洋食によく用いられる「ワインビネガー」というお酢をご存じですか?どんなものなのか、家にあるけど使い道がよく分からないという方も多いはず。この記事ではワインビネガーとは何か、特徴や使い方・おすすめのレシピなどを紹介します。ぜひ上手に活用してみてくださいね。

ワインビネガーとは

木製のカッティングボードにのっているガラス瓶に入った白ワインビネガー

iStock.com/Polina Shurygina 

お酢は、穀物を原料として作る「穀物酢」と、りんごやぶどうなどの果物を原料として作る「果実酢」の2種類があります。ワインビネガーは後者の果実酢の一種。

ぶどう果汁をアルコール発酵させ、さらに酢酸菌を加えて発酵させて作るお酢を指します。ぶどうが原料のため、フルーティーで爽やかな風味が特徴です。

ワインビネガーの種類と使い方

赤ワインビネガー

赤ワインビネガーは、赤ぶどうを原料とするお酢のこと。コクや渋味があるため、肉料理との相性が抜群です。ビーフシチューやハヤシライス、ローストビーフに使うと、料理に一段と深みが出ます。煮詰めてステーキのソースにするのもおすすめです。

白ワインビネガー

白ワインビネガーは、白ぶどうを原料とするお酢のこと。赤ワインビネガーと比べてあっさりしており、爽やかな酸味が特徴です。魚介類との相性が抜群で、カルパッチョ・マリネ・サラダなどによく使われます。

肉料理に合わせるなら赤ワインビネガー、魚介類に合わせるなら白ワインビネガーと、ワインと同じ感覚で覚えておくのがおすすめ。それぞれの特徴を活かして、上手に使い分けてくださいね。

ワインビネガーはドリンクにできる?

テーブルの上にワインビネガーと白ぶどうが並んでいる様子

iStock.com/gorchittza2012 

果実酢というと、ドリンクへのアレンジを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?もちろんワインビネガーもおいしく飲むことができます。

白ならさっぱり、赤ならコクのある仕上がりに。シンプルに水で割るほか、炭酸割り、お湯割り、牛乳割りなど、いろいろな飲み方が楽しめますよ。

ワインビネガーにアルコールは入っている?

名前に「ワイン」が入っているので、ドリンクにする場合はアルコール分が含まれているのか気になりますよね。商品によって異なりますが、含まれていてもごく微量(0.2%ほど)であることがほとんどです。

▼【まとめ】ワインビネガーの種類と使い方

ワインビネガーの種類と特徴をまとめた表

バルサミコ酢とは何が違う?

テーブルにスライスしたバゲットやバルサミコ酢入りのオリーブオイルが並んでいる様子

iStock.com/Anna_Shepulova 

「ワインビネガー」と「バルサミコ酢」は、両者ともぶどうを原料とする果実酢。しかし製造方法や味わい、発祥国などに大きな違いがあります。

製造方法・味わいの違い

〈ワインビネガーの製造方法〉
1. ぶどう果汁にワイン酵母を加えてアルコール発酵させる
2. 乳酸菌を加えてさらに発酵させる
3. ワインビネガーになる

〈バルサミコ酢の製造方法〉
1. ぶどう果汁を煮詰めて濃縮させる
2. 樽に入れ、熟成・自然発酵させる
3. バルサミコ酢になる

バルサミコ酢は酵母を使わず、熟成して自然発酵させるのが特徴。酸味や甘味を凝縮して作るので、コクがあり濃厚な味に仕上がります。使い方は、オリーブオイルと合わせてドレッシングにしたり、煮詰めてソースにしたりするのが人気。醤油やはちみつと相性がよく、和食にもよく用いられます。

発祥国の違い

ワインビネガーはフランスで生まれた調味料です。日本では米酢が一般的なように、フランスでは「お酢=ワインビネガー」を指すほどポピュラーな存在なんですよ。

一方、バルサミコ酢の発祥国はイタリア。「バルサミコ」は、イタリア語で「芳香性がある」という意味があります。

お酒とお酢の密接な関係

「お酒の数だけお酢がある」といわれるほど、お酒とお酢には密接な関係があります。たとえば日本といえば日本酒、そして同じくお米を原料とする「米酢」がメジャーですよね。ワインの名産地であるフランスやイタリアは、ぶどうを原料とするお酢が定番なのです。

フレンチにはワインビネガー、イタリアンにはバルサミコ酢のように使い分けると、より本場の味に近づけることができますよ。

▼【まとめ】ワインビネガーとバルサミコ酢の違い

ワインビネガーとバルサミコ酢の違いをまとめた表

ワインビネガーの代用方法

シーフードのカルパッチョにドレッシングをかけている様子

iStock.com/kuppa_rock 

シンプルに酸味をプラスしたいときは、穀物酢や米酢など、くせのないお酢で代用することができます。できるだけワインビネガーの風味に近づけたいときは、同じ果実酢であるりんご酢を使うのがおすすめです。

また白ワインビネガーなら「白ワイン+お酢」「白ぶどうジュース+お酢」、赤ワインビネガーなら「赤ワイン+お酢」「赤ぶどうジュース+お酢」で代用することも可能。どの場合も、お酢に対して少量のワインまたはジュースを入れればOKです。

アルコールが気になる場合は、一度加熱してアルコールを飛ばしてくださいね。

ワインビネガーを使うおすすめレシピ5選

1. シャキッと食感が楽しめる!くるみとレーズンのキャロットラペ

透明の器に入ったくるみとレーズンのキャロットラペ

にんじんをカットして、材料を混ぜ合わせるだけで簡単に調理できるキャロットラペ。くるみやレーズンの食感を一度に楽しめます。ドレッシングにはマスタードを効かせてデリ風に。

くるみは乾煎りするのがコツです。また調味料をしっかりなじませるためにも、食材の水気はしっかり取るといいですよ。

レシピはこちら|macaroni

2. 見た目もおしゃれで写真映え!カラフルサラダパフェ

透明なグラスに入ったカラフルサラダパフェ

にんじんやアボカド、きゅうり、ミニトマトなど、カラフルな野菜を使ったサラダパフェ。幾層にも重ねた見た目は、華やかでおしゃれです。素材のうま味を活かした味付けで、ドレッシングがなくてもおいしく食べられます。

にんじんはまわしながらピーラーでスライスすると、リボン状に。グラスに入れれば、写真映えもしますよ。

レシピはこちら|macaroni

3. 自宅でお店の味を体感!レンズ豆とかぼちゃのサラダ

黒いお皿に入ったレンズ豆とかぼちゃのサラダ

ゆでたレンズ豆を白ワインビネガー、マスタード、オリーブオイルで味付けする、かぼちゃのサラダ。ヘルシーな本格派のひと品で、ご自宅でもお店のような味を堪能できます。

レンズ豆は輸入食材専門店や、オーガニックスーパーマーケットなどで購入可能。ゆで時間は様子を見つつ、適宜調整するのがコツです。

レシピはこちら|macaroni

4. 食卓を彩る贅沢なひと品!シュラスコ風はちみつローストポーク

白いお皿に乗ったシュラスコ風はちみつローストポーク

ひと晩寝かせた豚肉をフライパン・オーブンでじっくりと火を通して作る、シュラスコ風はちみつローストポーク。ソースに白ワインビネガーを忍ばせた、上品でありつつ食べ応えのあるひと品です。

おいしく作るポイントは、お肉とワイン、はちみつなどをひと晩一緒に漬け置くこと。低温でじっくり焼くことで、お肉がやわらかくなりますよ!

レシピはこちら|macaroni

5. バジルの香りが食欲をそそる!ごろごろ夏野菜の冷製ペペロナータ

黒いお皿に乗ったごろごろ夏野菜の冷製ペペロナータ

パプリカやズッキーニ、なすなど、ごろごろの夏野菜をたっぷり使用した冷製ペペロナータです。夏野菜のうま味に、バジルや白ワインビネガーの風味が活きたひと品。

オーブンで焼いた夏野菜は、粗熱を取って皮をむいておくのがポイントです。甘くてなめらかな口当たりになりますよ。また、ソースは乳化するまでしっかりと混ぜましょう。

レシピはこちら|macaroni

ワインビネガーを上手に活用しよう

米酢・ワインビネガー・バルサミコ酢と、お酢にはさまざまな種類があります。それぞれの持ち味を理解して料理に活かすと、いつものメニューが一段と本格的になりますよ。ワインビネガーは、赤か白かによっても味わいが異なります。ご紹介した特徴を参考に、いろいろな料理に活用してみてくださいね。

※商品情報や販売状況は2023年11月11日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。