第2回 近代巨匠陶芸展
◎1月15日(水)→21日(火) 最終日は午後5時終了
◎8階ハローカルチャー2・3・4
1955 年(昭和30 年)に始まった重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定制度により、陶芸の分野における人間国宝は現在までに38名の作家が認定されており、文化勲章においても9名の陶芸家が受章しています。本展では近代日本の陶芸界におけるそれら巨匠陶芸家の作品約100点を一堂に展覧いたします。
十四代 酒井田柿右衛門 1934(昭和9)年~2013(平成25)年
十四代酒井田柿右衛門は昭和9年、日本の色絵磁器発祥の地・佐賀県有田町で十三代柿右衛門の長男として生まれる。350年余り続く柿右衛門窯の当主になることを生まれながらにして運命づけられた柿右衛門は、野の草花などを徹底したスケッチを基に華やかに描く独特の作風で、平成13年色絵磁器の分野で国の無形文化財いわゆる人間国宝に認定される。
略歴
1934(昭和9)年 佐賀県有田町に生れる
1958(昭和33)年 多摩美術大学日本画科卒業
父・十三代柿右衛門に師事
1971(昭和46)年 日本工芸会正会員になる
1982(昭和57)年 十四代柿右衛門を襲名
1984(昭和59)年 日本陶磁協会賞受賞
2001(平成13)年 国指定重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定
2005(平成17)年 旭日中綬章受賞
2013(平成25)年 逝去
十三代 今泉今右衛門 1926(大正15)年~ 2001(平成13)年
十三代今泉今右衛門は、若い頃から創作的な色鍋島の制作に取り組み、現代の角度からの色鍋島に意欲を燃やす。
昭和50年、十三代を襲名し、改めて「色鍋島今右衛門技術保存会」をつくり、重要無形文化財の総合指定を受ける。また、十三代らしい作品をと研鑽に努め、染付吹墨・薄墨吹墨の技法を確立し、その作品は伝統工芸展での優秀賞、日本陶芸展での秩父宮賜杯、毎日芸術賞、日本陶磁協会金賞を受賞するなど高い評価を得、平成元年には重要無形文化財「色絵磁器」保持者(人間国宝)の認定を受ける。
略歴
1926(大正15)年 佐賀県西松浦郡有田町に12 代今泉今右衛門の長男として生まれる
1949(昭和24)年 東京美術学校工芸科卒業。
1962(昭和37)年 日本伝統工芸展初入選
1965(昭和40)年 日本伝統工芸展 日本工芸会会長賞、日本工芸会正会員推挙
1975(昭和50)年 十三代 今右衛門を襲名
1976(昭和51)年 日本陶磁協会賞、色鍋島今右衛門技術保存会代表就任
1981(昭和56)年 日本陶芸展最優秀賞(秩父宮賜杯)
1986(昭和61)年 紫綬褒章を受章
1988(昭和63)年 毎日芸術賞、第1回MOA岡田茂吉賞
1989(昭和64)年 重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定、日本陶磁協会金賞
1999(平成11)年 勲四等旭日小綬章を受章
2000(平成12)年 日本工芸会副理事長に就任
2001(平成13)年 逝去
十一代 三輪休雪(壽雪) 1910(明治43)年~2012(平成24)年
十一代 三輪休雪は九代 三輪雪堂の三男として山口県萩市に生まれ、兄・十代 三輪休雪(休和)に師事して家業に従事する。
1941(昭和16)年に三重県津市の千歳山窯で川喜田半泥子に師事し、短期間でしたが精神的な面で大きな影響を受けたとされる。1983(昭和58)年重要無形文化財「萩焼」の保持者(人間国宝)に認定され、史上初の兄弟人間国宝となる快挙を成し遂げる。休雪碗ともいうべき「鬼萩」、「割高台」は茶陶という概念を超え、オブジェといえる極致にある。
略歴
1910(明治43)年 山口県萩市に旧萩藩御用窯三輪家九代雪堂の三男として生まれる
1927(昭和2)年 萩中学校卒業後、兄の十代休雪に師事する
1955(昭和30)年 休と号し、作家としての活動を始める
1957(昭和32)年 第4回日本伝統工芸展初入選
日本橋三越で「三輪休雪・休茶陶展」を開催、以後各地で二人展を開催
1967(昭和42)年 十代休雪隠居し休和と号するに伴い、十一代休雪を襲名する
1968(昭和43)年 中国文化賞(中国新聞社)を受賞
1969(昭和44)年 大阪大丸で個展を開催
1970(昭和45)年 山口県選奨(文化功労)を受ける
1972(昭和47)年 ㈳日本工芸会理事となる、山口県指定無形文化財「萩焼」保持者に認定
1976(昭和51)年 紫綬褒章を受章
1982(昭和57)年 勲四等瑞宝章を受章
1990(平成2)年 日本橋三越で「傘寿記念 人間国宝三輪休雪展」を開催
2003(平成15)年 三輪壽雪と号する
2012(平成24年) 逝去
河井寛次郎 1890(明治23)年~1966(昭和41)年
柳宗悦や濱田庄司らとともに民藝運動の中心人物として知られる陶芸家・河井寛次郎。「用の美」を意識した暮らしにとけこむ作品を多く制作しました。陶芸のほかにも彫刻、デザイン、書、詩、随筆などのジャンルでも幅広く創作活動を行い海外からも高い評価を得ています。名誉や称号には目もくれず、一切を辞退し、あくまでも一陶工として清廉に生き、無銘陶に徹し、実用本位の器形による剛健な陶芸世界を確立しました。
略歴
1890(明治23)年 8月24日島根県安来に生まれる。
松江中学校卒業ののち、東京高等工業学校窯業科に入学
1914(大正3)年 京都陶磁器試験所に入所。
1920(大正9)年 現在の記念館の地、五条坂に住居と窯を持ち独立、つねと結婚
1924(大正13)年 娘・須也子をもうける。
1921(大正10)年 「第一回創作陶磁展」を開催、以降生涯にわたり、作品を発表
中国古陶磁を範とした初期、「用の美」の中期、「造形」の後期
1937(昭和12)年 自らの設計により自宅を建築(現在の記念館)。
1966(昭和41)年 逝去
■出品予定作家(五十音順・敬称略)
荒川豊蔵、伊勢崎淳、板谷波山、井上萬二、十三代 今泉今右衛門、加藤卓男、加藤唐九郎、
加藤孝造、金重陶陽、河井寛次郎、北大路魯山人、金城次郎、近藤悠三、十四代 酒井田柿右衛門、
島岡達三、清水卯一、鈴木藏、田村耕一、三代 徳田八十吉、富本憲吉、濱田庄司、福島善三、
藤本能道、藤原啓、藤原雄、三輪休雪、山本陶秀、吉田美統 ほか
※出品内容は変更となる場合がございます。
※価格は消費税込価格です。
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ご注文・お問合せ 阪神梅田本店 8階ハローカルチャー TEL: 06-6345-1201
※掲載品は、いずれも数に限りがございます。
※売切れの節はご容赦ください。
※表示価格は、消費税を含んだ税込価格です。