六月。ゆらめき乾いた空気と大地をリカバーするかのように潤す、雨の集積。水の膜は地面を覆い、やがて、太陽の光と湿り気を抱え込む。グレープフルーツ、ユズ、ホーリーフのほろ苦いすがすがしさと、シダーウッドやパインがにじませるウッディな気配が、そっと溶け合う。どこか甘くスパイシーなフランキンセンスのタッチ、ベチバーの濡れた土壌のニュアンスが、長い雨の終わりを告げる。パチュリのおだやかでスモーキーな余韻。ふくらむアーシーな清香。蓄積した時間、根を守る土のエネルギーがざわついた心を本来の場所へ。目覚めるニュートラルな自分。

＜フレグランス／9ml／1種＞

05 AFTER THE RAIN