石の重りでお酒を搾る「槽掛け天秤搾り」が今も行われている酒蔵。
今回は兵庫県・淡路島にある「都美人酒造」についてご紹介します。

都美人酒造について

兵庫県淡路島・三原平野で1945年に酒蔵10軒が合併をして都美人酒造に。
淡路島内に以前は50軒ほどありましたが、現在は醸造を行っている蔵は2蔵に。
山廃仕込みにこだわり、70年以上日本酒造りを行っています。

都美人の酒造り

すべてのお酒は兵庫県産米を使用し、一部淡路島産のお米も使用しています。
酒造りに欠かせない水は、淡路島で一番高い山、諭鶴羽山(ゆづるはさん)の伏流水を使用。
蔵のある三原平野地域は淡路島の中でより水に恵まれた地です。

「槽掛け天秤搾り」の復活


全国的にも数件と言われている槽掛け天秤搾りを2001年に復活。

長さ8メートルの天秤棒に約1トンの石の重しを吊るしておよそ2日半かけて自然荷重で搾ります。

8メートルの天秤棒は九州の山から、槽には和歌山県で作ったという印が。
槽の色は柿渋を塗ることで茶色に、殺菌作用や虫が付きにくいという利点も。

酒袋を並べる槽はとっても深い!体を半分に折り曲げても底に手が届かないそうです。

醪(もろみ)を酒袋に約7リットル入れて槽の中に敷き詰めていきます。

酒袋にチャックや閉じるところはなく、折るだけ!
吹き出さないような折り方で袋を閉じて並べていくのは職人技。
並べる袋の枚数はおよそ150枚。寒い季節に10度もない温度の醪が入った袋を並べる作業で手がかじかむ作業になるそうです。


槽掛け天秤搾りはてこの原理を使っているので、重しの石が天秤棒の端にあるほど、力が強くなります。
徐々に槽に近づけて搾り、酒の出具合で、石の位置を調整。
槽の中に敷き詰めた150枚の酒袋は1日経つと上下左右を入れ替えてさらに搾っていきます。
ミシミシ音を立てながら、ゆっくりとろとろと日本酒が出てくるのです。
搾りたてはほとんど香りがなく、時間とともに香り高くなっていきます。

このように手間をかけても、香り高い芳醇な日本酒を造るために槽掛け天秤搾りを行っています。

こうしてできたお酒が「無限大」です。

兵庫県〔都美人酒造〕純米大吟醸 無限大

6,215円
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こだわりの日本酒

兵庫県〔都美人酒造〕山廃純米酒 Hyogo Sake 85

1,727円
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兵庫県で開発された酒造好適米「Hyogo Sake 85」を使用した日本酒。

兵庫県〔都美人酒造〕淡路島なるとオレンジ酒

1,760円
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かつては柑橘の栽培が盛んだった淡路島。その中でも、約300年前に発見されて以来、淡路島でしか栽培されず、ほぼ原種のまま残っているのが「鳴門オレンジ」。
淡路島だけで生産されている希少種を淡路島ブランドとして広めようと2018年に「淡路島なるとオレンジ」に名称を統一。
果皮の豊かな香りと甘酸っぱくほろ苦い果汁が特長。この淡路島なるとオレンジを使用することで甘すぎず、大人のリキュールに。

あとがき

長い天秤棒と積み上げた石の重りを間近で見て、圧倒された槽掛け天秤搾り。
手間を惜しまずこだわりの詰まった日本酒造りを行う都美人酒造。
こだわりが少しでも皆様に届きますように...!

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