【5月の阪神 食ごよみ:初かつお】 あまから手帖コラボ

食いしん坊の殿様にシンパシー


みなさん、こんにちは!関西のグルメ雑誌『あまから手帖』です。新緑の季節といえば、初ガツオが旬ですね。日本近海で揚がるカツオには、春と秋の旬が2回あります。春が旬の初カツオは、脂が少なくさっぱりしているので、一番おいしい食べ方がタタキと言われています。

カツオのタタキ誕生秘話には諸説ありますが、高知に伝わる逸話にこんな面白いものがありました。

江戸時代、カツオの刺身を食べて食中毒を起こす人が多かったことから、土佐藩主だった山内一豊は、食中毒防止のために「生で食べちゃダメ」という御触れを出しました。けれど、自分もカツオが大好きで、どうしても刺身を食べたかった一豊さん。表面を炙って「これは生じゃなくて焼き魚だ!」と言い張ったというのです。

「ふふふ」と思わず笑っちゃいますよね。「食いしん坊あるある」なこの苦しい言い訳(というか屁理屈?)に、めっちゃシンパシーを感じてしまいました。

蛇足ながら、現在は「加熱」や「冷凍」によってきちんと処理されているので、タタキはもちろんのこと、刺身用と明記されているものは、食中毒の心配はないのでご安心を。

●阪神梅田本店がオススメする旬に食べたい一品

○『阪神髭定』の「自家製かつおたたき」

圧倒的な品揃えとライブ感溢れる対面販売で人気の鮮魚店『阪神髭定』。初夏になると店頭に登場するのが自家製カツオのタタキ。新鮮なカツオを仕入れ、捌(さば)きから炙りまで職人が手仕事で行う自慢の一品。店内で焼き上げているので、豊かな香ばしさも魅力。価格は時価(相場により変動するため)。販売期間4~6月末頃(天候により入荷しない場合あり)。


文/柴田くみ子、撮影/福本旭

※掲載品は、いずれも数に限りがございます。
※売切れの節はご容赦ください。
※表示価格は、消費税を含んだ税込価格です。