世界最大の紅茶の産地「インド」。ダージリンやアッサムなどが有名です。インド紅茶にはどんな種類や特徴があるかご存じですか?

この記事では紅茶の専門家である筆者が、インド紅茶の特徴や種類について詳しく解説!おすすめの飲み方や選び方もご紹介します。

インド紅茶とは|インドで栽培・生産された紅茶の総称

紅茶が注がれた白いティーカップと紫の小花と瓶に入ったはちみつが置かれている

iStock.com/Galina2012

インド紅茶とは、インドで栽培・生産された紅茶の総称です。世界中の紅茶愛好家から支持されているインド紅茶は、北東部の「ダージリン」や北東インドの「アッサム」、南インドの「ニルギリ」などが主要な紅茶産地。地域ごとに、個性豊かな紅茶が生産されています。

インドは世界最大の紅茶産地

世界の紅茶生産量の半分以上を占める、世界最大の紅茶産地であるインド。もっとも生産量の多い地域は、インド北東部のアッサム地方です。

アッサム平原は雨量が多く肥沃な土壌を持つ、紅茶の栽培に向いている地域。また、ダージリン地方は標高約2,000mに及ぶ山岳地帯です。日中は気温が上がり夜は冷え込む高地特有の気候が、ダージリンの豊かな風味を作り出しています。

このように茶樹の生育条件に適した気候と土壌を持つインドでは、高品質な紅茶が多く生産されています。

インド紅茶の歴史

インドダージリン茶園からの景色

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18世紀始めまで、中国から大量に茶を輸入していたイギリス。輸入だけで茶の需要をまかなうことに限界を感じ、当時植民地だったインドでの茶園開拓に乗り出します。

茶樹の移植が軌道に乗らず苦心していたところ、1823年アッサム地方で野生の茶樹が発見され、アッサム紅茶の栽培が広がりました。そのあと中国から持ち出された茶樹は、英国人の避暑地として開拓されたダージリン地方に根付き、本格的なお茶の栽培が始まったのです。

2種類の紅茶を生産できるようになったインドは輸出量を急激に伸ばし、紅茶大国としての地位を確立。英国の植民地時代に、紅茶の生産と喫茶の習慣がはじまったインドは、世界一の紅茶生産国であり、世界一の紅茶消費国となっています。

インド紅茶の主な種類

白いティーカップに紅茶が注がれている

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ここではバラエティー豊かなインド紅茶の特徴を、産地別にご紹介します。

ダージリン

ダージリンは、インド北東部ヒマラヤ山岳地帯の高地ダージリンで生産される紅茶のこと。世界三大銘茶のひとつに数えられている、世界で特に有名な紅茶産地です。

春摘み(ファーストフラッシュ)、夏摘み(セカンドフラッシュ)、秋摘み(オータムナル)と、主な旬が年に3回あるのも大きな特徴。香り高くさわやかな渋味のダージリン紅茶は、香気を堪能できるストレートで楽しむのがおすすめですよ。

アッサム

インド東北部のアッサム地方は、世界中で出回るお茶のうち、約4分の1を生産する世界最大の紅茶産地。芳醇な香りと濃厚な味わいの紅茶は、牛乳との相性が良くミルクティーに最適です。

旬は夏摘み(セカンドフラッシュ)で、アッサム特有のパンチの効いたコクと濃い水色(※)を持ち、最良品とされています。栽培面積が広く、機械を使用した生産方式が導入されているアッサムは、価格帯が手頃なのも特徴です。

※水色(すいしょく)......お茶の茶液の色

ニルギリ

ニルギリは南インド、西ガーツ山脈の南部で生産される紅茶の総称です。豊かな甘み、マイルドで渋みが少なく軽やかな味わいのニルギリは、ストレートはもちろん、レモンティーにもぴったり!スリランカ紅茶に似たさわやかな風味で、オールマイティーに楽しめます。

旬は早春の時期で、レモンやミントを感じさせる独特の香りの紅茶が生産されます。

シッキム

ダージリンの北に位置するシッキム州は、まろやかで繊細な飲み口と華やかな香りの紅茶を生産する産地。ダージリン紅茶に香りや味わいが似たお茶が作られています。

これはダージリンに立地が近く、茶樹をダージリンから譲り受けたという背景から。大型茶園はテミ茶園のみで、生産量が限られる貴重な紅茶です。

ダージリンと同様に香りを楽しめるため、ストレートで飲むのがおすすめですよ。アイスティーでもおいしくいただけます。

ドアーズ

ドアーズは、インド北東部に位置するドアーズ地方にて作られる紅茶のこと。アッサムに似た風味や濃い水色を持っていますが、若干マイルドで香りも控えめです。

インド国内でブレンドやティーバッグの原料として使われることが多いため、日本の市場で出回ることは少ないです。

渋味が少なくあっさりしているので、ストレートはもちろんアイスティーやミルクティーにもぴったり!ハーブやフルーツを使ったアレンジティーもおすすめです。

インド紅茶のおいしい淹れ方・飲み方

紅茶が入った白いティーカップにミルクが注がれている

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1. 温めたポットに、1杯あたり2.5g~3gの茶葉を入れます。

2. 沸かしたての熱湯を勢いよく注ぎます。1杯当たり150mlが目安。蓋をして2~3分蒸らします。

3. 時間になったら紅茶をカップに注ぎます。最後の一滴までしっかりと注ぎましょう。

インド紅茶の選び方

インド紅茶は、地域ごとに異なる個性も魅力のひとつです。渋みや香りを楽しみたいなら「ダージリン」、ミルクティーがお好きな方には「アッサム」が最適!アイスティーやフルーツティーなど、アレンジを楽しみたい方には「ニルギリ」がおすすめですよ。

また、高級な紅茶でもあるダージリンは贈り物にも喜ばれます。アッサムは手軽な価格帯なのもうれしいポイント!好みや用途に合わせてインド紅茶を選びましょう。

阪急フードで買えるおすすめのインド紅茶5選

1. 「ミントン」ダージリン ティーバッグ

ミントンダージリンのティーバッグが置かれている
540円

ティーバッグで手軽に楽しめるダージリン紅茶

ブランド代表モチーフ「ハドンホール」のパッケージがおしゃれ!上質でフレッシュな香りのダージリン紅茶が、手軽にティーバッグで楽しめますよ。ティーカップ12杯分、賞味期限は製造日より720日です。

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2. 「ルピシア」アッサム CTC 50g缶入

ルピシアアッサムCTCの紅茶缶が置かれている
930円

濃厚なコクと甘みが魅力、マサラチャイがお好きな方に。

濃厚なコクと甘みが楽しめるアッサム紅茶です。短時間でも濃厚な味わいの紅茶を淹れられるので、マサラチャイやミルクティーがお好きな方におすすめですよ。ティーカップ約17杯分、賞味期限は製造日より730日です。

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3. 「ルピシア」ダージリン・ザ セカンドフラッシュ 50g缶入

ルピシアダージリンセカンドフラッシュの茶葉と紅茶缶が置かれている
1,280円

みずみずしくフルーティーに香る夏摘みダージリン

春・夏・秋と旬が3回あるダージリンのなかでも、一番有名な夏摘みのダージリン紅茶です。すっきりとした味わいで、上品な渋みがあります。

みずみずしくフルーティーに香るダージリンは、ぜひストレートで!賞味期限は製造から2年間、ティーカップ約17杯分楽しめます。

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4. 「フォション」紅茶 アッサム

フォションおアッサムと紅茶がそそがれた白いティーカップが置かれている
2,808円

濃厚な味わいのアッサム紅茶

旬の素材を加工生産する、フォションがセレクトしたアッサム紅茶です。濃厚で力強い味わいのアッサム紅茶は、ぜひミルクティーで!焼き菓子のお供にもぴったりです。ティーカップ約45杯分、賞味期限は製造日より1,080日です。

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5. 「フォション」紅茶 ダージリンF.O.P.

フォションダージリンF.O.P.の紅茶缶と紅茶が注がれた白いティーカップが置かれている
3,456円

花の香りを思わせる、上質なダージリン紅茶

パリ美食ブランド厳選、まるで花のように華やかに香る上質なダージリン紅茶です。パッケージもハイセンスなので、目上の方への贈り物にもぴったりですよ。賞味期限は製造日より1,080日、ティーカップ約40杯分楽しめます。

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お気に入りのインド紅茶で、ティータイムを楽しもう!

世界中の紅茶愛好家から支持されている、世界最大の紅茶産地インド。ダージリンやアッサムなど、地域ごとに異なる味わいの紅茶を楽しめるのも魅力ですよ。お気に入りのインド紅茶でティータイムを楽しみましょう!

※商品情報や販売状況は2024年12月20日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。