スイーツ&グルメ2023/2/9 更新

えびの鮮度と手焼きが命。「桂新堂」のおいしさの秘密に迫る【あのブランドが愛される理由 vol.1】

ブランドの想いや商品の魅力をご紹介する、HANKYU FOODオリジナルの連載企画です。
第1回目は、150年以上にわたってえびせんべいをつくり続ける「桂新堂」を取材。

えびの美しい姿、赤い色に思わず見惚れる「姿焼き」や「あられ焼き」に、えびの濃厚な旨みを堪能できる「炙り焼き」。「桂新堂」を代表するこれらのえびせんべいのおいしさの裏にあるものとは――?その理由を探りに、愛知県大府市にある工場を訪ねました。

「桂新堂」について

創業は1866年、幕末の混沌としていた時代まで遡ります。初代・光田桂助さんが伊勢湾に面する知多半島で豊富に獲れるえびに着目したことから、えびせんべいづくりが始まりました。

「桂新堂」という名前は、初代・桂助と二代目・新吉から一字ずつ取ったもの。以来、現在に至るまで"えびせんべいひと筋"で歩み続けています。

桂新堂のえびせんべいとワインが食卓に置かれた様子

えびせんべいは、どれもえびの持ち味を存分に活かしてつくられていて、サクッとした食感、えびの濃厚な旨みや香ばしさを味わえます。

お茶はもちろん、ワインや日本酒といただくのもまた一興。気品あふれる佇まいで、贈り物や手土産としても人気です。

教えてくれたのはこの方

今回、桂新堂の魅力について教えてくれたのは、生産管理部長の近藤貴之さん。生産管理や商品開発、品質管理の統括責任者として勤務されています。

近藤さん:お客様から特にご好評いただいているのが「海老づくし」。「車えび姿焼き」、「車えびあられ焼き」、「甘えび磯焼き」、「赤えび炙り焼き」など全7種類の味が楽しめる当社の代表商品です。今回はそんな「海老づくし」に入っているえびせんべいのこだわりについてたっぷりとご紹介いたします!

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人気商品へのこだわり その1・えびは新鮮なうちに加工

近藤さん:車えびや甘えび、ぼたんえびなどは活きたまま仕入れ(※)、必ず届いたその日のうちに下処理を行い、焼成まで行っています。えびは、新鮮なうちに処理をしないと色や風味がすぐに落ちてしまうためです。

車えびは、沖縄や九州から活きたまま空輸で運ばれ、愛知の工場に届けられます。その量は、1日に約100㎏(約1万尾)。多いときで150㎏になることも。甘えびやぼたんえびは北海道で獲れるので、当社ではその漁港近くに工場を構えて、水揚げされたばかりの状態で仕入れて下処理・加工(中間仕上げ)までを行っています。

※甘えび、ぼたんえびは310月の漁期のうち、一番おいしい時期に水揚げされたもの。

人気商品へのこだわり その2・職人が鉄板に並べて手焼き

近藤さん:姿焼きやあられ焼きは、職人が一枚一枚鉄板に並べて焼いていきます。えびは加熱すると丸くなってしまうので、そうならないようにまっすぐに伸ばしながら置いて焼いていきます。これがなかなか難しい作業ですね。

近藤さん:高温の鉄板に数尾ずつえびを並べ、焼けたら鉄板をきれいに拭き、またえびを並べて焼いていく......それを繰り返します。焼いたときにきれいに赤く色づくのは新鮮なえびを使っている証です。この手焼きの作業は、テクノロジーが進化した今でも機械では行えない工程です。

人気商品へのこだわり その3・食感や味わいは常に進化

近藤さん:今は、世の中の嗜好がどんどん変わっていく時代です。そういう意味では、おいしさの上限はないと考え、今でも改良や研究を続けています。例えば、えびせんべいを焼き上げる温度、時間、材料の配合。食感や風味をより良くするため、常にベストな状態を探っています。

えびせんべいの上に上品な甘さのチョコレートをのせて焼き上げた「くつろぎ焼きショコラ」

近藤さん:最近では、新しい視点での商品も開発しました。それが「味わう和」シリーズ。「こんがりえびチーズ」、「くつろぎ焼きショコラ」、「夢ごこちのキャラメリゼ」など、"えびせんべい×洋風フレーバー"を実現させた商品です。

これまでの当社のえびせんべいにはない新感覚の味わいで、コーヒーや紅茶ともよく合います。これからも、「味わう和」シリーズでは新フレーバーが登場しますのでお楽しみに。

皆さまへのメッセージ

近藤さん:私たちが目指すのは、お客様の想像のはるか上をいく美味しさ。「こんなにおいしいえびせんべいがあるんだ!」と感動していただけるよう、日々、えびせんべいづくりを追求しています。

長年にわたって培ってきた知見や技術力を活かしながら、改良・開発を重ねて常に進化しているので、「さらに美味しくなった!」という発見もしていただけると思います。

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◎阪急百貨店公式オンラインストア HANKYU FOOD
◎阪急うめだ本店、千里阪急、川西阪急、神戸阪急、博多阪急

写真 | 木下 誠
文 | 鈴木 里映

※商品情報や販売状況は2023年02月09日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。