ライフスタイル&ヘルス2022/3/12 更新

退職祝いのマナーとは?渡すタイミングや熨斗についても詳しく解説!

上司や同僚の退職祝い。いつなにを渡せばいいのか分からない、と悩んでいませんか?この記事では、タイミング・金額の相場・品物選び・熨斗のかけ方について詳しく解説します。贈る相手ごとに気を付けるべきポイントもありますので、最後までしっかりとチェックしてくださいね。

退職祝いを渡すタイミングのマナー

白い包装紙とワインレッドのリボンと桜の花でラッピングされたギフトボックス

iStock.com/EUN KYOUNG JUN

「退職祝い」とは、仕事をやめる方に贈るお祝いのプレゼントのことです。感謝の気持ちを表現し、これからのご活躍を祈念するために用意します。

渡す時期は、ご本人が最後に出勤される日の数日前がベター。あまりに早すぎると、追い出しているかのようになってしまうので気を付けましょう。

また退職日当日は私物を持ち帰る可能性があり、荷物が多くなると見込まれます。できるだけ別日にしたほうが、相手にとって親切です。渡すタイミングがむずかしければ、退職後にご自宅へ配送するか、連絡を入れたうえで直接持参するのもおすすめですよ。

会社からではなく個人的に品物を贈りたい場合は、プレゼントを準備していない人に気まずい思いをさせないよう、なるべく人目のつかないところで受け渡しをしてください。

退職祝いの金額のマナー

一万円札と千円札が扇形に広げられている

iStock.com/Tuned_In

退職祝いの金額の相場は、贈る相手との関係性によりさまざまです。また、個人で渡すのか、連名なのかによっても変わります。「上司・先輩」「同僚・部下」「家族・親戚」「友人・知人」と、それぞれの目安をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

上司・先輩の場合

お世話になった上司や先輩が退職する際は、少し高価な贈り物を用意してください。個人で贈るなら3,00010,000円、連名の場合は30,000円程度が相場です。

同僚・部下の場合

同僚や部下への退職祝いは、あまり値の張るものだと相手に気を遣わせてしまいます。個人なら3,000円程度、連名なら10,000円ほどのものを選ぶのが無難です。

家族・親戚の場合

親・夫・叔父など、家族や親戚が仕事を引退するときは、長年の労をねぎらい、ややリッチなプレゼントを用意しましょう。5,00010,000円の品物が最適です。

友人・知人の場合

友人や知人への退職祝いは、気軽に受け取ってもらえるものがベスト。金額で言えば3,0005,000円程度のものが妥当とされています。

退職祝いに贈る品物のマナー

ピンクのラッピングペーパーで包まれた花束と、ブルーとレッドの包装紙で包まれたふたつのギフトボックス

iStock.com/flyingv43

退職祝いのギフトは、男性なら革小物や文房具、女性ならキッチンアイテムや花束などが定番です。お酒を飲まれる方へは日本酒やワイン、グルメな方でしたら食べ物でも構いません。いずれにせよ、相手の趣味・好みに合うものや、退職後の暮らしに役立ててもらえるグッズがおすすめです。

なかには以下の通り、ご法度と考えられている品物もありますが、現在ではそれほどタブー視されておりません。絶対にダメというわけではないので、もしそれらをプレゼントするなら、マイナスのイメージを消すためのひと言を手紙に添えたり、名入れにして特別感のあるものにしたりするとよいでしょう。

退職祝いにタブーとされている品物

クラフト紙や赤い包装紙で包まれた4つのギフトボックス

iStock.com/Natalia Garmasheva

下着・靴下・スリッパ・敷物

服の下に着る衣類は、生活に困っている人へ贈るものとされています。また靴下・スリッパ・敷物は、足で踏みつけるものなので、お祝いの贈り物には避けたほうがよいでしょう。

櫛(くし)

櫛の読み「くし」が、「苦」と「死」を連想させるため、祝い品にはNGと言われています。

ハンカチ

ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書き、「手切れ」の意味につながるので、できるだけ避けたほうが無難ということです。ただし最近では、退職祝いにハンカチを贈るのはよくあるケース。手紙を添えたり、イニシャルを入れたりすれば、それほど神経質にならなくてもよいでしょう。

日本茶

日本茶は、香典返しを始めとするお悔やみの場で使われることの多い食品です。よって、お祝いのプレゼントにはふさわしくないと考えられています。

退職理由も重要!

感嘆符が付いた四角い積み木

iStock.com/Seiya Tabuchi

定年・結婚・出産と、退職の理由によりタブーとされている品物があります。たとえば定年退職の方にビジネスグッズを贈るのは、「もっと働け」という意味を与えかねず、あまり適していません。

結婚による退職の場合は、割れ物や刃物を選ばないほうがよいと言われています。なぜなら割れ物は「割れる」、刃物は「縁を切る」を連想させがちだからです。

出産により退職される方には、コーヒーや紅茶など、カフェインの含まれている食品は贈らないように心がけましょう。また万が一の事態に備え、ベビーグッズのプレゼントも遠慮をしてください。

退職祝いの熨斗・水引のマナー

紅白蝶結びの水引が付いた熨斗紙

iStock.com/laymul

熨斗紙の表書き

退職祝いの熨斗紙の表書きは「御礼」と書くのが一般的。ご本人が退職を喜んでいるのであれば「御祝」でも構いません。

結婚退職の場合は「祝御結婚」や「寿」、定年退職なら「祝定年御退職」などを使います。中途退職の方に「御祝」は不適当なので、「感謝」や「ありがとう」と書きましょう。転職・独立なら「おはなむけ」にすると、旅立ちや門出を祝う意味が込められます。

水引の種類

水引は大きく分けると「蝶結び」と「結びきり」の2種類があります。「蝶結び」はほどいて何回でも使えるため、何度あっても喜ばしいお祝い事に用いるのが主流。退職はいわば第二の人生のスタートと言えるので、「紅白蝶結び」の水引を使用するのが定番です。

ただし、結婚退職の場合は例外となります。結婚は一度きりでよいお祝い事なので、ほどいて使いまわすことのできない「紅白結び切り」を用いてくださいね。

退職祝いはマナーをもって贈ろう

退職は人生の大きな分岐店であり、第二の人生の幕開けです。ご本人が気持ちよく新たな一歩を踏み出せるよう、マナーを押さえて退職祝いを贈りましょう。とは言え、礼儀ばかりに気を取られ、事務的になってしまうのは寂しいものです。渡す際は、感謝やエールの言葉を忘れずに添えてくださいね。

※商品情報や販売状況は2022年03月12日時点でのものです。
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