「カタラーナ」と「クレームブリュレ」と「プリン」の違い、すぐに答えられますか?どれもカスタードとカラメルを使って作る洋菓子のひとつです。似ているけれど実は、材料や作り方、食感はまったくの別物。気になる違いについて詳しくみていきましょう。

「カタラーナ」と「クレームブリュレ」と「プリン」の違い

白い器に入ったカタラーナとラズベリー

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「カタラーナ」と「クレームブリュレ」と「プリン」はどれも似ているお菓子ですが、実は発祥の国や材料、作り方もまったく異なります。基本はどれも卵と牛乳を使ったカスタードがベースで、ほろ苦いカラメルと一緒にいただきます。元パティシエの筆者がそれぞれの違いについて詳しくご紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

ねっとり濃厚な味わいがクセになる「カタラーナ」

茶色の容器に入ったクレマカタラーナとスプーン

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カタラーナとはスペイン発祥の洋菓子です。元々は聖ヨセフ(ホセ)の日に食べられていたスイーツですが、修道院で失敗して固まらなかったプリンを固めようとコーンスターチを入れたのが誕生のきっかけといわれています。

主な材料は「卵・砂糖・牛乳・コーンスターチ・柑橘系果実の皮・シナモン」で、粉類を加えるのが特徴です。コーンスターチを加えた生地をとろみがつくまで鍋で炊くことで、ねっとり濃厚な味わいが楽しめます。

カスタードの上に砂糖をまぶし、カリカリになるまでバーナーで表面を焦がせば完成。できたて熱々もおいしいですが、一度冷凍したのち半解凍にして食べるのも絶品です。

カリッとなめらか食感の「クレームブリュレ」

白い器に入ったクリームブリュレ

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フランス発祥の洋菓子「クレームブリュレ」。1991年には日本で大ブームを巻き起こしました。フランス語で「焦がしたクリーム」を意味し、名前の通りクリームの表面に砂糖をまぶし、バーナーであぶってキャラメリゼしたスイーツです。

冷凍保存も可能で一見カタラーナとそっくりですが、大きな違いは材料と作り方にあります。主な材料は「卵、砂糖、牛乳、生クリーム、バニラ」を使用し、湯せん焼きするのが特徴です。オーブンでじっくりと火を通すことで、なめらかで軽い口当たりに仕上がります。

卵の風味がたまらない。愛されスイーツ「プリン」

クリームとサクランボがのったプリン

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みんな大好き「プリン」はイギリス発祥です。正式には「カスタード・プディング」といい、上記ふたつとの違いは蒸して固めること。主な材料は「卵、砂糖、牛乳、生クリーム、バニラ」で、表面をキャラメリゼせずほろ苦いカラメルソースを添えていただきます。日本でプリンが食べられるようになったのは1960年代からです。

この頃のプリンといえば硬めの食感でしたが、1990年代にクレームブリュレをモチーフにしたやわらかいプリンが登場。なめらかプリンが一大ブームとなり、今も多くの人に愛されています。

カタラーナとクレームブリュレの味・食感の違い

黒い器に入ったクリームブリュレとスプーンを持つ手

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カタラーナは、卵に粉類を加えて鍋で煮たカスタードクリームに近い作り方です。とろみがつくまで加熱するため、ずっしりとした口当たりが特徴といえます。

一方クレームブリュレはオーブンで湯せん焼きし、卵の力で固めています。じっくりと火を通すため、カタラーナに比べると軽くとろける食感に仕上がっています。また生クリームを使用するため、クレームブリュレのほう濃厚な味わいです。

見た目はそっくりなのに、作り方も口当たりも全然違うのがお菓子の面白いところですね。

カタラーナとクレームブリュレの作り方

カタラーナは、卵・砂糖・コーンスターチをよく混ぜ、温めた牛乳・柑橘系の皮・シナモンを加えて生地を作ります。とろみがつくまで鍋で炊き、冷やしたら表面をキャラメリゼして完成です。

クレームブリュレは、生クリーム・砂糖・バニラを温めて冷まし、溶いた卵と合わせてよく混ぜます。冷蔵庫で冷やして耐熱容器に注いだら、低めの温度のオーブンでじっくり湯せん焼きして生地の完成。砂糖をまぶして表面をキャラメリゼすれば、とろける食感のクレームブリュレができあがります。

オーブンの温度が低いと固まらず、高いとス(表面のぽこぽこした穴)が入ってボソボソとした食感に。温度管理が必要なため、カタラーナよりも少し難易度は高めです。

ここからは、カタラーナとクレームブリュレの詳しいレシピを紹介します。

1. 本格的な味を再現!カタラーナのレシピ

白い皿にはいったカタラーナ

レモンとシナモンの芳醇な香りがたまらない贅沢なひと品。牛乳と一緒に温めたら、蒸らして香りをしっかりと移すのがポイントです。炒り卵にならないよう、鍋で炊く工程はとろみがつくまで絶えず混ぜ続けるようにしましょう。表面が分厚く固くならないよう、キャラメリゼのしすぎには注意が必要です。

レシピはこちら|macaroni

2. バーナーなしで簡単!濃厚すぎる「クレームブリュレ」の作り方

白い皿に入ったクレームブリュレとコーヒー

100℃のオーブンで焼くため、むずかしい湯せん焼きが不要なレシピになっています。また、仕上げのキャラメリゼはトースターでおこなうので、バーナーがおうちにない方にも嬉しいレシピ。温度設定がかなり低めなので、焼き上がりが生にならないよう表面が軽く固まっているかを確認しましょう。

レシピはこちら|macaroni

阪急百貨店イチオシのカスターナが絶品♪

甘みと香ばしさのバランスが最高「カタラーナ」

3,996円

広島産の原料を主に使用した、洋菓子工房「カスターニャ」が贈るカタラーナ。アイス感覚で楽しめる新食感のフローズンデザートです。濃厚でなめらかな甘味とカソナードの絶妙な苦み・香ばしさは絶品。個包装になったカタラーナが6個入っているので、ギフトにもおすすめです。

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似ているけど全然違う!「カタラーナ」と「クレームブリュレ」

パッと見ただけでは違いが分かりづらいふたつのお菓子。どちらも濃厚なカスタード生地とパリパリ食感のほろ苦いキャラメリゼが楽しめる絶品スイーツです。手作りもお取り寄せもできるので、ぜひ味や食感の違いを食べ比べして楽しんでみてください。

※商品情報や販売状況は2023年12月17日時点でのものです。
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