ライフスタイル&ヘルス2023/5/12 更新
初夏を代表するフルーツのひとつであるメロンは、濃厚な甘みと高い香りが魅力です。メロンをおいしく食べるなら、その特徴をチェックしておくことが大切。果皮や果肉による種類の違いや産地別の特徴など、おいしいメロンを選ぶコツを詳しく紹介します。
メロンには、産地や品種によってさまざまな特徴があります。現在日本で流通している代表的なメロンの品種は約30種類ほど。スーパーで一般的に販売されている品種から、一部の地域のみで生産されている、その土地ならではの品種まで種類が豊富です。
品種ごとの特徴をチェックして、それぞれの味わいを楽しみましょう。
メロンの種類を分けるポイントは、主に網目の有無・果肉の色・栽培方法の3つです。果皮の状態はネット状の網目があるものとないものがあり、果肉の色は緑色の青肉種、オレンジ色の赤肉種などに分類されます。栽培方法にもいくつかの種類があり、それぞれ風味や食感は異なります。
メロンは果皮に網目があるかないかで分類されます。網目のあるメロンはネット系メロン、網目のないメロンはノーネット系メロンと呼ばれます。
ネット系メロンの代表といえばアールスメロン(マスクメロン)やアンデスメロン。甘くジューシーなものを選ぶなら網目の状態をチェックしましょう。網目がくっきりとしてきれいに広がったものがおいしいメロンです。
ノーネット系メロンの代表はプリンスメロンやホームランメロン、ハニーデューメロンなど。ネット系メロンと同じく、果皮の状態で選ぶのがおすすめです。表面に傷がなくなめらかなものを選びましょう。
メロンの果肉の色は青肉系・赤肉系・白肉系の3種類に分けられます。果肉が黄色みがかった緑色の青肉メロン、鮮やかなオレンジ色の果肉が特徴の赤肉メロン、果肉がやわらかな乳白色の白肉メロンです。
果肉の色で味わいや風味はそれぞれ異なります。栄養素については3種ともビタミンやカリウムが豊富に含まれていますが、赤肉種はほかの2種よりもベータカロテンを多く含んでいます。
メロンのおもな栽培方法には、ガラス温室栽培・ビニールハウス栽培・トンネル栽培の3種類があります。ガラス温室栽培は光を採り入れやすいガラスを使った温室で栽培する方法です。
ビニールハウス栽培とは、ビニールハウスを建てて内部の環境をコントロールして栽培する方法のこと。トンネル栽培は、ガラス温室やビニールハウスを建てずに栽培される露地栽培のことを指します。
青肉種のメロンは果肉が美しい黄緑色をした品種で、ネット系メロンと呼ばれる品種のなかのひとつです。濃厚な甘みと香りを楽しめて、後味がさっぱりとしているのが特徴です。マスクメロン・アンデスメロンなど、メロンの代表的な品種が青肉メロンに該当します。
メロンのなかでも有名な品種であるマスクメロンは、1本のツルに厳選した1個の実だけを丁寧に栽培したもの。濃厚な甘みのある果汁がたっぷり含まれており、香り高いのが特徴です。
温室栽培のため年間を通して流通しています。マスクという名前はフランスで麝香(じゃこう)を意味するムスクが由来です。
静岡県の特産品であるクラウンメロンは、独自に改良したマスクメロンをガラス温室で栽培したものです。
より徹底した品質管理と高い栽培技術から育てられており、品質・価格ともに最高のものとされています。マスクメロンの最高峰とされているクラウンメロンは、希少価値が高く、贈答用にもおすすめです。
アンデスメロンは1970年代に開発された品種で、マスクメロンに似た芳醇な香りと強い甘みが特徴です。
開発当時、温室栽培が主流のネット系メロンは高級フルーツという位置づけでしたが、ハウス栽培のアンデスメロンが手ごろな価格で流通されるようになり、手軽に楽しめるメロンとなりました。
アムスメロンは、果皮の緑色が他の品種よりも濃く、スイカのような濃い緑色の縦じまが特徴です。皮が薄く、果肉・果汁ともに豊富で食べ応えがあるのが味わいの特徴。
芳醇な香りと強い甘みがあり、人気の高い品種です。アムスメロンは各地で生産されており、ご当地メロンとしてブランド化されています。
メロンの生産量日本一を誇る茨城県のオリジナルメロンで、2010年に品種登録された比較的新しい品種です。
大ぶりで上品な香りと甘みがあり、果肉はジューシーでなめらか。日持ちがするので長くそのおいしさを楽しめます。品質も優れており、メロンの王様という名前にふさわしい品種です。
熊本県では水はけのよい土壌と昼夜の寒暖差のある気候を活かして、多くのフルーツが栽培されています。そのなかでも肥後グリーンは熊本県を代表するご当地メロンです。
糖度が高くジューシーで、それでいて後味はさっぱりしているのが特徴。果肉はギュッと詰まっており、シャキシャキした食感を楽しめます。
赤肉種のメロンは果肉が鮮やかなオレンジ色をしており、ネット系メロンのなかでも人気が高い品種のひとつです。赤肉メロンの代表的品種は夕張メロン。コクのある甘みと濃厚な香りが魅力です。赤肉メロンはビタミンやカリウムのほか、ベータカロテンが豊富に含まれています。
夕張メロンの歴史は古く、1960年に栽培が始まりました。生産地である北海道夕張市は、昼夜の寒暖差が大きく、水はけのよい土壌でメロンの栽培に適した地域です。
夕張メロンは独特の香りと濃厚な甘みが特徴で、鮮やかなオレンジ色の果肉は繊維質が少なく、口当たりがなめらかです。
美しいサーモンピンクの果肉が特徴のクインシーメロンは、実がギュッと詰まっており、なめらかな食感を楽しめます。
果汁がたっぷり含まれていて、甘みも十分あるおいしいメロンです。比較的日持ちする品種で風味も安定しているので、代表的な赤肉メロンとして流通しています。
ルピアレッドは、つややかなオレンジ色の果肉が特徴で、皮が薄く果肉が厚いので食べ応え抜群です。糖度が高く果汁が豊富でジューシーな味わいを楽しめます。
主な生産地は北海道や茨城県です。北海道産の「らいでんメロン」や「富良野メロン」などのブランドメロンとしても使われています。
茨城県や青森県、熊本県で主に生産されているレノンは、糖度が高く果汁が多く含まれています。
果肉はやわらかくなめらかな舌触りで、後味がさっぱりとしており食べやすいのが魅力です。種の部分が少なく皮が薄いので、可食部が多いのが特徴。食べ応えのあるおいしいメロンです。
オレンジハートは、JA熊本うきで栽培されているオリジナルブランドメロンです。オレンジハートという名前で販売できるのは、糖度16度以上の厳選されたもののみ。
果肉は濃いオレンジ色で、なめらかな口当たりと強い甘みが特徴です。みかんの産地である「うき」をイメージしてこの名前がつけられました。
山形県を代表する鶴姫レッドは、山形県庄内地方の砂丘で栽培されるメロンの総称である、庄内砂丘メロンのひとつ。水はけのよい土壌と豊富な地下水で栽培された、おいしいメロンです。
鮮やかなオレンジ色の果肉となめらかな食感、すっきりした甘さは多くの人々に愛されています。
白肉種のメロンは乳白色の果肉が特徴で、青肉種や赤肉種のメロンと比較すると品種が少なめです。さわやかな甘みとさっぱりとした後味、香りは控えめで食べやすいのが魅力。果肉が柔らかく、なめらかな舌触りもおいしさの秘密です。
新芳露は、1960年代に砂丘がある地域で栽培が始まりましたが、現在では主に京都府の京丹後地方で生産されています。
果肉はパール系と呼ばれるにふさわしいつやのある乳白色で、柔らかな果肉と豊かな香り、たっぷりとした甘みが特徴です。全国的には出回らず、産地周辺で流通しています。
グランドールは、山形県庄内地方や新潟県佐渡地方で主に生産されています。生産者が少なく、全国的に出回ることのない希少性の高いメロンです。
ジューシーで甘みが強く、なめらかな口当たりの柔らかい果肉が特徴です。
ノーネット系メロンは、網目状の模様がなくスベスベとした果皮が特徴です。食感はシャキシャキとして歯ごたえがあり、甘みはまろやかで後味はすっきりとしています。ノーネット系メロンはネット系メロンと比べて栽培しやすいという特徴もあります。
熊本県で主に生産されている白肉種のノーネット系メロンです。
完熟する前のものはシャキシャキとした食感ですが、完熟すると果肉が柔らかくなり、なめらかな食感に変わります。香りはあまり強くありませんが、味わい深い上品な甘さが特徴です。
手ごろな価格で購入できるプリンスメロンは、昔は気軽に楽しめるメロンの定番品種でした。近年では、価格の安いネット系メロンが出回るようになり、市場に出回ることが減っています。
熊本県で主に生産されており、4月下旬から6月ごろに旬を迎えます。ジューシーで強い甘みが特徴です。
ハニーデューメロンはアメリカやメキシコで栽培されている輸入メロンで、日本では年間を通して流通しています。
果肉の色が、薄いオレンジ色と黄緑色の2種類あり、強い甘みとすっきりとした後味が特徴です。サクサクとした食感の果肉は、追熟させると柔らかくなめらかな口当たりに変わります。
メロンの旬は初夏。品種や栽培されている地域によっても違いがありますが、暖かい地方では4月ごろから収穫が始まります。露地物メロンは5月から6月が収穫のピーク。7月ごろには北海道産のメロンが旬を迎えます。
温室栽培のマスクメロンと輸入メロンのハニーデューメロンは、年間を通して収穫されているため旬は特にありません。
日本におけるメロンの産地はいくつかありますが、生産量がもっとも多いのは茨城県で、次いで熊本県・北海道・山形県が主な生産地として数えられます。
メロンの産地に共通しているのが、水はけのよい土壌と温暖な気候、昼夜の温度差が大きいという特徴です。産地ではメロン栽培に適した環境を活かして、豊富な種類のメロンが生産されています。
購入後すぐに食べたい場合は、完熟しているものを選びましょう。メロンは熟すと甘い香りがして、お尻の部分に弾力が出てきます。
ただし店頭で売られているものを強く押すのはNGです。状態がわかりにくい場合は、お店の人に確認してもらうとよいでしょう。
ツルがついているメロンは、ツルの状態で完熟しているかがわかります。
メロンが完熟するとツルがしなびてきます。ツルがピンと張っているものは、まだ完熟していない証拠です。涼しいところで追熟させて、ツルがしなびてきたらおいしく食べられますよ。
マスクメロンや夕張メロンなどのネット系メロンは、熟すと果皮が緑色から黄色みがかった色に変化します。
黄色みが強くなったものや、果実が柔らかすぎるものは熟しすぎている証拠。きれいな黄緑色が完熟した状態です。タイミングを逃さずに早めに食べましょう。
おいしいメロンは、果実の形が均等できれいな丸みを帯びています。また、持ってみてずっしりと重みが感じられるものを選ぶのがおすすめ。
果皮の状態がよいものもおいしいメロンの証拠です。ネット系は網目がきれいに広がって盛り上がったもの、ノーネット系は傷がなく、つるつるしたなめらかな状態のものがおすすめです。
メロンは品種や産地によってさまざまな特徴があり、果皮や果肉の違いによっても味わいが異なります。芳醇な香りとジューシーな甘みを楽しめるメロンは、初夏を代表するフルーツのひとつです。ぜひこの記事を参考においしいメロンを楽しんでくださいね。
※商品情報や販売状況は2023年05月12日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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