カカオ農家の持続可能な生活を支援するとともに、自然環境を守ることにもつながる「フェアトレードチョコレート」。最近は大手のお菓子メーカーからも販売されています。この記事では、フェアトレードチョコレートが生まれた背景やメリット・デメリットを解説します!大手メーカーや阪急フードで購入できる商品も紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね♪

今話題!フェアトレードチョコレートとは?

木のテーブルに置かれた板チョコ6枚とカカオ2つ

iStock.com/JanPietruszka

フェアトレードチョコレートとは、チョコレートを作る際に使用するカカオを、生産者から適正な価格で購入して作られたものを指します。

フェアトレードとは、いわゆる「公正な貿易」です。公正な貿易で生産者の持続可能な生活を支援することで、さまざまな社会問題の解決につなげています。また、フェアトレードカカオは、農薬不使用など環境に配慮したものも多いですよ。

ちなみにフェアトレードカカオの原産国の多くは、開発途上国です。ドミニカ共和国やコートジボワール・インドネシア・ガーナ・ベネズエラなどがあげられます。高温多湿が一年中続く地域は、カカオの生産に適しているのです。

カカオのフェアトレードはなぜ必要?

フェアトレードカカオが生まれた背景にはさまざまな社会問題がありますが、主な課題は貧困からくる児童労働です。カカオの原産国の多くを占める発展途上国では、約1億5,200万人、世界の子どもの10人に1人が労働を強いられています。

こうした問題を解決すべく、国際フェアトレードラベル機構によって国際フェアトレード基準が設けられました。

国際フェアトレード基準(一部)
・児童労働を禁止し、生産者にとって安全な労働環境を保証する
・生産者が適正な対価を得られるよう、通常価格とは異なる「フェアトレード価格」を設定

このような取り組みにより、カカオ生産者が適正な収入を得ることができれば、貧困が解決され、児童労働もなくなるということです。

フェアトレードチョコレートを選ぶデメリット

透明な丸い3つのグラスに入ったコーヒー豆たチョコレート

iStock.com/Ramiz Ahmad

消費者にとってのデメリット

フェアトレードチョコレートは、普通のチョコレートに比べて値段が高くなります。経済的余裕がない人の場合、頻繁に購入するのがむずかしいかもしれません。値段が高くなってしまうのは、生産者に適正な対価を支払うためです。

また、フェアトレードのチョコレートを扱うメーカーはまだまだ少ない現状にあります。商品バリエーションもあまり豊富ではありません。「この味が食べたい!」「このくらいのサイズのチョコレートがほしい」というニーズにそわない場合も多いです。

社会・環境にとってのデメリット

基本的にフェアトレードの仕組みは、社会や環境にとってデメリットにならないように作られています。しかし、場合によっては価格設定がむずかしくなることも。フェアトレードでは、通常の取引価格よりも高い価格を設定します。そうなると、製造や輸送、販売コストが高くなることも懸念されます。

一見「メリットだらけなのでは?」と思われるフェアトレードですが、まだまだ課題もあります。そのため、なかなか浸透していかないというのが現状です。

それでも選びたい!フェアトレードチョコレートを選ぶメリット

木になっている2つのカカオ

iStock.com/Graeme Kennedy

消費者にとってのメリット

フェアトレードチョコレートには、安心・安全かつ質の高い商品が購入できるというメリットがあります。できるだけ農薬や化学肥料を使わずに栽培しており、安全・安心なカカオの提供も可能となるためです。

また、フェアトレードチョコレートの生産者は、支援者から栽培技術を学んでいるため、質の高いカカオ作りを可能とします。消費者にとっても、良質なカカオから作られるチョコレートが食べられるのは大きなメリットです。

ちなみにフェアトレードチョコレートか、普通のチョコレートかの見分け方は、フェアトレードマーク」の有無です。お店や通販で商品を選ぶときの目印にしてみてくださいね。

社会・環境にとってのメリット

フェアトレードによって生産者の売上が増えると、その地域の経済が成長します。生活が安定して豊かになることで治安向上につながり、紛争や戦争といったトラブルの減少が期待できるでしょう。また、カカオを栽培する際に農薬や化学肥料の使用をできるだけ控え、環境破壊を防ぐこともできます。

つまり、フェアトレードによって持続可能な社会や環境に近づくのです。発展途上国のみならず、世界がSDGsの達成に向けて動いている今、フェアトレードチョコレートが社会や環境に与えるメリットは大きいといえるでしょう。

フェアードチョコレートはどこで手に入る?

金色の包み紙の板チョコ

iStock.com/bhofack2

手軽に手に入れるなら、大手メーカーのチョコレートがおすすめ!

フェアトレードチョコレートは、チョコレート専門店だけでなく一部の大手メーカーでも製造・販売されています。近くのコンビニやスーパーで購入したい場合、日本メーカーのチョコレートをチェックしてみましょう!

お菓子メーカーの「森永製菓」では、生産者を支援する非営利団体「ココアホライズン」認証カカオを使用した、シンプルなミルクチョコレートを取り扱っています。カカオの原産国の子どもたちがしっかりと教育を受けられるように、売上の一部を使って支援する「1チョコ for 1スマイル」という活動をおこなっていますよ。

また「ザ・チョコレート」ブランドで有名な「明治」からは、ドミニカ共和国、ベネズエラなど4つの国のカカオ農家支援を実施しています。ひとくちサイズで食べやすいチョコレートです。

現在は取り扱っていませんが、生活雑貨やレトルト食品が人気の「無印良品」では、2011年に限定でフェアトレードチョコレートを販売していました。

フェアトレードチョコレートを使ったケーキも♪

5. 「パティスリー ラ・ヴィ・ドゥース」ザショコラ

黒い四角い皿にのったパティスリー ラ・ヴィ・ドゥースのザショコラワンホール
3,672円

阪急フードでは、フェアトレードチョコレートを使用したチョコレートケーキも購入可能です。今回は、2001年に日本人パティシエが創業した「パティスリー ラ・ヴィ・ドゥース」で人気のチョコレートケーキを紹介します!

サイズは直径12cm×高さ8cm。香り豊かなバニラクリームに、オーガニックフェアトレードチョコレートを使ったムースを合わせたケーキです。コーティングやデコレーションにもチョコレートを使用した、チョコづくしのケーキとなっています♪

詳しく見る>

話題のフェアトレードチョコレートをぜひ試してみて♪

社会や環境に良い影響を与えるとされるフェアトレードチョコレート。購入して食べるだけで、世界全体が目標としているSDGsの実現にもつながります。森永や明治といった大手お菓子メーカーからも販売されているため、気軽に購入することができますよ♪気になる方はぜひ試してみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2022年10月27日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。