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神戸の洋食の世界

ヒレカツにコロッケ、ハンバーグ、エビフライ…見るだけでわくわくしちゃう、みんな大好きな洋食が食祭テラスに大集合!今回は、一般社団法人日本洋食協会会長・岩本忠さんと名店「グリル一平」のオーナー・山本憲吾さんのご案内で、歴史ある洋食店が立ち並ぶ神戸から地元で愛され続けているお店や洋食が普及した当時の味を再現したお店、イベント初出店の来年90周年を迎えるお店などが登場します。時代を超えて、人の想いと技に守り抜かれてきたおいしさ、ご堪能ください。

神戸と洋食の
おいしい関係

神戸にはおいしい洋食屋さんがいっぱい、というのをご存じの方は多いはず。でもその理由や、洋食ってそもそも何料理?ということは意外と知られていません。そこでまずは、洋食の専門家である岩本忠さんに洋食のアレコレや神戸と洋食のおいしい関係を語っていただきます。

プロフィール
岩本忠さん

一般社団法人日本洋食協会会長。多くのメディアで日本の洋食について解説や情報提供を行っている。また、シンガポールやラスベガスなど、国外でも飲食店の監修やサポートをするなど、幅広く活躍。

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洋食とは

岩本さんがコメント!
「一般社団法人日本洋食協会では、“洋食とは米飯に合わせて食す、日本独自の進化を遂げた西洋料理”と定義しています。元々のルーツはイギリス、フランス、アメリカ、ドイツですが、第二次世界大戦後はアメリカの影響が大きくなり、流通の発展も手伝って様ざまな料理を巻き込んで進化してきた日本ならではの料理です。みんなが家庭でも外食でも日常的に食べるし、ハレの日にも食べる、とても愛されているおいしさです。」

神戸と洋食の関係

岩本さんがコメント!
「洋食のルーツ、西洋料理が日本に入ってきたのは16世紀のこと。ポルトガル船によって長崎に伝わったといわれています。その後、幕末になると神戸や横浜、箱館(函館)などの港が開港し、その港町を中心として、徐々に西洋料理店が開業。さらに神戸は洋食に欠かせない牛肉に恵まれていました。関西圏には、滋賀県の“近江牛”など、食用の牛を飼育・販売する文化が開国前から存在し、明治初期の頃に一番牛肉を消費していたのは神戸だったといわれるほど普及が早かった。日本の西洋料理の発展の大きな要素、“牛肉”は神戸なくしては語れないと思います。

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神戸っ子に愛される
「グリル一平」

現在神戸に3店舗を構える洋食店「グリル一平」は、神戸っ子なら知らない人はいないといわれるほど。阪神淡路大震災で新開地本店が全壊した際に、常連さんが勝手にお店を建て直してしまったという驚きの愛されエピソードも。神戸には「グリル一平」出身シェフによる洋食店も多く、まさに神戸の味!4代目オーナーの山本憲吾さんがその歴史やこだわり、おいしさをご紹介します。

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「グリル一平」の歴史

山本さんがコメント!
「僕のひいおばあちゃん、横山カンが1952年に神戸・新開地で開業したのが「グリル一平」の始まり。そこから8店舗まで事業を拡大し、本店は3階建てで150席もあったそう。開業当時の洋食のシェフと言えば居留地にあった「オリエンタルホテル」か外国船で働いていた方が多かったのですが、うちのシェフはホテル出身と船舶出身が半々くらいだったので味のバランスがよかったんじゃないかな?身内には“一平”という名前の方はいなかったはずなので、「グリル一平」という名前の由来は謎なんです。ひいおばあちゃんは、凄腕の実業家だったので覚えやすいものを自分で考えたのかも。1970年代に完成していたレシピが今も受け継がれています。

「グリル一平」
こだわりの特製デミグラスソース

山本さんがコメント!
「カツレツやハンバーグ、オムライスなど、様ざまな料理の味の決め手になっているうちのデミグラスソースはほんと、ずっと変わらない味ですね。甘みと酸味、ほのかな苦味が感じられる奥深い味。まさに歴史と技を積み重ねて出せる味です。和牛からだしをとって、淡路島産の玉ねぎをたっぷり入れて火加減を微調整しながらじっくりと炒めて…手間ひまをかけながら長い工程を経て、完成までになんと5日かかります。それぞれの素材が毎日同じ味ではないので、分量より味見が大切。様子を見て途中で調節することができないので、機械化はせずすべて手作りです。」

「グリル一平」
ヘレビーフカツサンド

お店の看板メニュー“ヘレビーフカツレツ”を、神戸のパン屋さん「トミーズ」のふわふわのパンでサンド。自慢のデミグラスソースもたっぷりと味わえます。
ヘレビーフカツサンド(ハーフサイズ)1,200円、(1人前)2,200円
※なくなり次第終了。

山本さんのおすすめポイント!
「1日10食限定で三宮店でのみ提供している、なかなか食べられないカツサンドを特別に出品します。選び抜いたヘレを丸2日かけて下処理した、とろけるようなお肉のやわらかさとジューシーさをご堪能ください。」

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山本さんオススメ
神戸の洋食屋さん

神戸の洋食を知り尽くした山本憲吾さんがプッシュする、洋食にうるさい神戸の人たちが足しげく通うお店が続々。なかには、地元・神戸の街で愛され、ふだんイベントに参加することがない貴重なお店も登場します。

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「洋食QUATTRO」
神戸牛クアトロコロッケ

ソースやドレッシングなどの市販の缶詰は一切使わず、お店で手作りする「洋食QUATTRO」。お店の名前を冠したコロッケは、“絶対味覚”を持つ店長・小川春樹さんがお母さんの味を再現。潰したゆで卵とクリーミーなのにあっさり食べやすいベシャメルソースが入っていて、衣はさっくり、中はとろとろ。酸味のあるトマトソースとの相性もぴったりで、いくつでも食べたくなるおいしさです。
神戸牛クアトロコロッケ(1個)330円、(5個入り)1,650円

「洋食QUATTRO」
クアトロコロッケサンド

お店の名物“クアトロコロッケ”が手軽に楽しめるコロッケサンド。おいしさそのままミニサイズにしたコロッケを、バターロールで挟みました。
クアトロコロッケサンド(1個)440円

「洋食QUATTRO」
カレーライス

たっぷりの牛肉をフォン・ド・ヴォーで、2日間煮込んで仕上げるカレー。バターでしっかりと炒めた香ばしいルウを玉ねぎやりんごの甘さが包み込む、昔ながらのおいしさです。まずは肉の旨みが口の中に広がり、じんわりとスパイスの辛さが追いかけてきます。
カレーライス 660円

「洋食屋ナカムラ」
国産牛ホホ肉のビーフシチュー

「洋食屋ナカムラ」は、「グリル一平」出身のシェフが腕を振るう、洋食屋さん。王道の洋食メニューが豊富で、どこか懐かしく、飽きのこない味わいが評判です。ビーフシチューは、国産の牛ホホ肉を丸一日かけて、お箸で食べられるほどとろとろになるまで煮込みました。赤ワインのコク深さと、やさしい甘みが感じられるソースでどうぞ。
国産牛ホホ肉のビーフシチュー 1,200円

「洋食の赤ちゃん兵庫南」
黒毛和牛と琉球ポークのハンバーグ

1954年創業の「洋食の赤ちゃん兵庫南」の洋食は、厳選された素材を使った贅沢なおいしさ。ハンバーグのお肉には黒毛和牛と、臭みがなく甘みと旨みが強い銘柄豚“琉球ロイヤルポーク”のみを使用。お肉のおいしさがしっかり味わえる、肉汁たっぷりでやわらかな一品です。
黒毛和牛と琉球ポークのハンバーグ 1,320円

「洋食の赤ちゃん兵庫南」
黒毛和牛のビーフカツ

A4クラス以上の黒毛和牛を使ったビーフカツ。牛脂“ヘッド油”を使ってカラッと揚げているため、とても軽い口当たり。サクサクの衣の食感と、まろやかでとろけるような牛肉をご堪能ください。
黒毛和牛のビーフカツ 2,200円

9/7(水)→9(金)各日午後5時から出店
9/10(土)→12(月)各日終日出店

「Sion」
伝統の欧風カレー

洋食の歴史にかかせない存在の旧「オリエンタルホテル」のシェフを務めていた森光昭さんを呼び寄せ、伝統の味を再現したカレー&ビーフシチュー専門店「Sion」。食材を30時間以上煮込んだカレーは、大きくカットされたお肉もトロトロでやわらか。辛さ控えめで、お肉の旨みと玉ねぎの甘さやコクをたっぷりと味わえます。
旧オリエンタルホテルの味を受け継ぐ伝統の欧風カレー 800円

9/10(土)・11(日)・12(月)
3日間限定出店

特別出店!「御影公会堂食堂」
ハヤシライス

イベント初出店!来年90周年を迎える「御影公会堂食堂」の門外不出のハヤシライスが登場します。10日間かけて牛骨や牛すじ肉、鶏がら、香味野菜などを煮込んだデミグラスソースに、お肉や淡路島産玉ねぎなどの具が驚くほどたっぷり。玉ねぎの甘みと牛肉の旨み、まろやかな酸味あるソースが混ざり合う丁寧な味わいは、じっくり味わいたいこれぞ“ごちそう”というおいしさです。
ハヤシライス 1,000円

会場では「御影公会堂食堂」の年表や開店当時のメニュー、写真などを展示。詳しくは見どころ④をcheck!

「Train-TRAIN」
洋食にぴったりのドリンク

会場にはワインやクラフトビールから、ハイボール、ソフトドリンクまで、洋食と飲みたいドリンクを種類豊富にご用意。

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トークショー&「御影公会堂食堂」特別展

洋食ってどうしてこんなにもおいしいの?もしかして日本人向けにいろいろアップデートされてる?普及し始めた頃の洋食って今と一緒だったの?など、まだまだ知りたい洋食について岩本忠さんのトークショーと来年90周年を迎える「御影公会堂食堂」の開店当時のメニューや写真などの特別展を開催します。知れば知るほど奥深い洋食の世界にひたりましょう。

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“洋食の世界”トークショー

◎9月10日(土)午後2時~(約30分)
◎1階 食祭テラス

一般社団法人日本洋食協会会長・岩本忠さんが“日本の洋食とは”、“海外での洋食”、“これからの洋食”をテーマに語ります。

「御影公会堂食堂」特別展

1933年当時の御影公会堂

「ここがあったから、みんなが集った。ここが残ったからレストランが続いたと思っています。」と現オーナー・鈴木眞紀子さんが話す、御影公会堂。神戸ゆかりの建築家・清水栄二さんが設計し、映画『火垂るの墓』でも有名です。「御影公会堂食堂」はその地下にあるレストラン。ホテルでバンケット部門の総責任者を務めていた鈴木貞さん(眞紀子さんの祖父)が、清水栄二さんに出会い、1933年に開店しました。2代目は写真家を目指していた利裕さん(眞紀子さんの父)。3代目の眞紀子さんはピアノ教師でしたが、利裕さんが大病を患った際に厨房に入ることを選びました。

1933年当時の「御影公会堂食堂」

建物の景観も食堂の内装も開店当初からほとんど変わっていませんが、今日までに阪神大水害、第二次世界大戦、阪神淡路大震災という3度の大危機が。家は神戸大空襲では全焼、阪神淡路大震災では全壊しましたが、御影公会堂は直接的な爆撃は逃れ、大震災ではほとんどヒビもいきませんでした。「設計や場所、全てに恵まれた、もはやパワースポットじゃないかと思う。」と笑う眞紀子さん。

現在の御影公会堂

家が全壊した阪神淡路大震災の直後も、利裕さんは明るかったと言います。「よっしゃ、って感じ。ここ(御影公会堂)さえ残れば私たち家族は大丈夫だと考えていたんでしょう。」鈴木さん一家は戦争の時も、震災の後も、家に住めない期間は食堂で暮らし、準備が整えばお店を再開してきました。祖父や父から受け継いだ料理の技と、建物や食堂に対する思い入れ、そして「父も私も、結局は親を思って帰ってきた。」という親子の絆が89年の歴史を今に繋いでいます。

会場では年表や貴重な創業当時のメニュー、写真などを展示!

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※20歳以上の年齢であることを確認できない場合には、酒類の試飲や販売をいたしません。

※飲酒運転は法律で禁止されております。