ワイン生産量トップクラスのイタリアは、温暖な気候や豊かな土壌により、さまざまなブドウ品種からワインが造られています。本記事では初心者の方でもイタリアンワインを楽しめるよう、特徴や魅力を詳しくご紹介。おすすめの選び方も紹介します。

イタリアンワインの特徴と魅力

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イタリアンワインとは、イタリア各地で育てられたブドウ品種を使って造られたワインです。

イタリアはワイン造りに適した雨の少ない温暖な気候であることから、全土でブドウが生育されています。地域によって品種の特色が異なるため、さまざまな味わいのワインを楽しめるのもイタリアンワインの大きな魅力でしょう。

さらにイタリアではワイン法によって、4段階で独自の格付けがされています。なかでも上級ワインには「D.O.P.」、または旧名称である「D.O.C.G.」「D.O.C.」という格が表示されます。格だけでおいしさが決まるわけではありません。ただ、ワイン大国として世界でも名高いイタリアで生まれた上級のワインは一度味わってみたいですね。

イタリアンワインの有名な産地

北部イタリア

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ピエモンテ州

アルプス山脈の南に位置するピエモンテ州は、年間を通して湿度が高く、夏と冬の寒暖差が大きいのが特徴。白ブドウのアネルイス種やティアモッソ種、黒ブドウのグリニョリーノ種などが栽培されています。"アスティ" や "グリニョリーノ・ダスティ" など、数多くのD.O.P.ワインを作り出している州です。

ロンパルディア州

観光地としても有名なミラノを州都とする、ロンパルディア州。湖も多く存在する、昼夜の温度差が高い州です。"モスカート・ディ・スカンツォ" や "ヴァルテッリーナ" などのワインの生産地で、ブドウの品種としては、スパークリングワインなどに使用されるシャルドネ種や白ワインに使われるピノ・グリージョ種などを栽培しています。

トレンティーノ・アルト・アディジェ州

イタリアの最北に位置する、スイスやオーストリアと接した州です。山岳地帯が多く、州の70%以上を森林が占めるといわれています。特に北部は白ワインの名産地としても知られ、"アルト・アディジェ" や微発砲が特徴の "トレント" などがD.O.P.に認定。ブドウ品種はピノ・ビアンコ種やシャルドネ種などを栽培しています。

ヴェネト州

南は海に、北は山や湖に面したヴェネト州。北部のなかでも平野部を多く有する、水資源に恵まれた州です。イタリアワインの生産量ではトップに君臨することも多く、主要な州ともいえます。さまざまなワインの産地ですが、赤ワインでは "ヴァルポリチェッラ・リパッソ" 、白ワインでは "レチョート・ディ・ソアーヴェ" などのワインが有名です。

エミーリア・ロマーニャ州

北東部に位置する、エミリア・ロマーニャ州。東西に長く伸びる州で、西側のエミリア地方では、ランブルスコ種を使った赤ワインの "ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ" などが人気です。一方、東側のロマーニャ地方では親しみやすい白ワインが人気で、アルバーナ種を使ったドライで爽やかな酸味のワインが人気を博しています。

中部イタリア

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トスカーナ州

美しい芸術品や建築物が楽しめる観光地として有名なフィレンツェを州都に持つ、トスカーナ州。ピエモンテ州と同じく、高級ワインを数多く輩出する州としても有名な産地です。そんなトスカーナ州を代表するワインは、"キャンティ" や "ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ" など。ブドウ品種は、ヴェルナッチャ種やサンジョヴェーゼ種などを栽培しています。

ウンブリア州

イタリアの中央部に位置するウンブリア州は、湖や川など、多くの水資源に恵まれているのが特徴。夏はやや乾燥した暑さがある一方で、冬はとても寒い州です。ブドウ品種ではグレケット種やサンジョヴェーゼ種を栽培し、ワインでは "トルジャーノ" や "オルヴィエート" などを生産しています。

マルケ州

東をアドリア海に、西を山脈に挟まれて南北に長く伸びるマルケ州は、夏は暑いものの、山や海からの風で比較的過ごしやすいのが特徴です。白ブドウではペコリーノ種を、黒ブドウではラクリマ種やモンテプルチャーノ種を栽培しており、ワインは "ヴェルディッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ" や "ロッソ・コネロ" などが人気です。

ラツィオ州

イタリアの首都・ローマを有するのが、ラツィオ州です。西側はティレニア海が面しており、年間を通して温暖な気候です。個性的な名前のワイン "エスト！エスト！！エスト！！！" に使われるトレッビアーノ・ロマニョーロ種や、"フラスカーティ" のマルヴァジア・デル・ラツィオ種などを栽培しています。

アブルッツォ州

温暖な気候に恵まれた、アブルッツォ州。西には山脈が、東にはアドリア海が広がる州で、丘陵地帯と山岳地帯が多くの面積を占めています。赤ワインでは "モンテプルチャーノ・ダブルッツォ" を、白ワインでは "トレッビアーノ・ダブルッツォ" を主要ワインとして生産しており、これらのワインの原料となるトレッビアーノ・アブルツェーゼ種などが栽培されています。

南部イタリア

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カンパーニャ州

ナポリを州都とする、カンパーニャ州。ミラノやローマと同じく、美しい観光地を多く有する州です。年間を通して温暖な気候に恵まれたところと、夏と冬の寒暖差が大きいところがあり、それぞれ違ったよさを持ちます。ワインではアリアニコ種を使った "タウラージ" や、グレーコ種を使った "グレーコ・ディ・トゥーフォ" が人気。

プーリア州

東西に海を有する、温暖な気候のプーリア州。太陽によく恵まれた州で、ワインのほかにオリーブ・オレンジ・トマト・小麦などもよく栽培されています。果実味あふれるプリミティーヴォ種を使った "プリミティーヴォ・ディ・マンドゥリア" や "ジョイア・デル・コッレ" などの生産地です。

カラブリア州

カラブリア州は、イタリア最南端に位置します。赤ワインが多く生産される州で、ガリオッポ種やグレーコ・ネーロ種などを使った "チロ" や "コーラ・ロッソ" といったワインを生産。昼夜の温度差と暖かな太陽の光を受けて育ったブドウによって、エレガントな味わいのワインが多く生産されています。

シチリア州

カラブリア州の隣、地中海に浮かぶのがシチリア州です。シチリア島のほかに大小さまざまな諸島を含めてシチリア州と呼び、夏は暑く、冬も暖かいのが特徴。そんなシチリア州は降雨量が少ないながらも、ネロ・ダヴォラ種やネレッロ・マスカレーゼ種などから "チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア" や "エトナ" などの有名ワインが造られています。

サルデーニャ州

シチリア島の次に大きな島である、サルデーニャ州。イタリア半島から少し離れた地中海に浮かぶ島で、古（いにしえ）よりワインの生産をおこなってきた歴史があります。そんなサルデーニャ州では、ヴェンメンティーノ種から "ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ" などを、カンノナウ種から "カンノナウ・ディ・サルデーニャ" などが造られていますよ。

イタリアンワインの選び方は？

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イタリアンワインの選び方は、ワインの種類で選ぶ方法とブドウの品種で選ぶ方法の2つに大別できます。特にワインの種類はそれぞれ特徴が大きく異なるため、初心者の方は選びやすいでしょう。選び方を参考にして自分好みのワインを見つけてみてください。

ワインを種類で選ぶ

ワインの種類は大きく分けて、赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインの4つに分類できます。それぞれ見た目や香り、味わいなどが異なってくるため、好みやシーンに合わせてセレクトしてみてください。

赤ワイン

赤ワインとは黒ブドウと呼ばれる、皮が黒いブドウを使って造られたワインです。黒ブドウの皮・種・果肉すべてを果汁と一緒に漬け込むことで、タンニンが染み出て赤ワイン特有の色や渋い風味を生み出すことができます。ブドウの品種や生産者によって味わいは異なりますが、渋味と酸味のバランスがとれた味わいが特徴的です。

白ワイン

白ワインは白ブドウと呼ばれる、皮が薄い黄色や緑色をしたブドウを使って造られたワインです。白ブドウの皮や種は取り除き、果汁だけを使用して造られます。果汁のみを使うため渋味が少なく、スッキリとした爽やかな味わいが特徴的です。

ロゼワイン

ロゼワインはうっすらピンクがかった色が特徴的なワインです。ロゼとは日本語でバラ色のこと。バラのような鮮やかなピンク色をしたワインを総称してロゼワインといいます。基本的に黒ブドウから造られることが多く、フルーティーな味わいが特徴的です。

スパークリングワイン

スパークリングワインは、ワインに炭酸を入れた発泡性のあるワインのことです。白が基本ですが、赤やロゼも存在します。シュワッとした刺激と清涼感ある味わいが特徴的です。また上品な泡立ちは見栄えがよく、パーティーの乾杯ドリンクによく選ばれています。

ワインをブドウの品種で選ぶ

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イタリアで育つブドウの品種は世界最多といわれるほど豊富です。ワイン造りに適した温暖な気候や地形によって、イタリア全土でさまざまな品種が育てられています。酸味や果肉感などワインの味もそれぞれ異なるため、品種からワインを選んでみるのもいいでしょう。

カベルネ・ソーヴィニヨン種（赤ワイン）

カベルネ・ソーヴィニヨン種は、赤ワインで使われるブドウの代表となる品種です。大きな特徴は、黒に近い表皮とタンニンをたっぷり含んだ分厚い皮。タンニンを多く含んでいることから渋味が強く、熟成すればするほど濃厚な果実味が生まれます。赤身のお肉やチーズ、スイーツならビターチョコレートとの相性が抜群です。

シラー種（赤ワイン）

シラー種は青黒い表皮と分厚い皮が特徴的で、小粒程度の大きさのブドウです。果実感やスパイシーさが高く、ブドウが持つ個性を活かした飲みごたえのある濃厚な赤ワインを造ります。とくに牛肉、羊肉、鴨肉など少しクセのあるお肉を使った料理との相性がぴったりです。

ピノ・ノワール種（赤ワイン）

ピノ・ノワール種は黒っぽい表皮と小粒程度のサイズが特徴的なブドウです。また病気や熱さに弱く、繊細で栽培がむずかしい品種でもあります。渋味が少ない軽口で、程よい酸味とフルーティーな味わいのワインを造りあげます。赤身の魚料理や煮込み料理など、お肉以外の料理との相性もよいです。

シャルドネ種（白ワイン）

シャルドネ種は小粒で皮が薄く、透き通るような黄緑色が特徴的です。またニュートラルな風味も特徴のひとつで、育てられる地域の土壌や気候によって味わいが変化します。スッキリとした味わいや果実味の深いトロピカルな味わいなど、生産者の個性を表現しやすい品種です。魚料理や鶏肉料理など、あっさりした口当たりの料理との相性がばっちりでしょう。

ソーヴィニヨン・ブラン種（白ワイン）

ソーヴィニヨン・ブラン種は透明度のある黄緑色〜金色の小粒が特徴的なブドウ品種です。特に清々しい爽やかな香りがポイントで、多くがさっぱりとした辛口な味わいのワインに仕上がります。カルパッチョやマリネなど、薄味でスッキリした魚料理と相性がよいです。

リースリング種（白ワイン）

リースリング種は房が小さく実も小粒で、黄緑色の表皮が特徴です。果実感がしっかりしていて、桃や洋梨のような華やかな香りを放つ白ワインを造ります。ソーセージなどの豚肉料理はもちろん、チーズケーキなどスイーツとの相性も抜群です。

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おいしいイタリアンワインのアソートなども取りそろえており、自宅に居ながら人気の高いワインを飲み比べすることもできますよ！ワインによく合うイタリア産のフードもあるので、ぜひワインと一緒にお買い合わせください。

ワイン商品ページ｜阪急フード

イタリアンワインを飲み比べて楽しもう！

イタリアンワインは種類やブドウの品種ごとに、渋味があるものや酸味が強いものなど、多様な味わいを感じられます。豊かなラインアップのなかから、自分の好みのワインをじっくり探してみてください。また、リーズナブルな価格で購入できるワインもたくさん販売されているため、おいしい料理にイタリア産の赤ワインや白ワインを合わせて、飲み比べを楽しんでみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2023年11月18日時点でのものです。
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