日本酒を選びたいけど、種類がありすぎてわからない!本記事では、そんな人のために「日本酒の選び方のコツ」をご紹介します。ラベルを見ればすぐわかる方法ばかりなので、試飲ができない場合も安心。ぜひ、日本酒との良き出会いをお楽しみください。

どうやって選ぶ?初めての日本酒を選ぶ「5つのポイント」

日本酒の瓶が並べられている

iStock.com/electravk

【ポイント1】有名な日本酒から選ぶ

ここだけはおさえておきたい有名な日本酒、みなさんはご存じですか?まず、さまざまなシリーズがつくられている「久保田」。日本酒といえば知らない人はいないくらい有名ですよね。そして「八海山」。こちらも「久保田」同様新潟の日本酒です。太い筆で書いたようなラベルが特長的ですね。

ほかにも、大ブームを巻き起こした山口県の旭酒蔵でつくられている「獺祭」。ギフト用としても喜ばれる日本酒です。プレゼントなど、贈り物として日本酒を選ぶ際には、有名どころをセレクトするのもいいでしょう。

【ポイント2】日本酒度から選ぶ

猪口に日本酒を注いでいるのを真上から見下ろしている

iStock.co,/kuppa_rock

日本酒度とは、日本酒の比重を数値にあらわしたもので、「甘口」や「辛口」をわける際の基準。一般的に、日本酒度「-1.4〜+1.4」が中間の数値とされ、それよりも低くなると甘口、高くなると辛口とされています。

【ポイント3】精米歩合から選ぶ

米が並べられたテーブルで猪口に日本酒が注がれている

iStock.com/kuppa_rock

精米歩合とは、米を削った"残りの割合"を%で表したものです。つまり、米がどれだけ削られているかということ。

たとえば精米歩合40%は「お米の60%を削った」という意味になります。米は、周りを削って中心(心白・しんぱく)に近づくほど、香り高い日本酒になります。

本醸造、純米、吟醸の違い

吟醸酒と本醸造酒には、醸造アルコールが使用されています。一方で純米酒は、米と米麹、そして水だけで造られた日本酒です。純米酒の原材料はお米のみため、芳醇なお米の香りが楽しめますよ。

吟醸酒と本醸造酒は、醸造アルコールが含まれている点は同じですが、その精米歩合が異なります。吟醸酒の精米歩合は60%以下、本醸造酒は70%以下と決められているのです。

さらに吟醸酒と本醸造酒では、製造方法にも違いが。吟醸酒は「吟醸造り」という製法を採用しています。お米を通常よりも低温かつ長時間で発酵させることで、フルーティな香りとなりますよ。

【ポイント4】産地から選ぶ

酒蔵の店先に酒瓶や樽が置かれている

iStock.com/Su Nitram

日本全国には、なんと1,400以上もの酒蔵が存在しています。ただ、日本のどこにでもあるわけではありません。日本酒の酒蔵数が多い都道府県は、米どころの新潟県、庄内平野がある山形県、北アルプス由来の豊富な水源をもつ長野県、六甲山をはじめとする豊かな自然が特徴の兵庫県です。一方、生産量が高い都道府県は兵庫県、京都府、新潟県となっています。

自然豊かな都道府県には、豊富な水源があったり、米の生産が盛んだったりすることから、酒造りにもつながってくるのでしょう。

水田に稲が植えられている

iStock.com/north-tail

さらに、大まかにみると比較的寒い地域では辛口、暖かい地域では甘口が多く生産されています。好みの味わいと都道府県を照らし合わせて選ぶのも楽しいですね。

おすすめ【辛口】の日本酒3選

1. 兵庫県「山陽盃酒造」播州一献 大吟醸

白いラベルに黒地と金色の文字が特徴的な、兵庫県〔山陽盃酒造〕播州一献 大吟醸
3,300円

世界中のワイン業者から注目されている「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019」において、『大吟醸酒部門ブロンズ』を、同アワード2021には『大吟醸酒部門ゴールド』を受賞した逸品。

上品なやわらかい口当たりに、大吟醸ならではの華やかな吟醸香がマッチした大吟醸酒です。米本来の甘味と旨味は残しつつも、比較的辛口なのも特長。酒造好適米で有名な山田錦のなかでも、最高品質・特A地区が贅沢に使用されています。

詳しく見る

2. 新潟県「尾畑酒造」真野鶴 大吟醸

淡色のラベルに鶴のイラストが描かれた、新潟県〔尾畑酒造〕真野鶴 大吟醸
2,750円

新潟県・佐渡島で1892年に創業した、有名な酒蔵「尾畑酒造」が手がける、淡麗辛口の大吟醸酒。フレッシュな口当たりと、華やかでフルーティーな吟醸香が特長です。喉越しはまろやかで飲みやすく、あと味はすっきりしています。

詳しく見る

3. 広島県「白牡丹酒造」白牡丹 大吟醸

緑の瓶に金色のラベルが特徴的な、広島県〔白牡丹酒造〕白牡丹 大吟醸
5,500円

白牡丹酒蔵は1675年創業で老舗の酒蔵のひとつ。広島県のなかでもっとも古い歴史を持つ日本酒です。華やかでフルーティーな香りに、あと味はキリッと爽やかでさらりとしています。酒造好適米として有名な山田錦を40%まで磨きあげた逸品。木箱もついているのでギフトにもおすすめですよ。

詳しく見る

おすすめ【甘口】の日本酒3選

4. 奈良県「今西清兵衛商店(いまにしせえべえ)」春鹿(はるしか) 純米大吟醸

金色のラベルが特徴的な、奈良県〔今西清兵衛商店〕春鹿 純米大吟醸
5,500円

世界中のワイン業者から注目されている「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2017」において『純米大吟醸酒部門シルバー』を受賞した、香り高い純米大吟醸酒。

酒造好適米「山田錦」を贅沢にに使用しており、果実のようなフルーティーな香りと、爽やかなキレが特長。一方、日本酒度は「-4.0」と甘口に醸造されており、口当たりはやわらかです。

詳しく見る

5. 徳島県「本家松浦酒造」鳴門鯛 LEDD(レッド)

カラフルなラベルが貼られた鳴門鯛 LEDの瓶
1,760円

トロピカルフルーツを連想させる香りと、酸味のバランスが絶妙な1本。日本酒度 は「-19」とかなり甘めに設定されています。日本酒初心者や日本酒が苦手な方におすすめです。

冷蔵庫でよく冷やしてから飲むとより風味が感じられ、食欲をそそりますよ。ぜひ料理と一緒に楽しんでみてくださいね。

詳しく見る

6. 福島県「名倉山酒造」名倉山純米吟醸 月弓かほり

淡い紫色のラベルが貼られた名倉山純米吟醸 月弓かほりの薄紫の瓶と箱
2,640円

純米吟醸の製法で作られた月弓かほり。パッと目を引く幻想的なラベルは、「湖面を照らす朝の白い月」をイメージしたものです。

日本酒度は「−1.0」やや甘口。雑味が少なく、甘味と酸味が絶妙なバランスで調和しているのが特徴です。口に含むとお米の甘味が旨味に変わりますよ。

詳しく見る

おすすめ【本醸造酒】の日本酒4選

7. 兵庫県「小西酒造」白雪 特撰

茶色い瓶にブロンズカラーのラベルが特徴的な、兵庫県〔小西酒造〕白雪 特撰
2,573円

世界中のワイン業者から注目されている「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2018」において『本醸造酒部門大会推奨』を、同アワード2019において『本醸造酒部門ブロンズ』を受賞した逸品。

麹米は最高峰「山田錦」を贅沢に使用し、じっくりと仕込んだ本醸造酒。まろやかで芳醇な味わいが特長。

詳しく見る

8. 広島県「賀茂鶴酒造」賀茂鶴 超特撰特等酒

緑色のラベルに富士山のイラストが描かれた、広島県〔賀茂鶴酒造〕賀茂鶴 超特撰特等酒
3,352円

世界中のワイン業者から注目されている「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」2009年、2014年、2015年において『本醸造酒部門大会推奨』を、同アワード2010年、2013年には『本醸造酒部門ブロンズ』の合計5度の入賞を果たした逸品。

やわらかでやさしい口当たりに、旨味としっかりしたコクが特長。冷やして飲んでキレを、熱燗にして味の膨らみを楽しむ賀茂鶴伝統の風味が愛される秘密。

詳しく見る

9. 岡山県「板野酒造本店」木堂酵母のお酒

水色のラベルが貼られた木堂酵母のお酒の水色の瓶
1,375円

さわやかな水色の瓶に入った木堂酵母のお酒。そのかわいらしい見た目から、女性へのプレゼントにもぴったりです。

元総理大臣、犬養毅の生家から分離された酵母を使って作られています。日本酒度は「+4.0」とやや辛口です。煮魚やおでん、煮物など、幅広い料理と相性が良いですよ。

詳しく見る

10. 高知県「土佐鶴酒造」土佐鶴 超辛口

ネイビーのラベルが貼られた土佐鶴 超辛口の瓶
1,425円

キリッとした味わいが特徴の土佐鶴。「現代の名工」と呼ばれる池田健司が醸した超辛口のお酒です。辛口の日本酒が好きな方へのプレゼントにおすすめですよ。

刺身や湯豆腐、焼き魚といったさっぱりした味わいの和食と相性抜群!調和のとれた味わいを楽しんでみてくださいね。

詳しく見る

おすすめ【純米酒】の日本酒3選

11. 福島県「大七酒造」大七 純米生もと

ラベルの真ん中に大きく銘柄が書かれた、福島県〔大七酒造〕大七 純米生もと
2,780円

昨年度の「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2021」において『純米酒部門ブロンズ』を受賞した、話題の逸品。

芳醇なコクと旨味、あと味のキレが特長。15度前後の常温や、ぬる燗、熱燗でもおいしくいただけます。どんな料理とも相性が良く、食中酒にぴったりの純米酒。

詳しく見る

12. 新潟県「越後鶴亀」越後鶴亀 純米

ラベルの柄が個性的な、新潟県〔越後鶴亀〕越後鶴亀 純米
2,750円

昨年度の「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2021」において『純米酒部門ブロンズ』を受賞した、越後鶴亀を代表する1本。

米の上品な旨みが最大限に引き出され、軽やかでなめらかな口当たりと、キレのある味わいが特長。冷やしても温めてもおいしくいただけるので、食中酒におすすめです。

詳しく見る

13. 滋賀県「浪乃音酒造」浪乃音

水色のラベルが貼られた浪乃音の緑色の瓶
1,485円

年間の生産量が300石という小さな蔵で作られた純米酒、浪乃音。三兄弟で酒造りに励んでいます。ラベルにも「醸熱三兄弟」の文字がありますよ。

日本酒度は「+10」と辛口のお酒でありながら、口に含むとおおらかな米の旨みが広がるのが特徴。豊な米の風味を楽しんでみてくださいね。

詳しく見る

おすすめ【吟醸酒】の日本酒2選

「吟醸酒」と「純米吟醸酒」の違いは原料にあります。「純米吟醸酒」に使われているのは米と米麹、水のみ。一方「吟醸酒」では製造過程で醸造アルコールを添加し、飲み口をよりスッキリさせています。

14. 広島県「白牡丹酒造」白牡丹 広島八反吟醸酒

ラベルに白い牡丹の花が描かれた、広島県〔白牡丹酒造〕白牡丹 広島八反吟醸酒
3,300円

創業1675年の老舗酒造「白牡丹酒蔵」は、広島県のなかでもっとも古い歴史をもちます。広島の酒米「八反35号」を贅沢に使用し、"広島らしさ"にこだわった吟醸酒です。

50%まで磨き上げられたことにより、日本酒度「+7.0」の辛口ですっきりした味わいに。木箱に入った姿も美しいので、プレゼントとしてもおすすめですよ。

詳しく見る

15. 広島県「醉心山根本店」醉心(すいしん) 究極の大吟醸

黒く濁った瓶にシンプルなラベルが特徴的な、広島県〔醉心山根本店〕醉心 究極の大吟醸
5,500円

世界が注目する「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2017」において『大吟醸酒部門ゴールド』を受賞。

兵庫県三田市で栽培された「山田錦」をわずが30%という極限まで磨き上げた逸品。仕込水には、広島県・鷹ノ巣山山麓の軟水を使用し、素材にもとことんこだわってつくられました。華やかで上品な香りと、やさしい甘味が特長。

詳しく見る

初めての日本酒にもギフトにも喜ばれる日本酒を

精米歩合や日本酒度と深く関係している「甘口」「辛口」ですが、それ以外にも日本酒の選び方がありましたね。

選ぶのに迷うということは、選ぶ楽しみがあるということ。自分のためには好みの味わいのものを。大切なひとのためには好みの味わいをリサーチしたり、有名どころを手に取ったりするのもいいかもしれませんね。

※商品情報や販売状況は2022年04月11日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。