第19回蔵元まつりは「東北の酒米」を特集。

多くの酒蔵がある酒どころ、東北。山々の雪解け水が地下から湧き出した清らかな水、米に甘みをもたらす寒暖差の大きな気候など、おいしいお酒の源、酒米を育てる環境に恵まれています。ここでは新たな美酒を生み出すため、多くの酒米が開発されてきました。ひとつの品種ができるまでには、およそ10年の歳月がかかるといいます。思いと熱がこもった魅惑の酒米をご紹介します!

酒米は飯米となにが違うの?

酒米とは、そもそも普段食べているお米と何が違うのでしょうか?
酒米="酒造好適米"は、酒造りに適した酒造専用米のこと。飯米と違い、大粒品種で中心の栄養分"心白"が大きいことが特徴です。

✓飯米に比べて低たんぱく、低脂質。
✓表面は硬く、中は軟らかで、麹づくりに理想的な蒸しあがりに。
✓大きい心白はでんぷんの密度が粗く、麹菌が入りやすいためもろみに溶けやすく発酵が進みやすい。
最近では飯米を使用した日本酒も多く、それぞれお米の特徴を生かした酒造りが行われています。

それでは、東北6県の代表的な酒米をご紹介します!

青森県の酒米

「華想い」
「山田錦」に「華吹雪」の花粉をかけて人口交配をした青森県産品種です。「青森県産の酒米で大吟醸を造りたい」ということも後押しになり、ブランドの価値を高めるために認証制度を設け、条件をクリアした品質の良い米だけが「華想い」として出荷されます。

「華吹雪」
「おくほまれ」と多収で寒さに強い「ふ系103」を交配した品種で、純米酒や特別純米酒の主要な原料米です。寒さの厳しい青森では、寒さに強く病気に強い青森県産の酒米が望まれていました。酒質はコクがありすっきりとした味わいが特徴的です。

岩手県の酒米

「結の香」
「華思い」に「山田錦」を掛け合わせて生まれたのが、岩手県オリジナルの酒米「結の香」です。特徴は、タンパク質が少ないため、きれいなお酒が作りやすいことです。透明感のある酒質でありながら、濃厚な米の旨みが感じられます。

「吟ぎんが」
岩手県で「出羽燦々」と「秋田酒49号」を掛け合わせ、誕生した酒米です。寒さの厳しい岩手県では、耐冷性のある県内産の酒米が望まれていました。粒に厚みがあり、酒米の中心にある酒造りに欠かせない心白の発現率が高く質も良いのが特徴です。

宮城県の酒米

「蔵の華」
「山田錦」と「東北140号」を交配し、さらに「東北140号」を掛け合わせて誕生しました。「酒蔵の中で酒香を漂わせ人を酔わせる華となるお米」から蔵の華と命名されました。すっきりとした味わいが特徴的です。

「吟のいろは」
宮城県の気候に合わせて耐冷性、収穫量に優れ、大粒で心白の発現率が高く、特に眼状心白(心白の形状が眼状)であることが大きな特徴の酒米です。上品で美しい酒質に仕上がることを願い、仙臺藩祖伊達政宗公のご長女・五郎八(いろは)姫にあやかり「いろは」と、吟味した酒造りを表す「吟」から名付けられました。

秋田県の酒米

「秋田酒こまち」
平成10年、秋田県産オリジナル品種「秋田酒こまち」の開発に成功。これは、酒造好適米として最高品質を誇る「山田錦」並みの醸造特性を併せ持つ、吟醸酒用の原料米として育成された秋田のオリジナル品種です。香りの高さと上品な甘み、後味に旨みと軽さがあります。

「美山錦」
美山錦を使用した日本酒は、軽快で線が細く、いわゆる端麗なすっきりとした味わいになりやすいとされています。バナナや完熟メロンのような、やや派手な吟醸香と、細身ながらフルーティーな味わいを感じられます。吟醸酒や純米吟醸酒で、華やかな香りを楽しみながら軽快に飲みたいというお酒に向いています。

山形県の酒米

「雪女神」
山形県初の大吟醸向け品種として育成されました。短稈で耐倒状性の強い中生品種です。大吟醸、純米大吟醸クラスを醸すべく15年がかりで開発され、「出羽燦々」に比べて粒が大きく、粗タンパク質が低いなどの優れた特性を持ちます。麗しい香りと広がる余韻、しなやかで透明感のある味わいです。

「亀の尾」
明治時代に誕生しながら姿を消しかけ、1983年に復活。日常の食卓にのぼる「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」などのルーツをたどれば飯米としても、酒米としても、多くの米の親となっています。味に幅のある日本酒になるのが特徴的です。

福島県の酒米

「夢の香」
フルーティーな香り、マイルドな味わいが特徴で、「八反錦1号」と「出羽燦々」を人工交配し、育成された系統です。寒さに強く品質が良いといった特徴を持ち、日本酒も香りと味のバランスが良好です。

「五百万石」
寒冷地の気候風土に合わせて開発された、早く成長する早生(わせ)品種です。小さめの粒で高精米には向きませんが、心白が大きく、麹菌が入り込みやすいのが特徴です。酒質は「山田錦」や「雄町」のような肉厚なものと違い、スッキリとしたキレの良い味わいです。

東北6県それぞれ2種類ずつの酒米を紹介していますが、ほかにもたくさんの酒米があります。こうして名前の由来や掛け合わせなどを知ると、日本酒に奥深くはまってしまいますね。好みの酒米を見つけるのも楽しみ方のひとつです!ぜひこの機会に、東北の酒米をご堪能ください。

※商品情報や販売状況は2022年08月23日時点でのものです。
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