スイーツ&グルメ2022/5/12 更新

焼酎の種類ってどんなものがある?製造法や原料による違いをわかりやすく解説

この記事では、焼酎の種類と特徴についてわかりやすく解説します。甲類や乙類、本格焼酎など、ラベル表記の意味が分かりづらい方も、これを読めばスッキリ解決。種類別の味わいやおすすめの飲み方もご紹介します。いつもとは違う銘柄にチャレンジしたい、ギフト用の焼酎を選びたいときにもお役立ちです!

焼酎の種類をわかりやすく解説

グラスに入った2杯の焼酎と傍らに緑色のガラス瓶

iStock.com/bhofack2

気軽に楽しめるお酒として人気の焼酎は「蒸留酒」の一種。醸造方法によって3種類に大別され、さらに原料によってさまざまな種類に分類されます。それらの特徴を理解すると、家飲みやギフト用にぴったりな焼酎を選ぶことができますよ。それでは、焼酎の種類ごとに定義と特徴を見ていきましょう。

製造方法3種類の違いについて

1.「単式蒸留焼酎(本格焼酎・焼酎乙類)」の定義と特徴

焼酎は、原料を発酵させた液体を蒸留して造ります。「単式蒸留焼酎」は、シンプルな構造の「単式蒸留機」を使用し1~2回のみ蒸留して仕上げた焼酎のこと。芋・麦・米をはじめ、栗・蕎麦・黒糖など多様な原料が使われ、素材の風味が残っているのが特徴です。

また、通常の気圧で蒸留する「常圧蒸留法」のものは風味が濃厚で複雑。減圧・低温で蒸留する「減圧蒸留法」のものは、華やかでマイルドな仕上がりです。蔵元ごとの発酵・製造法によっても多彩な味わいを楽しめますよ。アルコール度数は45度以下で、「本格焼酎」「焼酎乙類」とも呼ばれています。

単式蒸留焼酎(焼酎乙類)でおすすめの焼酎 

「房の露」しもんの露 720ml
金文字の黒ラベルの瓶に入った「熊本県〔房の露〕しもんの露 720ml」
1,342円
九州・熊本県の「房の露(ふさのつゆ)」の本格芋焼酎「しもんの露」は、香り豊かでまろやかな味わいが特徴です。原料には、土の栄養分を多く吸収するため2年に一度しか栽培できない希少品種「しもん芋」が使われています。

おすすめの飲み方は、風味をダイレクトに感じられるストレート。マイルドで飲みやすいロックや水割り、香りが引き立つお湯割りです。

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2.「連続式蒸留焼酎(焼酎甲類)」の定義と特徴

「連続式蒸留焼酎」は、おもに糖蜜を原料に発酵させた液体を「連続式蒸留機」で何度も繰り返して蒸留して造られた焼酎です。純度の高い無色透明なエタノールを生成したのち、水を加えてアルコール度数を35度以下にしています。「甲類焼酎」とも呼ばれる焼酎です。

クセのないクリアな味わいが特徴。酎ハイやサワー、お湯割りにするほか、レモンやライム、梅干しなどを加えてアレンジを楽しむのもおすすめです。

3.「混和(こんわ)焼酎」の定義と特徴 

「混和焼酎」 とは、「単式蒸留焼酎(焼酎移類)」と「連続式蒸留焼酎(焼酎甲類)」をブレンドした焼酎を指します。どちらの割合が多いかによって呼び名が変わり、焼酎乙類が多い場合は「焼酎乙類甲類混和」、焼酎甲類が多い場合は「甲類乙類混和」とラベル等に表記されています。

「単式蒸留焼酎」の豊かな風味と「連続式蒸留焼酎」のすっきりとした味わい、両方の魅力をあわせ持つ飲みやすさが特徴です。

原料の違いについて

風味豊かな「芋焼酎」

芋焼酎の主原料はさつま芋で、芋特有の芳醇で甘い香りが特徴です。黄金千貫(こがねせんがん)をはじめ、濃厚な甘みの安納芋、フルーティーなジョイホワイトなど、使用されているさつま芋の品種は40種類以上。そのため、焼酎の味わいもさまざまです。

米や麦の麹で一次仕込みをおこない、芋を加えて二次仕込みしたのちに蒸留して造られています。ストレートで風味の個性を堪能するもよし、ロックや水割りでマイルドに楽しむのもよし。芳醇な香りに包まれるお湯割りもおすすめです。

芋焼酎でおすすめの商品

「深野酒造本店」阿麓 Aroku 720ml 
白いラベルにローマ字が書かれたラベルの「阿麓 Aroku 720ml」
1,298円

熊本県人吉(ひとよし)市の「深野酒造(ふかのしゅぞう)」は1823年創業。米焼酎の代表的な存在として知られる球磨焼酎(くましょうちゅう)の醸造元です。

ご紹介する芋焼酎「阿麓 Aroku」には、壮大な阿蘇山の麓(ふもと)で栽培した、西日本で人気のさつまいもの品種「高系14号」がふんだんに使用されています。黒麹・かめ壺仕込みの伝統的な製法で造られた、心を癒す味わいの逸品です。

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すっきり香ばしい「麦焼酎」

麦焼酎の主原料は大麦。一次仕込みに麦麹を使用するものが多く、蒸した大麦を加えて二次仕込み~蒸留して造られます。

麦の香ばしい香りとすっきりとした味わいが特徴で、クセがないため焼酎を飲み慣れていない方にもおすすめです。水割りやお湯割りにレモン・梅干しを加える、ジュースや炭酸飲料、ウーロン茶で割る「酎ハイ」のベースにするといったアレンジに向いています

ほかににも、米麴と大麦で仕込んだものや、一次・二次仕込みの両方に麦麹を使う贅沢な製法の「全麹仕込み」といったものもあり、味わいの違いを楽しめますよ。

和食とよく合う「米焼酎」

米焼酎の主原料は米一次仕込みに米麴二次仕込みに蒸した米が使用されます。米本来のまろやかな甘みと香りが特徴蒸留して仕上げている点が日本酒との違いです。また、日本酒は原料の米の表面を30~50%ほど削りますが、焼酎は10~15%だけを削り外側部分のたんぱく質や脂質を残すことで、独特の旨味を醸し出しています。

ロックや水割り、お茶割り、お湯割りのほか、温めて飲む「燗ロック」もおすすめ。和食や、和素材のおつまみと相性抜群です。

四国の特産「栗焼酎」

愛媛県・高知県・徳島県など四国を中心に造られている「栗焼酎」米麴・麦麹に地元の生栗を合わせて仕込んでいます。栗のまろやかな香りと甘さ、ほどよいコクが特徴。生産量が少ない希少性と、さまざまな味わいのものが販売されている点も、焼酎ファンにとって大きな魅力です。

ロックや水割り、お湯割りで、素材本来の香りと味わいを楽しむのがおすすめです。

栗焼酎でおすすめの商品

「媛囃子」 奥伊予 720ml
栗の実がなった枝が描かれたラベルの「栗焼酎 奥伊予 720ml」
1,298円

愛媛県の蔵元「媛囃子(ひめばやし)」の「奥伊予」は、栗のまろやかな甘さと香り、麦のすっきりとした味わいを合わせ持つ栗麦焼酎です。県内の名産地で収穫された栗と麦麹、麦を使用し、減圧蒸留方式で蒸留。山里の蔵で熟成させ、やわらかな口当たりに仕上げられています。

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種類や特徴を知ると焼酎が楽しい!

焼酎は醸造法によって、単式蒸留焼酎・連続式蒸留焼酎・混和焼酎の3種類に大別されます。また、単式蒸留焼酎では、芋・麦・米をはじめ地元特産の原料を使うものが多く、味わいも多彩です。ご紹介したそれぞれの定義と特徴を参考に、ギフトや家飲み用の焼酎を楽しく選んでみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2022年05月12日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。