木桶を守る『木桶職人復活プロジェクト』から、時代は木桶のムーブメントへ!木桶をつくる人、木桶で仕込む人、木桶から生まれるおいしいもの。木桶を取り巻く環境が今、ますます進化!今回の注目ポイントと、木桶の“今”をダイジェストでご紹介します。
約100人のつくり手が集結!
第3回を迎える今回、イチバンの注目は、約100人のつくり手が集結すること!醤油、味噌、ソース、酢、お酒などを木桶仕込みでつくる人。そして、木桶そのものをつくる人。木桶文化を守り、木桶仕込みに情熱をかける人々が、会場を“醸して”アツく盛り上げます。つくり手とトークして、ワークショップに参加して、ますます進化する木桶のムーブメントを肌で感じてください。
『木桶職人復活プロジェクト』の今
2012年「ヤマロク醤油」五代目、山本康夫さんの呼びかけでスタートした『木桶職人復活プロジェクト』。木桶に関わる食品メーカーや大工さん、料理人など、様ざまなジャンルの人々が名を連ね、毎年1月には小豆島に集結。最近では2日間で約600人が集う一大フェスのような雰囲気の中、新桶づくりに取り組んでいます。
また、木桶をテーマにしたイベントを各地で開催するたび話題に。さらには海外からも注目を集め、発酵を学ぶため日本各地の蔵元を訪れる外国人が増加。ちなみに今年、小豆島の木桶づくりには海外から20組を超える参加希望があり、その注目度の高さがうかがえます。
Profile
「ヤマロク醤油」山本康夫
1972年、香川県小豆島生まれ。大学卒業後、小豆島に戻りたくて島の佃煮メーカーに就職。佃煮メーカーの営業職で大阪に赴任後、東京に転勤。2002年、小豆島に戻り、家業の「ヤマロク醤油」を継ぐ。2012年、子や孫の世代に木桶仕込み醤油を残すために、地元の大工と共に木桶職人の元に修業に出向く。『木桶職人復活プロジェクト』を立ち上げ、全国の蔵元と共に、木桶と木桶職人を増やす取り組みをスタート。
木桶の輝く魅力と、その未来
日本の発酵文化を支える木桶が減少の一途をたどり、その状況を危惧して生まれた「木桶職人復活プロジェクト」。これまでの幅広い活動により木桶は年々評価され、特に蔵ごとの多様性を持つ木桶は味の個性を発揮できるため、ラーメンをはじめとする料理業界にも認められる存在に。また、木桶仕込みをものづくりとして捉え、楽しく前向きに取り組む若手のつくり手が増加。木桶の魅力に惹かれ、木桶をもっと輝かせたい、そんな人々のエネルギーを感じる今、木桶の未来に期待がふくらみます。