一年を通して、手に入りやすいりんご。常温や冷蔵庫の野菜室などでは約1ヶ月間保存が可能ですが、冷凍保存だとどのくらい持つのでしょうか?この記事では、りんごを冷凍した場合の風味の変化やおすすめの冷凍方法、保存期間をお伝えします。

りんごを冷凍するとどうなる?味や食感は?

四角い氷に閉じ込められたりんご

iStock.com/denphumi

先に結論を述べると、冷凍前後でりんごの味・食感に変化が生じます。1つめの理由は"りんごは冷凍されることで甘さが増す"ため。果糖は、0℃に近くなると甘さが1.5倍になるといわれています。果糖を多く含むりんごは、冷凍することで甘くなるため、より一層おいしく食べられます。

2つめの理由は"りんごに含まれる水分が凍ることで膨張し、細胞を破壊する"ため。細胞が破壊されると、りんご特有のパキッとした歯応え・歯触りは感じられなくなります。一方で、スムージーやコンポート、離乳食などのアレンジレシピには使用しやすくなるというメリットもあります。

りんごそのものを楽しみたい場合には常温または冷蔵保存が、アレンジして食べたい場合には冷凍保存が向いているといえます。

【まるごと1個のりんご】の冷凍方法

リネンの上の赤いりんご

iStock.com/c11yg

手間暇かけずに保存したいなら「そのまままるごと冷凍」する方法がおすすめ。まるごと冷凍した場合の保存期間は、12ヶ月です。解凍時には水分が出てきますので、皿に置いてから冷蔵庫または常温で自然解凍させてください。半解凍の状態ではシャーベットのようなシャリシャリとした食感が楽しめますので、暑い日はぜひお試しあれ!

<まるごと1個りんごの冷凍方法>

1. りんごはよく洗い、水気を切る
2. りんごを袋に入れ、冷凍庫で保存する

ポイントは水気をよく切ることと、袋に入れる際は12個にまとめること。解凍後もおいしく食べるためには、ぜひこのポイントも押さえておきましょう。

【クシ切りりんご】の冷凍方法

テーブルの上のカットされたりんご

iStock.com/c11yg

解凍に時間をかけたくないなら「クシ切りして冷凍」がおすすめ。クシ切りにして冷凍した場合の保存期間は、おおよそ1ヶ月です。冷凍庫から取り出して常温に12分置けば、シャーベットのような食感を楽しむことができます。カットされているので、スムージーやジュースなどにすぐに使えて便利!電子レンジで温めれば、コンポートとしても楽しめます。

<クシ切りりんごの冷凍方法>

1. りんごはよく洗い、芯を取り除く
2. "皮ごと"クシ切りにする
3. 砂糖水に5分程度ひたして水気を切るか、レモン汁を少しふりかける
4. ラップで包み、フリーザーバッグなどに入れて冷凍庫で保存する

ポイントは砂糖水に漬けるか、レモン汁をふりかけること。変色を防止し、解凍後もりんご本来の色合いが楽しめます。

【すりおろしりんご】の冷凍方法

木製テーブルの上のりんごと黒い器に入ったすりおろしりんご

iStock.com/Orthosie

料理の隠し味や離乳食に使うなら「すりおろして冷凍」がおすすめ。すりおろして冷凍した場合の保存期間は、おおよそ1ヶ月です。ほかの方法に比べて空気に触れている面積が多いため、風味は落ちやすくなります。できる限り早めに使い切るようにしましょう。離乳食として使用する場合、皮が食べられないお子さま用に保管する場合は、芯と一緒に皮も取り除いてくださいね。

<すりおろしりんごの冷凍方法>

1. りんごはよく洗い、芯を取り除く
2. りんごをすりおろす
3. レモン汁を少量加えて混ぜる
4. フリーザーバッグなどに入れ、平らにして冷凍庫で保存する

ポイントは、凍らす際に金属製のバットなどに平らにして置くこと。できる限り薄く、平らにして凍らすことで、使いたいときに使いたい量だけを取り出しやすくなります。離乳食の場合は、製氷器などに分けて凍らせておくのもよいでしょう。

【りんごスムージー】の冷凍方法

灰色の背景の枯れたコップ入りのスムージーとりんごとシナモン

iStock.com/Liudmyla Yaremenko

冷凍りんごをスムージーとして使うなら「ミキサーにかける前に、カットしたほかの食材と一緒に冷凍」することをおすすめします。スムージーの状態にして凍らせてしまうと、酵素や栄養素が思うように摂れなくなることがあるため、カットした状態での冷凍保存がベターです。ただし、食材のなかには冷凍に不向きなものもあるため、冷凍可能な食材のみを冷凍するようにしてくださいね。

<りんごスムージーの冷凍方法>

1. りんごはよく洗い、芯を取り除いて"皮ごと"クシ切りにする
2. ほかの食材も食べられない部分は取り除き、ちょうどよい大きさにカットする
3. りんごは砂糖水に浸して水気を切るか、レモン汁を少しふりかける
4. りんごとほかの食材を1食分ずつ、フリーザーバッグなどに入れて冷凍庫で保存する

フリーザーバッグの中のフルーツをそのままミキサーにかければ、忙しい朝でも切る手間・計る手間なく、簡単にスムージーがつくれます。

保存期間は、期限が短い食材に合わせるのが吉。色移りや臭い移りがおきる場合もあるため、できる限り早めに使用するのがよいでしょう。

【りんご煮】の冷凍方法

鍋の中のりんご煮と木製スプーンで持ち上げられたりんご煮のクローズアップ

iStock.com/vlbentley

りんご煮とは、その名の通りりんごを煮たもの。フランス語で「コンポート」と呼ばれるもので、砂糖を加えて煮込む料理です。皮の有無はお好みでOK!アップルパイの中身やアイスクリーム・ヨーグルトのトッピングとして、また、そのままお楽しみいただけます。

りんご煮を冷凍した場合の保存期間は、おおよそ1ヶ月。解凍は、冷蔵庫や常温に移しておこなってください。電子レンジを使用する場合は、糖分によって焦げてしまう場合もあるため、様子を見ながらおこなってくださいね。

<りんご煮の冷凍方法>

1. りんごはよく洗い、芯を取り除いてクシ切りにする
2. りんご・砂糖・レモン汁・水などを鍋に入れて煮込む
3. できあがったりんご煮をフリーザーバッグなどに入れ、平らにして冷凍庫で保存する

ポイントは、すりおろしりんごと同じく、凍らす際に金属製のバットなどに平らにして置くこと。できる限り薄く、平らにして凍らせるようにしましょう。

アレンジレシピには冷凍りんごがおすすめ!

料理の隠し味やスムージー・離乳食など、りんごをアレンジレシピに使うなら冷凍保存がおすすめ。冷凍することで甘味が増し、やわらかい食感に変化するため、使い勝手が一段とよくなりますよ。冷凍方法によって保存期間や解凍時間が異なるため、ご自身の使用用途に合わせてぴったりの方法を選んでみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2023年03月21日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。