料理に活用するうえでぜひ知っておきたい、ハムとベーコンの違いを紹介します。部位や製造方法の違い、それぞれの味わいについてまとめました。ハムとベーコンの種類と、生ハムやソーセージ、パンチェッタとの違い、料理がよりおいしくなる活用法も解説します。

ハムとベーコンの違いとは

新鮮なハム

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どんな料理にも活用できる万能食材のハムとベーコンですが、それぞれの違いを知らない方は意外と多いのではないでしょうか。

同じ豚肉から作られていますが、使われている部位や製造方法、味わいは大きく異なります。この記事では、それぞれの違いを詳しく紹介しますよ。

ハムとベーコンの違いをポイントごとに解説

鉛筆を持つ手と手書きのpoint

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原料の違い

ハムとベーコンの違いのひとつは使用する肉の部位。ハムは英語で豚のもも肉を意味しており、世界各国のハムは一般的に豚のもも肉が使われています

日本でもっとも流通量の多いハムは、ロース肉を使ったロースハム。生産量全体の70~80%を占めています。一方、英語で豚のバラ肉を意味するベーコンは、文字通り豚バラ肉を使うのがポピュラーです。

製造方法の違い

ハムとベーコンは製法にも違いがあり、塩漬け・燻製したあとに加熱しているかどうかが異なります。

ハムもベーコンも塩漬けした豚肉を燻製する工程は同じですが、ハムは燻製後、ゆでるもしくは蒸して仕上げることが多いですが、ベーコンは加熱する工程がなく燻製したままであることが一般的です。

味わいの違い

ハムは、製造工程の最後にゆでたり蒸したりする過程で余分な塩分や脂肪分が抜けて、マイルドな味わいになります。また、柔らかくジューシーな食感もハムの特徴です。

一方で、ベーコンは適度な塩気と独特の香ばしさが特徴。しっかりした歯ごたえがあり、噛めば噛むほど脂の甘みと肉のうまみを味わえます。

ベーコンに比べてハムは種類が多い

ハムの盛り合わせ

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ベーコンに比べて、ハムは使われる部位や製造方法の違いにより、たくさんの種類が流通しています。ハムの種類とそれぞれの特徴、おすすめの料理や活用法を解説します。ベーコンの種類と特徴についてもまとめました。

ハムは種類が豊富!

日本では豚ロース肉を使ったロースハムが主流です。柔らかい食感と淡白な味わいで、サンドイッチやサラダなどいろいろな料理に使えます。

豚もも肉の骨を取り除いて作られたボンレスハムや、豚肩肉を使ったショルダーベーコンは肉のうまみを活かした加熱料理に適しています。生ハムや骨付きハム、渦巻き模様が華やかなベリーハムはギフトにもおすすめです。

上記は国内で見ることができる主要な種類の一部ですが、海外も含めるとさらにたくさんの種類が存在します。

ベーコンにもいろいろな種類が

ベーコンは豚のバラ肉を使うのが一般的ですが、ほかの部位を使ったものもあります。豚ロース肉を使ったロースベーコンや、豚肩肉を使ったショルダーベーコンが有名です。

バラ肉を使ったベーコンと比べて、ロースベーコンやショルダーベーコンは塩分が多いのが特徴。ショルダーベーコンはほかの部位を使ったベーコンより脂肪分が少ないため、カロリーも低めです。

生ハムやソーセージ、パンチェッタとの違いは?

ハムとチーズ、オリーブのプレート

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ハムやベーコンと同じ食肉加工品である生ハムやソーセージ、パンチェッタの概要と、ハムとベーコンとの違いをまとめました。使われている素材や部位、製造方法の違いによるそれぞれの魅力と、料理がよりおいしくなる活用法を紹介します。

生ハムとハム、ベーコンの違い

生ハムは柔らかな食感と独特の深い味わいが特徴です。豚もも肉を香辛料や調味料と一緒に塩漬けし、低温でじっくりと燻煙・熟成させて作られています。

生ハムとハムは製造工程が大きく異なり、塩漬け・燻製したあとに加熱していないものが生ハム、加熱したものがハムと区別されています。

生ハムとベーコンは製造工程に大きな違いはありませんが、使われている肉の部位に違いが。生ハムは豚もも肉を使うことが多く、ベーコンは豚バラ肉を使うのが一般的です。

ソーセージ(ウインナー)とハム、ベーコンの違い

ソーセージは鶏肉や豚肉のひき肉に、塩や香辛料を混ぜ込んで詰め物にしたものです。使用している原材料や製造方法、製品の太さでいくつかの名称に分けられ、ウインナーはソーセージの種類のひとつに含まれます。

肉をかたまりのまま加工するハムやベーコンと異なり、ソーセージはひき肉にして加工するという違いがあります。

パンチェッタとハム、ベーコンの違い

パンチェッタは塩漬けした豚バラ肉を乾燥・熟成させたもの。脂の旨みとピリッとした塩気があり、濃厚なコクを味わえます。スープやパスタの具材として使われることが多く、カルボナーラに入れるのがポピュラーな食べ方です。

加熱加工していない点がハムとは異なり塩漬けしたあと燻製せずに熟成させている点がベーコンと異なります

ハムとベーコンの料理への使い分け

カルボナーラパスタ

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ハムはどんな食べ方にも合う万能食材

適度に脂肪があり、キメが細かくしっとりとした食感のハムは、そのままでもおいしく食べられます。

サラダに彩りを添えたり、サンドイッチの具材としてパンに挟んだりと、使い勝手が良いのが魅力。炒め物やパスタに入れるなど、料理の具材としても活用できる万能食材です。

ベーコンは料理のコク出しにおすすめ

豚バラ肉を使ったベーコンは肉の歯ごたえと脂の甘みが特徴です。スープやソテーにすれば、ベーコンの旨みが溶け出して深い味わいを楽しめます。

表面をサッと焼いて、外側と内側の食感の違いを楽しむのもおすすめ。カリカリになるまで焼いたベーコンは、サラダのトッピングとしても使えます。

ハムとベーコンの違いを活かして料理を楽しもう

ハムとベーコンの違いと特徴を紹介しました。ハムとベーコンは使われる部位や製造方法が大きく違い、味わいや食感も異なります。それぞれの特徴を活かした調理法で素材のうまみを引き出し、そのおいしさを存分に味わってくださいね。

※商品情報や販売状況は2023年04月14日時点でのものです。
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