味・食感・見た目がそっくりなしらたきと糸こんにゃく。本記事では両者の違いに迫りつつ、特徴や魅力を解説します。おすすめレシピ4選もご紹介するので、おいしい食べ方を探している方はぜひ参考にしてみてくださいね。

「しらたき」と「糸こんにゃく」はどちらも同じ原材料が使われている

竹ザルに盛られた糸こんにゃく

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肉じゃがやすき焼き作りによく用いる「しらたき」と「糸こんにゃく」。よく似た食品ですが、両者の違いはご存じでしょうか?

実はどちらもこんにゃく芋が原材料。異なるのはほぼ呼び名だけなのです。

もともとは製法の違いにより区別されていましたが、現在では基本的に同じものとして扱われています。なお、関東では「しらたき」、関西では「糸こんにゃく」と呼ばれることが多いですよ。

しらたきの特徴・製法

しらたきは、こんにゃく芋をすりつぶすか、もしくは乾燥させて粉状にしたものを水に溶かし、水酸化カルシウムを加えて凝固。穴の開いた筒に入れ、熱湯の中へ細長く押し出して作られます。

漢字で「白滝」と書きますが、その理由は製法に由来。筒から湯の中へ流れ出る様子が白滝を思わせることから、このように名付けられました。

糸こんにゃくの特徴・製法

糸こんにゃくの製法もしらたきと同じです。しかし昔は押し出して細長く成形するのではなく、板状のこんにゃくをカットして糸状にしていました。

現在はどちらも同じ作り方がされているため、先述の通り明確な違いはありません。

しらたきと糸こんにゃくの魅力

黒い器に盛られた糸こんにゃく

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カルシウムがたっぷり含まれている

しらたきや糸こんにゃくにはカルシウムがたっぷり。水酸化カルシウムで固めて作られているからです。

カルシウムが多いことで知られる牛乳や小魚よりも、体に吸収されやすいと言われています。

カロリーを抑えられる

97%が水分なので、低カロリーな食品としてもおなじみ。料理のかさ増しに使えば、カロリーを抑えられるのが利点です。

弾力があり食べるときによく噛むため、満腹感が得られやすいのも魅力と言えるでしょう。

食物繊維がたくさん

しらたきと糸こんにゃくは食物繊維も豊富。お腹の調子を整えるのに効果的な食品とされています。

しらたき・糸こんにゃくのおいしい食べ方

白い器に盛られた糸こんにゃく

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あくが多く、そのままではえぐみや臭みを感じやすいしらたきと糸こんにゃく。よりおいしくいただくためには、事前にあくぬきをするのがおすすめです。

やり方はいたって簡単。食べやすい長さに切り、熱湯で35分ほどゆでて水気を切るだけ。塩をまぶしてよくもみ込み、余分な水分を出してからゆでる方法もあります。

下ごしらえの手間を省きたい場合は、あくぬき済みの商品を購入するとよいでしょう。

しらたき・糸こんにゃくを使うおすすめのレシピ4選

1. しらたききんぴら

青い器に盛られたしらたきのきんぴら

素材ひとつ&調理時間10分でできる簡単しらたきのきんぴら。ごはんがすすむ甘辛い味付けなので、多めに炊飯しておくことをおすすめします。

忙しい日のお助けメニューとしてはもちろん、晩酌のお供やお弁当の隙間埋めにも大活躍。冷蔵で23日ほど保存ができるため、常備菜にもおすすめです。

レシピはこちら|macaroni 

2. 宮崎のうま味ぎゅうぎゅうすき煮

しらたきと豆腐が入った宮崎牛のすき煮

宮崎牛のロース肉で作る、豪華で食べごたえ満点なすき煮レシピ。砂糖と醤油だけでシンプルに調味し、お肉本来の味わいを活かすのがポイントです。

噛めば噛むほど旨みが広がり、どんどん食べすすめたくなるひと品。しらたきにも味がしみ込んで、主役級のおいしさを堪能できます。

レシピはこちら|macaroni

3. 味染み肉じゃが

糸こんにゃくが入った肉じゃが

糸こんにゃくをたっぷり入れて作る、ボリューム満点な肉じゃがのレシピ。プリプリとしていて歯ごたえがよく、高い満足感を得られるおかずです。

糸こんにゃくは塩をまぶしてから下ゆですると、味の入りがグンとよくなります。しっかり炒めて余分な水分を飛ばすのも、おいしく仕上げる秘訣と言えるでしょう。

レシピはこちら|macaroni 

4. 糸こんにゃくの旨辛台湾風まぜそば

器に盛られた糸こんにゃくの台湾風まぜそば

糸こんにゃくを中華風に炒めて肉味噌と卵黄をのせれば、台湾風のまぜそばができあがり。10分でチャチャッと作れるため、おひとりさまランチや夜食にうってつけです。

麺を使わないので、遅い時間やダイエット中に食べても罪悪感が少なめ。レパートリーに入れておけば、あらゆるシーンで重宝すること間違いありません。

レシピはこちら|macaroni 

しらたき・糸こんにゃく・こんにゃくに関するよくある質問

白いこんにゃくと黒いこんにゃくは何が違う?

木の器に盛られた黒い糸こんにゃく

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黒いこんにゃくには海藻粉末が混ぜ込まれています。なぜわざわざ海藻粉末を加えるのかと言うと、こんにゃくの歴史が関係しているのです。

昔は生芋を皮ごとすりつぶして作っていたため、黒いこんにゃくしかありませんでした。のちに保存や輸送に便利なこんにゃく粉が開発され、市場に白いこんにゃくが普及。しかし当時は、黒いこんにゃくに慣れ親しんだ人が多かったので、白いこんにゃくはあまり受け入れられなかったと言います。

よって、昔ながらのこんにゃくらしい色に近づくよう、海藻粉末を入れて売られるようになったというのが定説です。

しらたきと糸こんにゃくは互いに代用できる?

白い皿に盛られた糸こんにゃくの煮物といんげんの炒め物

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味や食感がほぼ同じなので互いに代用できます。レシピに「しらたき」と書いてあっても、糸こんにゃくを使って問題はありません。その逆も然りです。

商品により細めだったり太めだったりするため、料理に合わせて選ぶとよいでしょう。味が入りやすい細めのものはきんぴらや寄せ鍋に、食べごたえのある太めのものは肉じゃがやすき焼きに最適と言えます。

どちらもほぼ同じもの。もう売り場で迷わない!

しらたきと糸こんにゃくはほぼ同じもの。違いが気になりつつもうやむやにしてきた人は、これでもうスッキリですね。互いに代用ができるため、売り場でどちらを買うか悩む必要もなし。両方とも栄養豊富で低カロリーなので、日々の献立にどんどん取り入れるとよいでしょう。

※商品情報や販売状況は2024年04月03日時点でのものです。
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