スイーツ&グルメ2023/1/25 更新
カベルネ・ソーヴィニヨンは、赤ワインを代表するブドウ品種です。そのワインは濃厚で飲みごたえのある味わいにより、世界中の人々に愛されています。この記事では、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴や生産国による違い、合わせるおすすめの料理などを解説します。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、最も名の知られている赤ワイン用ブドウ品種です。カベルネ・ソーヴィニヨンから作られるワインは、深い色合いと凝縮した飲みごたえのある味わいを持ち合わせています。長期熟成が可能な品種であるため、数年から数十年寝かせて味の変化を楽しむのも、カベルネ・ソーヴィニヨンから作られるワインの魅力です。
近年のDNA解析により、カベルネ・ソーヴィニヨンは17世紀に、カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランというブドウ品種の自然交配によって誕生したことがわかりました。ボルドー地方ポイヤック地区の有名シャトーが栽培したことがきっかけで、カベルネ・ソーヴィニヨンはボルドー地方で広くワインに使用されるようになりました。
赤ワインの渋みは、ブドウの皮や種に含まれるタンニンに由来します。カベルネ・ソーヴィニヨンのブドウの粒は小さく皮が厚いため、タンニンが多く抽出されやすくなります。そのためカベルネ・ソーヴィニヨンからは、渋みが強く飲みごたえがあるワインが作られるのです。
日照量が多く暖かい土地で育ちやすいという特徴はありますが、カベルネ・ソーヴィニヨンはどのような土地で育っても高品質なブドウになりやすい、ポテンシャルの高さを持ち合わせています。現在では世界各地で栽培されていますが、産地によって味わいに違いがあるため、各国で生産されたカベルネ・ソーヴィニヨンのワインを飲み比べるのもおもしろいかもしれません。
いまや世界中で栽培されているブドウ品種、カベルネ・ソーヴィニヨン。世界各国に広まった理由は、栽培のしやすさと味わいの表現のしやすさにあると考えられています。
カベルネ・ソーヴィニヨンは寒さや病気、害虫に強く、土地に根付きやすいブドウです。ただし完熟する時期が遅いため、冷涼な土地では熟したブドウを収穫するのがむずかしいという栽培上の難点があります。カベルネ・ソーヴィニヨンを完熟させて良質なブドウを収穫するには、日照量が多い温暖な地域が栽培に適しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンから作られるワインの特徴は、濃厚な風味と力強い渋みです。ブドウを栽培する土地や熟成期間によらず、品種の特性であるしっかりした味わいが現れるため、世界各地でカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。若いうちからでも重厚感のある味わいを楽しめて、さらに長期熟成を経ることでより複雑な味わいに変化するおもしろさも、世界中でカベルネ・ソーヴィニヨンが支持される理由のひとつです。
カベルネ・ソーヴィニヨンは生産者にも消費者にも愛されている、赤ワインを代表するブドウ品種です。世界の人々を魅了する品種、カベルネ・ソーヴィニヨンから作られるワインの香りと味わいの特徴について詳しく解説します。
基本的にはカシスやプラム、ブルーベリーといった黒い果実のような香りが感じられます。さらに熟成期間やブドウが育った環境によって、香りに違いが現れます。
熟成されていない若いワインに感じるのは、杉やハーブ、ピーマンのような清涼感のある香りです。しかし熟成させるとドライフルーツや胡椒などのスパイス、コーヒー、土、なめし革など複雑な香りへと変化します。
冷涼な環境で育ったカベルネ・ソーヴィニヨンから作られたワインは、ミントやピーマンといった青っぽい香りが特徴的です。一方、温暖な気候で栽培されたカベルネ・ソーヴィニヨンのワインからは、ブラックベリーやプルーンなどの熟した果実の香りが感じられます。
カシスやブルーベリーなどの黒いベリー系の濃厚な果実味と、針葉樹やハーブを思わせる清涼感があります。酸味と渋みが強く、熟成していなくても力強く深い味わいを楽しめるのがカベルネ・ソーヴィニヨンの魅力です。
若いワインはその力強さが荒削りで、飲みにくく感じることがあるかもしれません。しかし熟成させると酸味や渋みの角が取れて、味わいはまろやかに変化します。若いときのどっしり力強いワインから、複雑で豊かな風味が感じられる、優美で上品なワインへの移り変わりに驚くでしょう。樽熟成されることが多い品種のため、樽由来のバニラやコーヒーのような風味が感じられることも特徴です。
環境適応能力が高いカベルネ・ソーヴィニヨンは、世界各国で栽培されているブドウ品種です。基本的には力強いスタイルのワインに仕上がりますが、育った土地の気候や土壌によってワインの味わいに違いが現れます。
フランスのカベルネ・ソーヴィニヨンといえば、ボルドー地方が有名です。ボルドー地方ではカベルネ・ソーヴィニヨン100%でワインに仕上げることはなく、メルローやカベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルドなどのブドウ品種とブレンドされます。降雨量や気温といった気象条件などにより、ブドウの味わいや色づきは年ごとに異なります。そのため複数のブドウ品種をブレンドすることで、ワインの味わいを調整して品質を維持しているのです。
ボルドー地方は海洋性気候という、海から吹く温暖な風のために気温差が少なく、湿度が高い気候が特徴です。秋が長いため、完熟する時期が遅いカベルネ・ソーヴィニヨンでも、熟すまで待ってから収穫できます。十分に熟したカベルネ・ソーヴィニヨンから作られるのは、パワフルな味わいで長期熟成に向くしっかりしたタイプのワインです。
ボルドー地方以外でカベルネ・ソーヴィニヨンを栽培している地域には、南部のラングドック・ルーション地方があります。ラングドック・ルーション地方も温暖な気候であるため、質の高いカベルネ・ソーヴィニヨンが収穫されます。凝縮した果実味が感じられる質の高いワインになりますが、ボルドー地方で生産されたものと比べると軽めの味わいです。
トスカーナ州の「スーパータスカン」が、カベルネ・ソーヴィニヨンを使ったイタリアのワインとして有名です。イタリアでは伝統的に、サンジョベーゼというイタリア固有の品種からワインを作っていました。しかし「より高品質で世界に通用するワインを作りたい」という強い信念を持った生産者が増え始め、カベルネ・ソーヴィニヨンなどのボルドーで栽培されているブドウ品種が植えられるようになったのです。
イタリアはフランスの南部に位置するように、温暖で十分な日照時間が得られる気候を有しています。カベルネ・ソーヴィニヨンの生育にも適しており、質の高いブドウが収穫されるようになりました。そしてカベルネ・ソーヴィニヨンから作られたワインが、すごいトスカーナ州のワイン、つまり「スーパータスカン」として世界に知られるようになったのです。
イタリアのカベルネ・ソーヴィニヨンから作られるワインは、ブドウの個性が現れた重厚感に、果実味豊かでミネラル感のある味わいが特徴です。
アメリカのカルフォルニアではカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が盛んで、その栽培面積や生産量はボルドーに引けを取りません。
1976年にパリで開催されたブラインドテイスティング会で、カルフォルニアで作られたカベルネ・ソーヴィニヨンのワインが、ボルドー1級ワインをおさえて1位を獲得した逸話は有名です。この出来事により、カルフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンに世界が注目するようになりました。
カリフォルニアでは、カベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインを醸造することは少なくありません。カシスやブラックベリーなどの凝縮感のある果実味、アメリカンオーク樽由来のスパイシーな香りや甘みが感じられるのが味わいの特徴です。
チリは冬の一時期しか雨が降らず、晴天の日が多い地中海性気候であるため、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適した土地といえます。
チリ産ワインは一般的にフルーティで飲みやすく、リーズナブルな価格帯のものが多く、カベルネ・ソーヴィニヨンのワインも手に入れやすい価格で多数流通しています。一方、良質なカベルネ・ソーヴィニヨンから作られたフルボディの高級ワインも生産されています。このように、さまざまなスタイルで楽しまれているのがチリのカベルネ・ソーヴィニヨンです。
チリのカベルネ・ソーヴィニヨンには、カシスやブラックベリーを思わせる濃厚な果実味や、ハーブの清涼感といった特性が感じられます。比較的渋みがマイルドで飲みやすいため、かつてチリ産カベルネ・ソーヴィニヨンのワインは日本で「チリカベ」と呼ばれ、ブームを巻き起こしました。
オーストラリアで最も生産されている赤ワイン用ブドウ品種はシラーズですが、その次に生産が多い品種がカベルネ・ソーヴィニヨンです。特に南オーストラリア州に位置するクナワラは気候がボルドーと似ており、この土地で作られるカベルネ・ソーヴィニヨンは質が高いことで知られています。
オーストラリアは気候が温暖でブドウが完熟しやすいため、カシスやブラックチェリーの凝縮した果実味が現れることが特徴的です。ミントのような清涼感やほどよい酸、しっかりとした渋みも感じられる力強い味わいのワインが作られています。
ここからは、カベルネ・ソーヴィニヨンを使ったおすすめのワインを紹介します。さまざまな国のワインを取り上げるので、先ほどの国ごとの特徴と合わせて参考にしてください。
フランス南部に位置する、ラングドック産のカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した赤ワインです。熟したベリーやカシス、ピーマンを思わせる清涼感のある香りを楽しめます。フレッシュさを感じるほどよい渋みと、ジューシーな果実味が特徴です。
ジョセフ・ロッシュはブルゴーニュに創設された歴史ある生産者であり、100軒あまりの契約栽培農家や醸造所を束ねるネゴシアンでもあります。これらの農家や醸造所に技術指導や機材援助をおこない、毎年安定して高品質なワインを作り続けています。
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長野県安曇野市で生産されたカベルネ・ソーヴィニヨンにメルローをブレンドした、バランスのよい味わいの赤ワインです。スパイスや針葉樹の香りに、ほどよい渋みとカカオやコーヒーのニュアンスを感じます。
北アルプスのふもとに広がる雄大な自然の中に、このワインを作る安曇野ワイナリーがあります。テロワールを表現したワインを目指し、ブドウ栽培やワイン醸造と日々向き合っている生産者です。
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カベルネ・ソーヴィニヨンの原産地、ボルドーの地で作られた赤ワインです。メルローとブレンドすることで、互いの特性をうまく調和させています。ブラックベリーやカシスの濃い果実味や杉のフレーバーを感じる、まろやかな口当たりのワインです。
ジャン・ミッシェル・カーズは、ボルドー地方メドック地区に拠点を置くシャトー・ランシュ・バージュのオーナー企業です。ボルドーのテロワールとブドウ品種の特徴を活かしつつ、さまざまな個性を持った良質なワインを作り続けています。
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元祖スーパータスカンとして名高いサッシカイアの、サードラベルともいえるワインです。カベルネ・ソーヴィニヨンとサンジョベーゼというブドウ品種をブレンドして、エレガントなワインに仕上げています。ラズベリーや赤い小花を思わせるかわいらしい香り、なめらかな渋みと複雑なアロマを楽しめる1本です。
サッシカイアは、世界のプレミアムワインのひとつと言っても過言ではない、卓越した品質を誇るワインです。そのサッシカイアの思想とトスカーナの特性が、このワインに詰め込まれています。
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プラムやカシスを思わせる香りのほか、クローブやアニスなどのスパイス、モカやチョコレートといった香りを楽しめます。豊かに口の中に広がる熟したプラムの果実味と、しっかりとした渋みが魅力的な赤ワインです。
ルイスメイソンズは、元プロレーサーがカリフォルニアに設立したワイナリーです。その後10年足らずで、高品質なワインの作り手として世界的に知られるようになりました。家族経営の小さなワイナリーですが、熱意を持ってワイン作りに取り組んでいます。
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カベルネ・ソーヴィニヨンのワインを飲むときは、16〜18度程度の温度帯がおすすめです。ワインにしっかり渋みがあるため、温度が低すぎると渋みを強く感じてしまいます。ほどよく温度を上げてから飲むことで、渋みをまろやかに感じるようになり、おいしく飲めるのです。
グラスは、ボルドー型と呼ばれるタイプがよいでしょう。ボルドー型グラスはチューリップの花のような形をしており、全体的に大ぶりで、飲み口がゆるやかにすぼまっています。この形がカベルネ・ソーヴィニヨンの渋みを和らげて、濃厚で深い果実感を味わうのに最適です。
しっかりした渋みと濃厚な果実味が特徴的なカベルネ・ソーヴィニヨンのワインは、ぜひ料理と合わせて楽しんでください。牛肉や仔羊肉といった味の濃い赤身肉と、カベルネ・ソーヴィニヨンの相性は抜群です。カベルネ・ソーヴィニヨンの渋みが肉のこってりとした脂を洗い流してくれるため、食が進みます。
和食であれば、マグロやカツオといった赤身の刺身や、すき焼きがおすすめです。チーズと合わせる場合はミモレットなどのハードタイプ、熟成された白カビタイプやエポワスなどのウォッシュタイプといった、ワインに負けない力強い味わいのものがよいでしょう。
ハイカカオチョコレートと呼ばれる、カカオ分が多めのチョコレートとカベルネ・ソーヴィニヨンのワインも好相性です。カカオの風味が、ワインの渋みをほどよく和らげてくれます。
赤ワインを代表するブドウ品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンからは、しっかりした渋みと濃厚な果実味を楽しめるワインが作られます。若いうちからでも飲めますが、熟成されたカベルネ・ソーヴィニヨンのワインの味わいは格別です。世界各国で生産されているカベルネ・ソーヴィニヨンのワインを飲み比べて、その味わいの違いを楽しんでみてください。
※商品情報や販売状況は2023年01月25日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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