日々の調理に欠かせないみりんと料理酒。この記事ではそれぞれの特徴を解説しつつ、上手な使い分け方をお届けします。両者の違いがわからず、普段なんとなく使用している方は必見です。おいしい料理を作るために、基本をしっかり理解しておきましょう。

みりんと料理酒の違い

スプーンにみりんをそそいでいる様子

iStock.com/PicturePartners

みりんと料理酒はどちらも、米が原料のアルコールを含む調味料。また料理にコクと旨みをプラスする点も同じです。

両者の大きな違いは、みりんが甘いのに対して料理酒は甘くないこと。よって料理に甘みを加えたい場合はみりんを、甘みが必要のない場合は料理酒をよく用います。ただし料理酒には塩味が含まれているため、調味の際は塩加減に注意しましょう。

なお、みりんはやや黄色みがかっており、料理酒は透明に近いのが一般的。とはいえ黒色のみりんがあったり、料理酒でも黄色みがかっていたりすることもあるため、すべてがそうというわけではありません。

料理酒

料理酒のボトルと大さじのスプーン

iStock.com/Toru Kimura

料理酒は、料理にコクや風味をプラスするほか、肉や魚の臭み消しにも役立つのが特徴。さらに食材をやわらかくしたり、旨み成分をしみ込ませたりするのにも効果を発揮します。

また塩が添加されているため酒として扱われず、酒税がかからないのもポイント。消費税8%で買えるほか、未成年でも購入可能です。

なお、レシピに「酒」と記載されていると、料理酒と清酒(せいしゅ)のどちらを使うか悩む人もいることでしょう。しかし一般的に、料理に使うのは清酒よりも料理酒のほうが適しているとされています。なぜなら料理酒は酸味や雑味が残っていて、それが料理のコクや旨み付けにつながるからです。

しかし、レシピに「清酒」と書かれている場合は、料理酒を使用すると塩辛くなってしまう可能性があるため注意しなければなりません。

みりんの種類

桶に入ったみりんを柄杓ですくっている様子

iStock.com/kazoka30

先述の通り、みりんは米からできた甘い調味料。料理に甘みを加えるほか、てりやつやをつけたり、煮崩れを防いだりする効果があります。

本みりん・みりん風調味料・みりんタイプ調味料の3種類があり、それぞれの特徴は下記の通り。料理やシーンに合わせて使い分けるとよいでしょう。

本みりん

米・米こうじ・焼酎(もしくは醸造アルコール)を糖化・熟成して造られる調味料。芳醇な香りとまろやかな甘みが特徴です。

アルコール分を14%ほど含んでいるため、酒に分類されるのもポイント。よって未成年は本みりんを購入できません。また子どもが食べる料理に使用する場合や、アルコールが気になるときなどは、加熱調理する必要があります。

みりん風調味料

本みりんのような味わいながらも、アルコール分をほとんど含んでいないのが特徴。加熱不要なので、タレやドレッシングなどの火を使わない料理に役立ちます。

また3種類のなかでもっとも、てり・つや効果が高いとされているのも利点です。

みりんタイプ調味料

塩分が添加されているため、料理に旨みだけでなく塩味を付けたいときにもうってつけ。アルコール分を10%ほど含むものの、酒税法の対象外となっているため、比較的安値で購入できるのが魅力です。「発酵調味料」や「加塩みりん」とも呼ばれています。

みりんと料理酒の使い分け方は?どんな料理に役立つ?

みりんは料理に甘みをプラスするほか、てりやつやを出したり、煮崩れを防いだりするのが特徴。よって和食を中心とする煮物作りに役立ちます。

一方料理酒には、肉や魚の臭みを消す効果や、具材をやわらかくする効果が。和洋中ジャンルを問わず、さまざまな料理に大活躍します。

みりん・料理酒は代用が難しい重要な調味料

鍋に入ったみりんをスプーンですくっている様子

iStock.com/kazoka30

みりんには甘みがあるため、砂糖やはちみつで代用できると思われがち。しかし料理の煮崩れを防いだり、てりやつやを加えたりするのは、みりんならではの効果です。

また料理酒の代わりにみりんを使おうとする人もいますが、両者は似て非なるもの。料理酒には塩味がありみりんは甘いため、置き換えはおすすめできません。

使いどころがわかれば料理のおいしさ格上げ!

知っているようで意外と知らない、みりんと料理酒の違い。どちらも同じようなものと思われがちですが、実はまったく異なる調味料です。ご紹介した内容を参考に、両者の特徴を正しく理解しておきましょう。使いどころがわかるようになれば、料理をよりおいしく作れること間違いありません。

販売中の調味料を見る

※商品情報や販売状況は2024年01月08日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。