見越した最適な生地をご提案し、そしてスーツの実用面と合わせて ”スタイル”(個性)を作り上げていくことが重要です。」

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