
日本で唯一、奄美群島だけで製造が認められているお酒、それが“黒糖焼酎”です。さとうきびと米麹で造られる黒糖焼酎は、黒糖のほんのりとした甘さと香り、米麹のコクが広がります。今回は、奄美大島・名瀬の「酒屋まえかわ」の二代目にして黒糖焼酎案内人も務める前川健悟さんが黒糖焼酎の魅力を存分に語ります。
前川健悟さんをご紹介
「酒屋まえかわ」で黒糖焼酎の魅力を伝えながら、島内外での焼酎イベントも積極的に開催しています。2024年11月には奄美市名瀬の商店街に複合店舗「UNION」がオープン。黒糖焼酎とエンターテインメントを掛け合わせながら新しい交流の場やコミュニティづくりに努めています。

「酒屋まえかわ」をご紹介
奄美群島の5つの島全25蔵の黒糖焼酎が揃う専門店。奄美大島の市街地・名瀬にある店舗では170以上の黒糖焼酎を取り扱い、蔵元や各銘柄の特徴や背景をしっかりと伝えることを理念とし営業しています。
黒糖焼酎BAR 開店
“黒糖焼酎BAR”へは
会場で販売するフードの
持ち込みOKです。

奄美群島の5つの島で25の酒蔵が造る黒糖焼酎。その中から、黒糖焼酎専門店「酒屋まえかわ」の黒糖焼酎案内人、前川健悟さんが厳選した30銘柄をバーでお楽しみいただけます。スタンダードな代表銘柄から、ほかでは飲むことができない貴重な銘柄までをラインアップ。ぜひこの機会に、知られざる黒糖焼酎の世界をご体験ください。
5つの群島から全25蔵の代表銘柄をラインアップ
黒糖焼酎BARメニュー
奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島より
ストレート・ロック・水割り(1杯)550円から
炭酸割り・お湯割り(1杯)600円から
黒糖焼酎カクテル(1杯)800円から
そのほか 700円から
[Sonic Aging]飲み比べ
~6つのジャンルの音楽を聴かせた
熟成酒~

“音楽をつくるように醸し、奏でるように発信する”を理念に掲げる「西平酒造」が数年にわたり進めてきた渾身のプロジェクト。
樽に設置した特注のスピーカーから、Rock・HOUSE・Hip Hop・島唄・Latin・Reggaeと6種類の音楽を聴かせ、周波数の違いにより異なった振動を与え、熟成させました。それぞれの音楽によって造り上げられた味わいをぜひお楽しみください。
Sonic Agingの歌ごとの黒糖焼酎の違いを体験していただける飲み比べも数量限定でご用意。
日替りマスターをご紹介!
関西の奄美ルーツ、奄美ラバーの前川さんの仲間がマスターとして日替りで応援に駆けつけてくれます。
※日替りマスターの予定は予告なく変更または中止になる場合がございます。
●11月5日(水)午後4時~8時
ワインショップ店員:義山海(ヨシヤマカイ)
徳之島生まれ。学生時代に「酒屋まえかわ」での勤務経験を経て、現在は大阪のワインショップのスタッフを務めています。
●11月6日(木)午後4時~8時
「ネンジュウムチュウ」店主:高田象太(タカダショウタ)
ウラナンバの路地裏で焼酎を叫ぶ小さな立ち呑み焼酎バー「ネンジュウムチュウ」店主。おひとりずつ好みに合わせた銘柄と飲み方をご提案します。
●11月7日(金)午後4時~8時
「Little Island」店主:喜多川大地(キタガワダイチ)
徳之島出身。長居に新しくオープンした「リトルアイランド」の店主。アーティスト"MOCODAICHI"としても関西を中心に活動中。
●11月8日(土)午後4時~8時
「大衆居酒屋 タイガーパンチ」代表取締役:岸田虎之臣(キシダコウノシン)
奄美大島で「居酒屋 虎之臣」「ラーメンとん太」、大阪で「大衆居酒屋 タイガーパンチ」を経営。島の生の情報、食や文化、奄美の黒糖焼酎を大阪の方に知ってもらうために奮闘中。
●11月9日(日)午後4時~8時
「Jazzまーらん舟」船長:船堂晃(フナドウアキラ)
阿倍野ハルカスの麓で黒糖焼酎メインに音楽も楽しめるお店を経営。食やお酒が好きな方々が日々通っています。
スズキナオのあまみ群島Trip
奄美の唯一無二 黒糖焼酎を訪ねて

奄美群島のみで製造が許され、特産品として全国的に知られる黒糖焼酎。その魅力を伝える酒販店や、歴史を受け継ぎながら新たな可能性を開こうとする若い世代の杜氏を訪ね、島の宝である黒糖焼酎について考えた。
詳しくはこちら ※外部サイトに遷移します。

スズキナオさんをご紹介
1979年東京都生まれ。2014年に大阪に移住。「デイリーポータルZ」「ことさら出版」などのWEB媒体を中心に執筆中。著書に、『大阪環状線 降りて歩いて飲んでみる』(インセクツ)、『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』(スタンド・ブックス)、『家から5分の旅館に泊まる』(太田出版)などがある。
黒糖焼酎の酒蔵
9蔵が揃い踏み
おうちで黒糖焼酎を!
ボトルをお買上げいただけるのはコチラの蔵
黒糖焼酎蔵元のスタッフが駐在します。いろいろおたずねください。
NEW 喜界島「喜界島酒造株式会社」

泡盛の杜氏だった石川すみ子さんが1916年に開いた酒造所がルーツ。人生の喜びの時に寄り添うことのできる酒造りを目指しています。銘柄も豊富で、その多くがブレンドによって仕上げられているのも特徴。

代表銘柄「喜界島」
熟成されているため旨みとコクのバランスが良く、喉越しはとてもまろやかです。昔ながらの常圧蒸留と最新の技術管理のもと、じっくり時間をかけて造っています。2019年から6年連続でモンドセレクション金賞を受賞しています。
喜界島黒糖焼酎 喜界島(25度、1,800ml)2,281円
NEW 奄美大島「株式会社西平本家」

1925年、沖縄出身の初代・西平守常さんが喜界島へ渡り、泡盛の酒造場として創業したのがルーツ。1927年に奄美大島に移転。黒糖焼酎では珍しい三段仕込みが蔵の伝統製造法です。さらにこちらも珍しい3本の首がある蒸留機で同じもろみから違うタイプの原酒を取り、各銘柄を造り上げています。

代表銘柄『せえごれ』
奄美の方言で“酒呑み”の意味。焼酎にかける濾過を粗めにすることで、とろみや旨みのある濃厚な味わいに仕上がっています。

白麹の旨みを最大限に引き出し、熟成を経てより気品ある味わいに仕上がります。軽やかな飲み口は、魚料理や煮込み料理ともよく合います。
氣 白麹(25度、900ml)1,480円
奄美大島「西平酒造株式会社」

1927年に喜界島で創業。従業員の多くがミュージシャンであり“音楽をつくるように醸す”をテーマに酒造りを行う。その独自性は造りだけでなくボトルやラベルのデザインにも。エンターテインメント要素も多く織りまぜる稀有な酒蔵です。

代表銘柄「加那」
加那は奄美の方言で“愛しい人”という意味。樽熟成由来のキャラメルのような香りとキレのあるドライ感が特徴。

黒糖のふくよかな甘い香りと、米麹の旨み、島の美しい海を思わせる白ワインのようなソルティでさわやかな味わいが特徴です。黒糖と一緒に楽しむ“親子飲み”もぜひ。
奄美黒糖焼酎 SANGO(30度、720ml)2,893円
奄美大島「株式会社 奄美大島開運酒造」

奄美大島の西側に位置する宇検村にある蔵元。世界自然遺産登録地域の湯湾岳の伏流水で仕込み。銘柄によって白麹、黒麹を使い分け、蔵独自のクラシック音楽をお酒に聴かせる“音響熟成”を経て仕上げています。

代表銘柄「れんと」
減圧蒸留、音響熟成で造られ、青りんごを思わせる香りと清流のようなクリアな味わい。水割り、炭酸割りなどでよく飲まれています。

琥珀色にきらめく“紅さんご”は、日本の麹文化で醸し出した原酒を西洋の樽貯蔵で長時間熟成。添加物の力を借りずとも、樽の中で時が空気を溶かし込みまろやかに味わいを創造していきます。
奄美黒糖焼酎 紅さんご(40度、720ml)2,840円
NEW 奄美大島「有限会社 富田酒造場」

1951年に富田豊重さんが創業。年間の生産量は黒糖焼酎蔵の中でも小規模。蔵内にある32個のかめですべての仕込みを行う、個性的な製造法です。土っぽさ、野生味と表現される酒質はこのかめ仕込みが大きな要素となっています。

代表銘柄「龍宮」
沖縄産の黒糖、国産の米麹を使用し、かめ仕込みから生まれる香りは、淡いナッツのような香ばしさとミネラル感のある風味。果物やハーブ類を漬けて楽しむことも。
黒糖焼酎 龍宮(30度、900ml)2,015円
奄美大島「町田酒造株式会社」

黒糖焼酎業界の大手の蔵のひとつ。前身の石原酒造から1988年に酒類製造免許を譲り受け1991年に町田酒造に社名変更。日本の主要都市に営業所も設け、長年、黒糖焼酎の全国的な販路拡大に力を入れています。

代表銘柄「里の曙」
黒糖焼酎で初めて減圧蒸留を行った銘柄です。3年の熟成によってさらにスムーズな飲み口に仕上げ、口に含んだ時に広がるほのかな甘さが心地よく。

奄美大島をこよなく愛した日本画家 田中一村の名画『アダンの海辺』をラベルに採用。数種類の黒糖焼酎を樫樽で長期貯蔵し、絶妙なバランスでブレンドした独自の醸造技術の集大成です。奄美・鹿児島限定商品を特別にお持ちします。
奄美黒糖焼酎 一村〈いっそん〉(25度、720ml)1,755円
徳之島「有限会社 松永酒造場」

徳之島の港町、伊仙町に1952年に創業。販売を中止していた代表銘柄「まる鹿」を2020年、半世紀の時を経て現杜氏の三代目 松永晶子さんが復活させました。初代、二代目、三代目と代々女性が杜氏を継ぐ酒蔵。

代表銘柄「マルシカ」
味と香りのバランスがとれた、豊かな深い味わいと口当たりの良さが魅力の“マルシカ”のほかに、そのままでも飲める、徳之島産グァバ茶や島みかん シークニンを使用したリキュールをお持ちします。
奄美黒糖焼酎 マルシカ(25度、720ml)各1,963円
徳之島「奄美酒類株式会社」

昨年30歳という若さで蔵を継いだ社長の新しい挑戦と、60年続く蔵の伝統を守る覚悟。徳之島内の4つの酒蔵の原酒を専門のブレンダーがブレンド。原酒の製造方法やブレンドの割合、熟成方法の違いで、個性豊かな銘柄を造っています。

代表銘柄「奄美」
伝統的な常圧蒸留で、割合を減らした米麹と多めの良質な黒糖を徳之島の自然水で仕込み、3年以上貯蔵熟成させています。また黒麹を用いることで、芳醇な香りとすっきりした甘さとコク、キレのある後味に。料理の味を引き立てる黒糖焼酎です。
奄美 古玄泉〈ふる・げんごー・いじゅん〉(28度、1,800ml)3,300円
NEW 与論島「有村酒造株式会社」
“与論献奉”の島の酒蔵登場

奄美群島の最南端に位置する与論島で唯一の酒蔵。半世紀以上使い込まれてきたかめを一次・二次仕込みに使用し、すべて常圧蒸留で造っています。与論島独自の飲酒文化『与論献奉』は代表銘柄「島有泉」でおこなわれ、島の宴には欠かせない存在です。

代表銘柄「島有泉」
国産黒糖を100%使用し、伝統製法で丁寧に仕込み。華やかな香りとコクのある後味が特徴です。ロックでゆっくり香りを堪能したり、水割りで食中酒に、ソーダ割りで爽やかに。豚の角煮やお刺身、チーズにも意外とよく合います。
島有泉~しまゆうせん~(35度、720ml)2,200円
『与論献奉』を知っていますか?

遠来のお客さまをもてなす酒の流儀、それが『与論献奉』です。大盃になみなみと注がれた黒糖焼酎を次々と回し飲み。大切なお客さまを島の酒で歓迎する“おもてなしの心”の表れです。お酒の弱い人は注がれている途中で“トォッ!”と叫べばそこでストップ。無理は一切しません。さっぱりとした味わいとほのかな甘みの黒糖焼酎についつい盃が進んでしまいます。

まずは親を決めて、自己紹介。歓迎のメッセージが伝えられたら、いよいよスタートです。時計回りにひとりずつ親から盃を受け、自己紹介とメッセージを述べたら盃の黒糖焼酎を飲み干します。ポイントは、最後の数滴を手にとり頭に撫で付けましょう。髪(神)に感謝。尊加那志(とぉとぅがなし)。
















































