ワイン好きなら知らない人はいない「ボージョレ・ヌーボー」。毎年11月の第3木曜日が解禁日だということはご存じでしたか?この記事では、解禁日にまつわる歴史や理由、ボージョレ・ヌーボーの種類やおすすめの飲み方などをご紹介します。

ボージョレ・ヌーボーの解禁日は11月の第3木曜日!

自然のなかで赤ワインを注いだグラスで乾杯をしている

iStock.com/Silberkorn

ワイン好きの方なら知らない人はいないほど有名な「ボージョレ・ヌーボー」。フランスのブルゴーニュ地方・ボージョレ地区で、その年に収穫した新鮮なぶどうを醸造した新酒ワインのことを指します。

解禁日とは、その年のボージョレ・ヌーボーが市場に出される日のこと。毎年11月の第3木曜日が解禁日にあたり、2024年は11月21日(木)が解禁日です。

それでは、わざわざ「解禁日」を設けなくてはならなくなったのか、理由を説明しましょう。

ボージョレ・ヌーボーの解禁日の理由

解禁日が11月の第3木曜日なのはなぜ?

まるで祝日のように決められた "第3木曜日" という解禁日。なぜ毎年この日に解禁されると決まっているのでしょうか?

実はもともとボージョレ・ヌーボーの解禁日は11月15日でした。しかし、この日が休日にあたると運搬業者も休日になってしまいます。このことから、1985年より11月の第3木曜日に改定されました。

早出し競争による品質低下を防ぐのが目的

そもそも解禁日が設けられたのは、早出し競争によるワインの品質低下を防ぐため。誰よりも早く販売しようとする者が出てきて、不出来で質が悪いボージョレ・ヌーボーが市場に出回るのを避けるために設けられたのです。

解禁日の午前0時にあわせてカウントダウンイベントをおこなうお店もあり、ワイン好きにとっては楽しみなイベントとされています。

2024年〜2030年の解禁日は?

ボージョレ・ヌーボーは毎年11月の第3木曜日が解禁日。2030年までの解禁日スケジュールをご紹介するので、ワイン好きの方はぜひチェックしてください。

・2024年:11月21日(木)
・2025年:11月20日(木)
・2026年:11月19日(木)
・2027年:11月18日(木)
・2028年:11月16日(木)
・2029年:11月15日(木)
・2030年:11月21日(木)

ボージョレ・ヌーボーーの特徴は?

畑でグラスを2つ置き赤ワインを注いでいる

iStock.com/Plateresca

ボージョレ・ヌーボーはフレッシュな風味を楽しむ新酒ワインです。使用されているブドウは「ガメイ種」と呼ばれる品種で、ブドウそのものにも渋みが少ないとされています。

そのため口当たりはやわらかく軽やかで、フルーティーな味わいなのが特徴。香りはいちごやクランベリー、薔薇、スミレのように華やかであると表現されることが多く、赤ワインが苦手な方でも飲みやすいワインですよ。

ボージョレ・ヌーボーの種類

白い背景にボージョレ・ヌーボーと書かれたラベルのワインが2本写されている

iStock.com/Thibault Renard

ボージョレ・ヌーボーはAOCというワインの法律によって、大きく4つの種類に分けられています。生産地域や使用ブドウ品種、熟成期間に細かい規則が設けられていますよ。ここでは主要な種類について簡単にご紹介します。

ボージョレ

生産量全体のおよそ半分を占めるのが、ボージョレ。砂の多い土壌が特徴的な南部の平坦な地で生産されています。口当たりが軽やかなタイプで、赤・白・ロゼワインがあります。

ボージョレ・シュペリュール

「シュペリュール」は「地区」という意味。ボージョレ地区にある特定の地域で採れたブドウでつくられたボージョレ・シュペリュールは、最低アルコール度数が「ボージョレ」より0.5%高く、赤ワインのみが呼称することを認められています。

ボージョレ・ヴィラージュ

ボージョレ地区の北半分にあたる39の村で生産されるボージョレ・ヴィラージュには、赤・白・ロゼワインの3種類があります。とはいえ、白ワインとロゼワインはごく少量で、ほとんどが赤ワインです。

日当たりの良い南向きと南東向きの斜面に畑が広がる、ブドウの成熟に適した地区でつくられています。スタンダードな「ボージョレ」のワンランク上のワインとして認められており、より力強く深い味わいが特徴です。

クリュ・ボージョレ

ボージョレ全体のおよそ4分の1を占めるクリュ・ボージョレは、ボージョレのなかでももっとも格上であるとされており、特別な品質を認められています。

ボージョレ地区のなかでも、特に品質が高いブドウを産出する地区でつくられていて、「サンタ・ムール」「フルーリー」など10地区のワインのみがその名を名乗ることを許されています。

生産地はボージョレ地区のなかでも全て北部に集中しています。同じボージョレ地区で、同じ品種のブドウを使ってつくられたとは思えないほど、深く芳醇な味わいが楽しめるのが特徴です。

ボージョレ・ヌーボーのおいしい飲み方

白い皿の上に赤ワインに合うおつまみが並べられている

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10〜20℃がおすすめ!軽く冷やしてから飲む

渋みが少なくフレッシュな味わいが特徴のボージョレ・ヌーボーは、10℃〜20℃くらいまで軽く冷やしてから飲むのがおすすめ。

少し冷やしたい場合は、水を張ったワインクーラーに少なめの氷を浮かべてボトルを氷水に浸しましょう。10分ほどでちょうど良い冷たさになりますよ。

開栓後はできるだけ早く飲む

ボージョレ・ヌーボーは新鮮さを楽しむワイン。購入後はできるだけ早く "おいしいうちに" 飲み切るようにしましょう。

開栓後は再び栓をして冷蔵庫に入れることで2〜3日はおいしく飲めます。また、小さな容器に移し替えておくと酸化を防げるため、味の変化を最小限におさえることができますよ。

軽めの前菜や肉料理と合わせて飲む

フレッシュな味わいが特徴なボージョレ・ヌーボーには、軽めのおつまみがぴったり!生ハムやクリームチーズ、マリネなどさっぱりとした味わいの前菜を合わせるようにしてみましょう。

もちろん、赤ワインが主流なのでメイン料理にはお肉がおすすめですよ。ボージョレ・ヌーボーは和食との相性も良いとされていて、お刺身や焼き鳥、魚介鍋などもよく合いますよ。

新鮮なボージョレ・ヌーボーをもっと楽しもう

毎年11月の第3木曜日に一斉に解禁されるボージョレ・ヌーボー。ワインが苦手な人もおいしく飲める口当たりのよさが魅力のひとつです。ぜひ今年の11月は、ボージョレ・ヌーボーに合うおつまみを用意して、解禁日を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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●20歳未満の方の飲酒は法律で禁じられております。

※商品情報や販売状況は2024年09月20日時点でのものです。
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