店舗受取サービス

Hankyu PLAT FARM MARKET 未来を見据えて伝えたい“食”にまつわるそれぞれの物語

新潟県・村上市伝統の“塩引鮭”を未来に伝えていきたい ~「マルト鮮魚」~

―食の作り手とお客様の絆が食の未来を明るくする―

そんな思いで、作り手の思いやこだわりの“物語”をお伝えし、
作り手とお客様を繋ぐ架け橋になるべく、“未来を見据えた”物語をお伝えします。
今回お伝えするのは、新潟県・村上市で伝統の塩引鮭を製造する「マルト鮮魚」。
阪急うめだ本店 生鮮バイヤーが、その魅力に迫ります。

竹林 豊 阪急うめだ本店生鮮バイヤー生鮮担当歴12年 佐藤 隆司 マルト鮮魚株式会社代表取締役社長

新潟県の村上市といえば、“鮭”。その歴史は古く、平安時代から、京都の王朝貴族へ献上されていたと言われています。また、明治時代には鮭の人工ふ化に日本で初めて成功したことで、鮭が豊富に漁獲できるようになり、100種類以上もの食べ方が生まれるなど、独特の鮭文化を形成してきました。
今回、阪急うめだ本店生鮮バイヤーが訪ねたのは、城下町の佇まいを残す古い町並みに会社を構える「マルト鮮魚」。昔ながらの製法で“塩引鮭”を作り続けている、その思いをお聞きしました。

「マルト鮮魚」“塩引鮭”私たちが伝えたい 作り手の思いやこだわり

竹林鮭といえば、“新潟の村上市”と聞いています。

佐藤村上市に伝わる鮭といえば“塩引鮭”です。一般的な“塩引鮭”は、内蔵をすべて取り、塩漬けした鮭を6日間低温保存し、一晩水に浸して塩を出します。これが塩を引くと表現され、“塩引鮭”と呼ばれるようになったという説があります。この後ヌメリを洗い、5日間前後外で干し上げれば完成です。塩で余分な水分を出し、身を引き締め、旨みを凝縮させるのですが、特に、塩出しと干し上げで味わいが変わります。ここが、“塩引鮭”作りの最大の勘所です。

竹林村上市独特の“塩引鮭”の作り方があるのでしょうか?

中ビレで止める“止め腹”。

中ビレで止める“止め腹”。

佐藤村上市は、村上藩の城下町。城跡や武家屋敷、町屋が今ものこっています。“塩引鮭”の加工にも武家文化の名残があります。その一つとして、腹切りを嫌うことから、内蔵を取り出す際に“止め腹”と言って、中ビレのあたりを2~3cmのこします。また、干す際にも、頭を下にする“逆さづり”にこだわっています。頭を上にすると、首つりを連想させるからなんです。通常の作り方に比べると手間はかかりますが、効率を求めず、歴史的、文化的背景を加工に組み込む、その情熱も私たちの“塩引鮭”に浸透していると信じて、作り続けています。

TOPへ戻る

竹林北海道の鮭を使うこだわりとは?

北海道日高町から直送。高鮮度で良い鮭です。

北海道日高町から直送。高鮮度で良い鮭です。

佐藤よりおいしい“塩引鮭”を作るには、脂ののりが欠かせません。脂ののりのいい鮭を探したら、北海道日高町の鮭にたどり着きました。選りすぐった素材を使うことで、より良いものが作れるので、作り手のモチベーションもあがるんです。

竹林“塩引鮭”を作る時に大事にされているポイントとは?

一つひとつ手作業でエラの裏、お腹の中にも満遍なく、塩を擦り込みます。

一つひとつ手作業でエラの裏、お腹の中にも満遍なく、塩を擦り込みます。

佐藤我社の職人が1本1本瞬間的に鮭と対話をするように“触診”して、それぞれの塩梅を決めています。違いのある個体を均一の塩梅に仕上げます。ですので、1日に2000本仕込むのが限界ですが、これを徹底して行うことが、作り手のやる気を揺さぶり続けることになります。そして塩出しには、酒処でもある村上市の上質な地下水を使います。干し上がったばかりの“塩引鮭”は、ふくよかな丸みを帯びています。尾ヒレの付け根まで丸みを帯びると旨みと風味が行き届いた証拠なんですよ。

TOPへ戻る

竹林これまでと、作り方で変えたところはあるのでしょうか?

お腹の内側も丁寧に洗います。

お腹の内側も丁寧に洗います。

佐藤すべて手作業で作ることは変えていませんが、干す工程は天候に左右されることが多いので、昔は外で干し上げていましたが、今は7割ほど外で天然乾燥させて、最後は機械による冷風乾燥を取り入れています。天然乾燥でじっくり熟成させ、最後に安定した温度・湿度管理を行うことで、1年を通じて“塩引鮭”を楽しんでいただけるようになりました。

竹林効率が求められるこの時代に、あえて歴史的、
文化的背景を大事にし、
1本1本手作業で
作り上げられている意味が伝わりました。