ライフスタイル&ヘルス2023/3/12 更新
敬老の日には、祖父母や両親と一緒にお祝いをする方も多いのではないでしょうか?この記事では敬老の日の意味や由来、老人の日との違いなど、敬老の日について知っておきたい豆知識を解説します。子どもと一緒に楽しむアイデアも紹介するので、参考にして敬老の日を思い出に残る一日にしてください。
毎年9月の第3月曜日は、敬老の日です。国民の祝日でもあるため、高齢の家族と一緒に過ごす方も少なくないでしょう。敬老の日にはお年寄りに感謝を伝えたり、贈り物をしたりしますが、そもそもどのような意味がある日なのか、ご存じでしょうか。
国民の祝日に関する法律(以後、祝日法)では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日と定められています。祖父母や両親、恩師など人生の大先輩を敬い、感謝するとともに長寿をお祝いする日なのです。
敬老の日が国民の祝日として制定されたのは、1966年のこと。2002年までは9月15日の固定日だったことを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。9月の第3月曜日に変更されたのは、2000年からハッピーマンデー制度が適用されたためです。
ハッピーマンデー制度とは、祝日の一部を月曜に移動させ、土日を含め3連休とし、余暇活動を拡大促進させようとするもの。祝日法の改正がおこなわれ、成人の日、体育の日、海の日、敬老の日が、固定日から月曜へと変更になりました。2003年以降、敬老の日は9月の第3月曜日と定められたのです。
ただし、敬老の日の日付が変更となることへの反対も根強く、2001年、老人福祉法を改正。9月15日は「老人の日」として残ることになりました。
敬老の日は祝日法で定められた国民の祝日であり、毎年9月の第3月曜日とされています。
一方、老人の日は1963年の老人福祉法の公布を受けて、9月15日に制定されました。1966年に9月15日は敬老の日に変わりますが、敬老の日が9月の第3月曜日になるのにともない、2002年に再び9月15日が老人の日に制定されたのです。
同日から9月21日までを「老人週間」とし、お年寄りの社会参加や健康長寿社会の促進など、さまざまな啓発活動がおこなわれます。敬老の日がお年寄りを祝う日であるのに対し、老人の日はお年寄り自身が元気でいきいきと暮らすことを促す日といった違いがありますね。
敬老の日はどのような経緯で始まったのでしょう?由来には諸説ありますが、ここでは3つの説をご紹介します。
兵庫県多可郡多可町八千代区(旧野間谷村)では、1947年から9月15日は「としよりの日」とされ、地域でお年寄りを敬う日として定着していました。としよりの日がやがて全国へと広がり、敬老の日の制定につながったと考えられています。
593年に、聖徳太子が生活困窮者や身寄りのない人を収容するための施設「悲田院(ひでんいん)」を大阪に建立。悲田院は、今でいう孤児院や老人ホームの役割を担っていました。9月15日に建立されたことから、この日が敬老の日になったともいわれます。
3つ目の説は、岐阜県の「養老の滝」に関わるものです。貧しいきこりが滝の岩間で汲んだ湧水を老いた父に飲ませたところ、すっかり若々しく元気になりました。
この出来事が都に伝わり、717年9月15日、元正(げんしょう)天皇がこの地を御幸(ぎょこう)※。湧水を「老を養う若返りの水」と称えられ、年号を養老と改元しました。元正天皇が御幸した日が敬老の日の由来になったとされます。
※御幸......天皇の外出を指す言葉
敬老の日は、お年寄りを敬い、さらなる長寿を願う日。家族や親族が集まって食事会をしたり、ちょっと特別なプレゼントを贈ったりしてお祝いするのが一般的です。地域によっては敬老の日の行事がおこなわれることもあります。
外食するもよし、自宅で楽しむよし。遠方で会えない場合はギフトを贈るもよし。相手の体調や好みにも配慮し、そのときのベストなチョイスをするのがおすすめです。
敬老の日の対象となる年齢は何歳なのか、気になりますよね。実際のところ、特に決まりはありません。また、高齢者は何歳からかという点についても、認識の明確な統一はされていないのです。
たとえば、医療制度では65歳以上が高齢者ですし、道路交通法では70歳以上の免許更新者は高齢者講習を受けるとされています。人生100年時代の今、長く現役で働く方も多く、お年寄り扱いされたくないという方がいらっしゃるのも事実です。
一概に年齢で線引きするのはむずかしく、また家庭によっても事情はさまざま。たとえば、孫が生まれた、仕事をリタイアしたなどをきっかけに、敬老の日にお祝いをするようにしてはいかがでしょう?なにより、相手を敬う心と感謝の気持ちを忘れずに。
敬老の日は、家族みんなで過ごすご家庭も多いでしょう。子どもはもちろん、かわいい孫からお祝いされると、おじいちゃんおばあちゃんもうれしいはずです。ここでは、小さい子どもと一緒に過ごす敬老の日の楽しみ方をいくつか紹介します。
高価なものを贈れなくても、子どもが心を込めて作ったアイテムを渡せば、おじいちゃんおばあちゃんの顔もほころぶでしょう。
小物入れやお守り、ビーズを通したストラップやキーホルダーなど、発想次第でさまざまなものが作れます。子どもの写真を収めた手作りのフォトブックをプレゼントすれば、子どもの成長を感じてもらえますね。
子どもが描いたおじいちゃんおばあちゃんの似顔絵は、立派なプレゼントになります。事前に描いたものを渡してもいいのですが、目の前で似顔絵を描いてあげると、家族で一緒に過ごす時間自体が贈り物になりますね。
フレームに入れて贈ればすぐに飾れるうえに、自分が描いた絵が丁寧に扱われて、子どももうれしくなるに違いありません。
日頃の感謝を伝え、長寿を願うメッセージカードを手作りするのもよいでしょう。文字が書けない小さな子どもにおすすめなのが、手形や足形のスタンプです。
手形や足形を紙にスタンプしたら、それを動物や植物に見立てて、絵を描き加えても楽しいですね。子どもの成長を感じられる、素敵なメッセージカードになるでしょう。
少し大きな子どもであれば、おじいちゃんおばあちゃんにサービスしたりお手伝いしたりするチケットを作ってはいかがでしょうか。
肩たたき券やマッサージ券、お掃除券、おつかい券など、アイデア次第でさまざまなチケットが作れます。敬老の日以降に、おじいちゃんおばあちゃんと子どもが交流を持つきっかけにもなります。
日頃から親の手伝いをしていて、キッチンに立つことに慣れている子どもであれば、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に料理をしても楽しいでしょう。
包丁を持てない小さな子どもなら、クッキーやホットケーキのような簡単に作れるお菓子がおすすめです。できあがったものを一緒に食べる時間も、おじいちゃんおばあちゃんへの贈り物になります。
敬老の日の存在は知っていても、意味や由来は意外と知らないものです。年に一度の敬老の日は、祖父母や両親など大切な人への感謝の気持ちを改めて思い起こさせてくれます。
普段はなかなか言えない気持ちも、敬老の日にこそ伝えたいもの。直接口にして言いづらい場合は、メッセージカードを渡すのも一案です。「いつもありがとう」「これからも元気でいてね」。そんな気持ちでお祝いすれば、きっと喜んでくれますよ。
※商品情報や販売状況は2023年03月12日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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