スイーツ&グルメ2022/4/8 更新
世界のお酒は製造方法によって「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」の3つに分類されています。本記事では、そのうちのひとつである「蒸留酒」について詳しく解説。具体的にどんなお酒を指すのか、どのように作られているのかなど、お酒の知識が深まる情報をたっぷりとお届けします。
ビールやワイン、ウイスキーなど、世界にはさまざまなお酒が存在します。これらを製造方法によって分類したのが「醸造酒(じょうぞうしゅ)」「蒸留酒(じょうりゅうしゅ)」「混成酒(こんせいしゅ)」です。本記事では、アルコール度数が高く、さまざまな飲み方が楽しめる蒸留酒について詳しく解説します。
蒸留酒について知るうえで重要となるのが「醸造酒」。なぜなら蒸留酒は、醸造酒を蒸留して作るお酒だからです。醸造酒とは、原料に酵母を加え、アルコール発酵させて作るお酒のこと。代表的なものがワイン、ビール、日本酒で、これらは「三大醸造酒」と呼ばれています。醸造酒、蒸留酒、混成酒のなかでもっとも製造方法がシンプルで、一番長い歴史をもつお酒でもあります。
前述したように、蒸留酒とは醸造酒を蒸留して作るお酒のこと。代表的な蒸留酒はウイスキー、ブランデー、焼酎で、端的に説明すると、ビールを蒸留するとウイスキーに、ワインを蒸留するとブランデーに、日本酒を蒸留すると焼酎になります。
そもそも"蒸留"とは、液体を加熱して気体にし、それを冷やして液体に戻す作業のこと。蒸留酒は気体化したアルコール分を液体にして作られるため、醸造酒に比べてアルコール度数が高い傾向にあるのが特徴です。
具体的にはビールのアルコール度数が約5度、ワインは約10〜15度なのに比べて、ウイスキーは約40〜55度。度数が高いため保存しやすく、長く楽しめるという利点があります。また水割りや炭酸割りなど、飲み方のバリエーションが幅広いのも蒸留酒の魅力です。
混成酒は、醸造酒や蒸留酒に甘味料や香料を加えて作るお酒のこと。リキュールや梅酒などが混成酒に分類されます。
蒸留酒の蒸留方法は、「単式蒸留」「連続式蒸留」の2つに大別されています。それぞれどのような蒸留方法なのか、詳しくみてみましょう。
単式蒸留は、蒸留方法のなかでもっともシンプルな昔ながらの製法を指します。ポット・スチルと呼ばれる単式蒸留機に発酵させた液体を入れ、基本的には一度のみの蒸留で作るのが特徴。蒸留回数が少ないため、原料の風味が残りやすい製造方法です。
連続式蒸留は、1830年にアイルランドで開発された比較的新しい蒸留方法です。パテント・スチルという連続式蒸留機を用いて製造するのが特徴。連続式蒸留機の中には数十段もの棚があり、機械の中で何度も蒸留が繰り返されます。これによってアルコールの純度が高まり、クセのない味わいに仕上がるのが特徴です。
日本を代表する蒸留酒といえば「焼酎」。焼酎は、酒税法によりアルコール度数が45度以下の「単式蒸留焼酎」と、36度未満の「連続式蒸留焼酎」の2種類に分けられています。
単式蒸留焼酎(別名「焼酎乙類」「旧式焼酎」「本格焼酎」)は、名前の通り単式蒸留機で作られる焼酎を指します。蒸留方法がシンプルかつ蒸留回数が少ないので、原料の風味をダイレクトに感じられるのが魅力。原料には米、麦、さつまいも、そば、黒糖などが使われます。
連続式蒸留焼酎(別名「焼酎甲類」「新式焼酎」)は、連続式蒸留機で作られる焼酎を指します。何度も蒸留を繰り返して作られるため、クセがなくすっきりとした味わいに。酎ハイやサワーなどのベースとして使われることが多い焼酎です。
単式蒸留焼酎と連続式蒸留焼酎を混ぜたものを「混和焼酎」と言います。 両者をブレンドすることで、単式蒸留焼酎のクセを和らげる、逆に連続式蒸留焼酎に個性を加えるといったメリットがあります。
単式蒸留焼酎のなかで、黒麹を使った沖縄の焼酎のみを「泡盛」と呼びます。つまり酒税法上は、泡盛は焼酎の一種。しかし焼酎と泡盛にはいろいろな違いがあります。
たとえば単式蒸留焼酎の原料には米、麦、さつまいもなどが使われるのに対し、泡盛の原料は主にタイ米。また焼酎には白麹、黄麹などが用いられますが、泡盛には黒麹が使われるという違いもあります。原料や仕込み方が違うため味わいが大きく異なり、呼び名も変わるのです。
ウイスキーの定義は国によって異なりますが、一般的にトウモロコシや大麦などの穀物を糖化・発酵させて蒸留し、木製の樽で貯蔵・熟成させたお酒を指します。焼酎と同じように「単式蒸留」「連続式蒸留」のどちらで作るかによって、名前が異なるのが特徴です。
スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本の5ヶ国で作られるウイスキーがとくに有名で、これらは「世界の5大ウイスキー」と呼ばれています。
原料に大麦麦芽を使用し、単式蒸留で作られたウイスキーを「モルトウイスキー」と言います。香りが豊かで、原料の個性的な味わいをダイレクトに感じられるのが魅力。ひとつの蒸留所で作られたウイスキーは、「シングルモルトウイスキー」と呼ばれています。
原料にトウモロコシ、大麦、ライ麦などの穀物を使用し、連続式蒸留で作られたウイスキーを「グレーンウイスキー」と言います。モルトウイスキーと比べてクセがなく、飲みやすい味わいが特徴です。
モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜたものを「ブレンデッドウイスキー」と言います。両者の"いいとこ取り"をしたのがブレンデッドウイスキー。現在もっとも主流なウイスキーとして知られています。
ブランデーはもともとぶどうを発酵させて蒸溜したものを指していましたが、現在は果実を原料とした蒸留酒を総称してブランデーと言います。語源はオランダ語で「焼いた(蒸留した)ワイン」を意味する「ブランデウェイン」。錬金術師で医者であるスペイン人により、薬として作られたのが発祥と考えられています。
ウイスキーと見た目がよく似ていますが、前述したようにウイスキーの原料は穀物、ブランデーは果物。そのため味や香りには大きな違いがあります。
穀物や芋類などを糖化・発酵させて蒸留し、白樺の炭で濾過したお酒がウォッカです。ロシアでライ麦のビールを蒸留して作られたものが起源とされています。アルコール度数は40度前後と高いものの、ほぼ無味無臭なのが特徴。ウォッカ、ジン、テキーラ、ラムの4つは「世界4大スピリッツ」と呼ばれ、主にカクテルの材料として使われています。
ラム(ラム酒)とは、サトウキビの糖蜜やしぼり汁を発酵させ、蒸留して作るお酒のこと。発祥はカリブ海に浮かぶ島「バルバドス島」と考えられています。ラムは種類によって味わいが異なりますが、サトウキビが原料のため甘味があるのが特徴。そのためドリンクだけでなく、お菓子作りにもよく使われています。
ジンは大麦麦芽やトウモロコシなどの穀物を糖化・発酵させて蒸溜し、複数の香味成分を加えて再蒸溜したお酒のこと。起源ははっきりとわかっておらず、1660年にオランダの大学医学教授によって開発された、11世紀頃にイタリアの修道士によって製造されたなど、さまざまな説があります。
香味成分を加えて作られるため、ハーブのような爽やかな味わいが特徴。無色透明と見た目はウォッカとそっくりですが、味は大きく異なります。
テキーラは、竜舌蘭(リュウゼツラン)という植物の一種を原料とするメキシコ発祥のお酒です。原産地呼称が認められており、ハリスコ州政府の機関「CRT」によって定められた地域以外のお酒は、「テキーラ」と名乗ることはできません。とてもアルコール度数が高いイメージがありますが、35~55度とウイスキーと同じ程度。ストレートでショットで飲み、そのあとライムやレモンをかじるのが定番の飲み方です。
「蒸留して作る」という製法が同じでも、原料が異なるとまったく違う味わいになるのがお酒の奥深いところ。また国の文化や歴史と大きな関わりを持っているのもお酒の魅力のひとつです。焼酎やウイスキーなどたくさんの種類がある蒸留酒。何を使ってどのように作られているのかを想像しながら楽しんでみてくださいね。
※商品情報や販売状況は2022年04月08日時点でのものです。
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