東京・南青山のギャラリー白白庵では、現代美術から伝統工芸まで幅広い領域の作家・作品の数々を日本の歴史・文化の系譜の最先端に位置するものと定義し直し、様々な国のカルチャーの影響を受けながら独自の進化を遂げてきたものとして、「JAPANESE HYBRID ART」を提唱。
習い事として形式的なヒエラルキーが固定化された「茶道」ではなく、見立てや目利きによって美的価値観を創出してきた「茶ノ湯」をグローバルなステージに展開することを目指している。
今回の企画では、白白庵主宰・アートディレクター石橋圭吾による監修のもと、ギャラリー中央に移動式茶室「移民軒」(設計・眞田大輔)を設置し、現代茶ノ湯のインスタレーションを出現させる。
欧米の最先端アートを生み出す白い空間「ホワイトキューブ」に対し、日本美術を育んできた「茶室」を再興することで、時の将軍や戦国武将から豪商を魅了し、やがて町衆へと広がって裾野を広げた「茶ノ湯」のロマンを再発見し、私たちの生きる時代に誇れるアート、工芸、カルチャーの数々を世界へと堂々と発信して行きたいと考える。