イタリアを代表するスパークリングワイン、フランチャコルタ。今回、8月27日(水)~9月2日(火)まで阪急うめだ本店、地下1階で期間限定の販売イベントを開催します。
この記事では、ワインジャーナリストの宮嶋勲さんを迎え、「イタリアワインの奇跡」とも呼ばれるフランチャコルタの基礎知識から、おいしく楽しむコツまで徹底的に深堀りしていきます。

今回お話を伺ったのは...

ジャーナリスト/宮嶋 勲さん
東京大学経済学部卒業後、1980年代にローマの新聞社に勤務。以降イタリアと日本を拠点にワインと食文化の取材や執筆、セミナーを行う。イタリアの著名な「エスプレッソ・ワインガイド」や「ガンベロ・ロッソ・レストランガイド」の制作に携わるなど、現地事情に通じた深い知見を持つ。著書に『最後はなぜかうまく行くイタリア人』『イタリアの幸せの一皿を食べに行く』『今日の美味しい一杯に出会える ワインを楽しむ本』『ワインの嘘』など多数。

フランチャコルタとは?

左:フランチャコルタ サテン 右:フランチャコルタ ロゼ

フランチャコルタは、イタリア北部のロンバルディア州フランチャコルタ地方で生産されるPDO(原産地呼称保護)認証を受けたスパークリングワインの総称です。醸造方法はシャンパーニュと同様の瓶内二次発酵。ブドウ品種はシャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ(50%まで)、エルバマット(10%まで)が使用され、すべて手摘みで収穫されています。

フランチャコルタ地方は、ファッションの都であるミラノから東70km、車で1時間ほどの場所にあり、周辺をイゼオ湖、アルプスに囲まれたイタリア屈指のリゾート地でもあります。

イタリア・ミラノから車で約1時間、イゼオ湖とアルプスに囲まれた自然豊かなフランチャコルタ。たっぷりの陽ざしと涼しい夜風に育まれたブドウから造られるワインは、やさしい果実味と穏やかな酸味のある味わいに仕上がります。

イゼオ湖によってもたらされる地中海的な気候と水はけの良い土壌、豊かな日照時間により成熟したブドウは、夜のアルプスからの冷たい風にさらされて酸を蓄えます。こうして、フランチャコルタの持ち味である熟した果実を感じさせるやさしい味わいと、おだやかな酸味が楽しめるブドウが造られるのです。

「フランチャコルタの最大の魅力は、高品質で垢抜けしていて、洗練されているのだけれど、どこか肩の力が抜けている親しみやすさにあります」と語る、ワインジャーナリストの宮嶋勲さん。

「『今日はフランチャコルタを飲むぞ!』と気張らずに飲める、親しみやすいスパークリングワインです。口にふくんだ瞬間にイタリアへ行った気分になれる、自分もミラネーゼの気分を味わえる、そんな魅力もある」とのこと。

フランチャコルタの歴史や生産の背景について、宮嶋さんに詳しくお話を伺いました。

フランチャコルタが「イタリアの奇跡」と呼ばれる理由

以前フランチャコルタでは、自家消費用であるカルメネール、カベルネ・フラン、メルロなどのスティルワイン(泡の入っていないワイン)の生産が主流でした。しかし、1960年代はじめに、当時若者だった醸造専門家のフランコ・ジリアーニがフランチャコルタで「ピノ・ディ・フランチャコルタ」という、瓶内二次発酵のスパークリングワインを造ってみたところ、大成功。その出来事をきっかけに、フランチャコルタは瓶内二次発酵に最適な場所として注目を集め、急速に広まりました。

丁寧できっちりとした"ロンバルディア気質"の造り手たちが手掛けるフランチャコルタは高品質で親しみやすく、世界各国から認められるようになりました。

収穫は手積みによること、瓶内二次発酵後の澱と接触した状態での熟成期間を18ヶ月以上設けることなど、厳しく定められているフランチャコルタ。1967年に統制原産地呼称D.O.C.に指定され、1995年にはさらに制約が厳しい統制保証原産地呼称D.O.C.G.に認定。

年間生産本数は2,000万本と、他のスパークリングワインと比べると少ない量ですが、イタリアを代表する瓶内二次発酵スパークリングワインとして確固たる地位を確立しています。

このような出来事をたった50年ほどで成し遂げ、急成長したことから、フランチャコルタは「イタリアワインの奇跡」とも呼ばれています。

「イタリアらしさ」を纏った、世界が魅了されるフランチャコルタ

フランチャコルタの魅力は、味わいだけでなく、その洗練されたデザインにも表れています。1950年代はイタリアが高度成長期を迎え、1961年に誕生したフランチャコルタはミラノのファッション文化とともに育まれた背景があります。ファッション業界と歩みを共にしたことで、感性が磨かれ、ボトルやラベルのデザインにも"イタリアらしさ"が息づいています。

実際にフランチャコルタはミラノ・ファッションウィークの公式スパークリングワインとして採用されるなど、現在もファッションとの関わりは深く、おしゃれなミラネーゼたちに愛されています。

また、フランチャコルタは"好きになったら買ってね"というスタンスで生産されており、品質と手間を重視したワイン。森林伐採が禁じられているイタリアでは畑を拡大できず、生産量を今以上に増やすことは難しいといわれています。そのため今後、世界的な注目が集まるにつれて、より一層希少性と価値が高まっていくと考えられています。

フランチャコルタ種類別の特徴・おすすめの楽しみ方

フランチャコルタには、さまざまな種類があります。
代表的な種類の特徴とおすすめの楽しみ方を宮嶋さんに直伝していただきました。

1. フランチャコルタの特徴

フランチャコルタのスタンダードタイプ。フランチャコルタらしさが最もストレートに表れるワインで、落ち着いたトロピカルフルーツのような果実味、みずみずしい飲み口、心地よい酸とミネラルのバランスが取れ、とても魅力的でおいしいです。最初のフランチャコルタには、こちらのワインを飲んでみましょう。

おすすめの楽しみ方

「肩肘をはらず、気軽に飲んでいただける一本。食事に寄り添いやすいフランチャコルタは、基本的にどんな料理にも合わせられます。定番のペアリングは、白身魚のカルパッチョや、生ハム、サラミ、グラナ・パダーノ(チーズ)など。デパ地下で販売されている魚介系のサラダなんかも鉄板マリアージュになりますよ。」

2. フランチャコルタ サテンの特徴

フランチャコルタにしかない特別なカテゴリー「サテン」は、白ブドウのみを使用し、ガス圧も5気圧以下と、一般的なスパークリングワインより低いことが特徴。
口当たりはシルキーで酸もおだやか。泡がやさしく広がるため、スパークリング特有の"お腹がいっぱいになる感じ"が少なく、食事と合わせやすい一本として人気です。

おすすめの楽しみ方

「やさしい味わいのサテンは前菜に合わせても最高ですが、白ワインに近い味わいであるため、最初から最後までしっかり食事とも合わせられます。魚介類を使ったパスタや、甲殻類の炭火焼きとも最高です。日本食だと鮨、天麩羅との相性がいいです。」

3. フランチャコルタ ロゼの特徴

淡いピンク色が美しく、ほのかに赤い果実の風味が広がるロゼ。黒ブドウのピノ・ネーロを最低35%使用することが義務づけられており、ふくよかでしっかりとした味わいが魅力です。華やかなビジュアルと風味の広がりから、近年人気が高まっており、現在では全体の約10%をロゼが占めています。

フランチャコルタのロゼは通常のフランチャコルタとほぼ同価格で楽しめるのも嬉しいポイントです。気軽に手に取れる上質なロゼとして、食卓に彩りを添えてくれます。

おすすめの楽しみ方

「黒ブドウがブレンドされているロゼは、しっかりとした味わいで、さまざまな料理と好相性。魚介類はもちろん、鶏肉や豚肉を使った料理ともよく合います。
日本だと焼き鳥(塩)や塩で食べるトンカツとの相性も抜群です。」

4. フランチャコルタ ミレッジマート特徴

ミレッジマートは、ぶどうの品質が特に良い年だけに造られる、ヴィンテージ入りの特別なフランチャコルタ。最低30ヶ月の熟成を経てからやっと販売されるワインです。熟成した歴史を感じられる、複雑な味わいが特徴的です。

おすすめの楽しみ方

「ミレッジマートはよりしっかりした味わいなので、前菜というよりはメイン料理と楽しむのがおすすめ。雲丹のパスタ、ブイヤベースなど濃厚な味わいの魚介類料理、ふぐ料理とも相性が抜群です。少しカジュアルに合わせるなら、少し高級なお店の幕の内弁当とペアリングするのもおすすめですよ。」

5. フランチャコルタ リゼルヴァの特徴

リゼルヴァは、熟成期間が60ヶ月と長いだけでなく、最高のブドウを選別して造られるので、至高の味わいです。5年以上の熟成を経ても、ワインはフレッシュな味わいを完璧に保持していて、きめの細かい泡とクリーミーな味わいが、フランチャコルタの最高峰を感じさせてくれます。

おすすめの楽しみ方

「繊細かつ複雑なリゼルヴァ。オマール海老のカタラーナ(茹でたオマール海老をトマトと玉葱で和えた料理)、スカンピ(手長海老)の塩焼き、白トリュフのタリオリーニなどと楽しむと最高です。日本では懐石料理と合います。堅固な味わいなので、しゃぶしゃぶなどの肉料理ともいいでしょう。」

フランチャコルタは、料理と人に寄り添うワイン

今回、宮嶋さんにお話を伺い、改めてフランチャコルタの魅力を感じることができました。洗練されていながら親しみやすい、ワイン初心者から上級者まで楽しめる、魅力たっぷりのフランチャコルタ。「食の多様化が進んだ最近では特に、フランチャコルタのような料理に合わせやすいスパークリングワインが受け入れられるはず」とも話されていました。

8月27日(水)~9月2日(火)まで阪急うめだ本店で開催されるフランチャコルタイベントでは、29種類のフランチャコルタが勢揃いします。泡好きの方はもちろん、イタリア的気分を味わってみたい方はぜひ足を運んでみてください。

ツリーテラス イベント概要

「夏に楽しむヨーロッパ伝統のエレガントなスパークリングワイン イタリア フランチャコルタの魅力」

◎期間:2025年8月27日(水)~9月2日(火)
◎場所:阪急うめだ本店 地下1階イベントスペース「ツリーテラス」

イベントスペース内のBARには大阪・西天満にお店を構えるフランチャコルタ専門店『オステリア87』が登場!
ワインのプロとトークを楽しみながらフランチャコルタをご堪能いただけるスペースです。
毎日5~6種類、日替わりワインもご用意しておりますので、お気軽にお立ち寄りください。
※19時30分ラストオーダー、20時閉店


オンラインストア販売情報

この夏、味わいたい。フランチャコルタの魅力

◎承り期間:2025年8月1日(金)10時~9月4日(木)
◎承り場所:オンラインストア HANKYU FOOD

イベントに先駆けて一部商品をオンラインで販売します。

オンラインストアを見る

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※商品情報や販売状況は2025年08月13日時点でのものです。
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