ライフスタイル&ヘルス2025/2/14 更新
3月3日のひな祭りは、「桃の節句」とも呼ばれます。そもそも「節句」とはどのようなものなのか、なぜ「桃の節句」と呼ばれるのかご存じですか?この記事では、ひな祭りの由来と五節句についてご紹介。歴史を知ることで、ひな祭りや季節行事がもっと楽しくなりますよ。
ひな祭りは、古代中国と日本の風習が合わさって生まれた「上巳(じょうし)の節句」から始まったと考えられています。古代中国には、3月の初めの巳の日「上巳」に、水辺で体を清め、邪気払いする風習がありました。
古来より日本にも、紙や木で作った人形(ひとがた)を川に流して厄払いする風習があり、このふたつが融合して「上巳の節句」に。これに、貴族の人形遊び「ひいな遊び」が結びつき、女の子の節句「ひな祭り」になったと考えられています。
ひな祭りは、この時期に桃の花が咲くことや、桃の木に邪気払いの力があるという信仰から、「桃の節句」とも呼ばれています。
「上巳の節句」から始まったひな祭り。そもそも「節句」とはどのようなものなのでしょうか?節句とは、奈良時代に中国から伝わった風習を、日本の稲作中心の生活様式に合わせて取り入れた季節行事を指します。神様に季節ごとのお供え物をして、のちにお供え物を皆でいただくのが特徴です。
昔は数の多かった節句。現代に伝わるのは、江戸幕府が公的な祝日として制定した以下の「五節句」です。
・1月7日......人日(じんじつ)の節句・七草の節句
・3月3日......上巳(じょうし)の節句・桃の節句・ひな祭り
・5月5日......端午(たんご)の節句・菖蒲(しょうぶ)の節句
・7月7日......七夕(しちせき)の節句・星祭・笹の節句・七夕(たなばた)
・9月9日......重陽(ちょうよう)の節句・菊の節句
奇数が重なった日付が多いのは、中国の思想によるもの。1月の元日は別格と考え、1月7日とされました。
1月7日の「人日の節句」は新年の無病息災を祈願する日で、「七草の節句」とも呼ばれています。
昔、中国では1月1日の元旦から6日の各日に鶏、狗(いぬ)、羊などの鳥獣を順にあてはめて占い、占いの対象となる鳥獣を大切に扱う風習がありました。7日目は人を占う日とし、人を大切にする「人日の節句」とします。人日の節句は、若菜の吸い物を食べ、無病息災を祈る日でした。
日本でも古くから、正月に若菜を摘む風習や、7種類の穀物で作った粥を食べ健康を願う風習があり、それらと融合して受け継がれたと考えられています。
現在も、人日の節句には「七草粥」を食べるのが定番。春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)を使う七草粥には、健康を祈るほか、お正月のごちそうで弱った胃を休める意味があります。
「上巳の節句」は、女の子の健やかな成長を祝う日で、「桃の節句」とも呼ばれています。前述の通り、水辺で体を清め邪気払いする中国の風習と、「人形流し」や「ひいな遊び」といった日本の風習が融合し、ひな人形を飾りごちそうを食べてお祝いする「ひな祭り」へと変化しました。
ひな祭りの伝統的な節句食は、ちらしずしや蛤(はまぐり)のお吸い物、白酒、ひなあられ、ひし餅など。現在では桜餅やケーキなど、子どもが喜ぶお菓子も仲間入りしています。
「端午の節句」は男の子の健やかな成長を願う日。「端午」は"月初めの午(うま)の日"を意味しており、もともと5月5日ではありませんでした。それが、「午(ご)」と「五(ご)」の音が同じことから、5月5日になったと考えられています。
別名「菖蒲の節句」とも呼ばれる端午の節句。当時から菖蒲は厄払いや健康を保つ力があると考えられており、菖蒲湯に入る、魔除けとして軒に吊るすなどの風習がありました。
やがて日本が武家社会になるにつれ、「菖蒲」の読み方が「尚武」と同じ、葉の形が剣に似ていることから、「尚武の節句」として武家で盛んに祝われるように。その後、五月人形を飾り鯉のぼりをあげて、男の子の成長を願う節句になりました。菖蒲湯に入る風習は、現在も残っています。
端午の節句は「こどもの日」でもあるため、現在は男女区別なく、節句食の柏餅やちまきを食べてお祝いするのが一般的です。
「七夕の節句」は、願いごとを書いた短冊を笹竹に吊るし、家の軒先にかける伝統行事です。中国の牽牛(けんぎゅう)と織姫(おりひめ)にまつわる伝説「乞巧奠(きっこうでん)」と、日本の神事「棚機津女(たなばたつめ)」が合わさって生まれたと考えられています。
昔、七夕にはそうめんの原型とされる「索餅(さくべい)」がお供えされていました。そのため、現在も七夕にはそうめんを食べる文化が残っています。江戸時代に始まった笹飾りの風習は、今も七夕シーズンに多くの場所で見られる夏の風物詩です。
「重陽の節句」は、健康長寿を願う日です。「重陽」とは、奇数を「陽」とする中国の思想において、最大の奇数「9」が重なる日を意味しています。旧暦では菊が咲く季節のため、「菊の節句」とも呼ばれていますよ。
中国では古くから、菊酒を飲むと寿命が延びるという伝説があり、この日に菊の香りを移した「菊酒」を飲むのが風習でした。日本では平安時代に宮中行事のひとつとなり、「観菊の宴」がおこなわれるように。江戸時代になると、庶民の間でも重陽の節句に菊酒を飲む風習が広がります。
現在では、菊の花を観賞する、食用菊の花びらを浮かべた冷酒を飲む、栗ごはんを食べるのが重陽の節句の過ごし方。大人が楽しめる節句です。
▼五節句の種類一覧
濃厚な宇治抹茶の風味がじんわりと伝わる、ひな祭りのお菓子にもぴったりの和菓子ギフトです。北海道産の小豆を使用し、ふっくらと炊き上げたあんが特徴。
上品かつ控えめな甘さで、奥ゆかしさを感じられます。自然な甘味と苦味、コクがたまりません。もちもちとした弾力のある歯ごたえで、ボリューム満点ですよ。
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慶事にぴったりの鯛を楽しみたい方におすすめ。明石産の真鯛を使用したお茶漬けギフトです。明石海峡は潮の流れが速くてエサが豊富なため、格別においしい鯛が育つのがポイント。鯛はセリのあとにすぐさばき、特製だしに漬け込んでいます。
鯛本来のうま味とだしの上品な風味を一度に感じられますよ。ぷりぷりとした弾力のある食感も魅力的です。
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炭火で香ばしく焼き上げたうなぎの蒲焼を使用した飯蒸しです。ほのかな甘味と適度な粘りが特徴の「近江米」を使用しているため、うなぎの風味がより引き立ちます。
竹の皮に包んで蒸しあげているのがポイント。電子レンジで温めるだけで、手軽にお楽しみいただけます。「きも吸」も付いているため、ぜひうなぎと一緒にお召し上がりください。
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お湯を注ぐだけで簡単に作れる、4種類のお吸い物ギフト。おすまし、暫、加賀みそ、田舎みそがラインアップされており、それぞれ異なる風味や具材、食感をお楽しみいただけます。
手のひらに収まる小さなふやきの中に、野菜や麩などがたくさん詰め込まれていますよ。だしの上品な風味と、素材の持つうま味に惹きこまれるでしょう。
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ふっくらとジューシーな愛知県産のうなぎを楽しめる、ギフトセットです。特大サイズのものが2尾入っており、ボリューム満点。
炭火でカリッと香ばしく焼き上げているため、豊かな風味を感じられます。職人の手により、一尾ずつ手焼きで仕上げられているのがポイント。蒲焼のたれと山椒付きで、すぐにお召し上がりいただけますよ。
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長い歴史を重ねて日本に根付いた「五節句」は、ゆかりのある季節の植物と料理で、邪気払いや健康祈願をする年中行事です。あなたも節句料理や草花で、日本の四季を楽しんでみてはいかがでしょうか。
「阪急のひなまつり」特集はこちら
※商品情報や販売状況は2025年02月14日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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