大河 紀  |  アーティスト / イラストレーター

本展のメインビジュアルを手がけるアーティスト兼イラストレーター、大河 紀。グラフィカルな線運び、ポップなカラーリングと日本画のようなテクスチャーも感じるペインティング。いくつもの要素が絡み合って独創的な世界観が漂っている。今回のメインビジュアルは「土」をテーマに描いてもらったが、それを大河は「循環」と再解釈して表現してくれた。命あるものは生を全うする一連の流れがあり、やがては土に還る。その循環によってこの世界ができている、という死生観だ。実はこの価値観は大河の全作品に通じるものでもあり、それを彼女は「楽しい死後」と呼んでいる。死後とは今生きている世界かもしれない、それなら「楽しくやっていこう」「ネガティブなことをポジティブに変えていこう」という生命力溢れた価値観だ。