「血糖が高い」と聞くと、糖尿病のことを思い浮かべるのではないでしょうか。糖尿病になると大変だとはわかっていても、「健康診断で血糖値が少し高いぐらい大丈夫!身体に不調もないことだし・・・」と結果をスルーされる方が多いように思います。

ちょっと待ってください! 実は、体内では、なんとか血糖を下げようと身体が頑張ってくれているかもしれません。そんな、血糖がちょっと高めになった時に知っておいていただきたいことをまとめてみました。

あなたはどの位置でしたか?

 まずはじめに、健康診断結果や血液検査で「血糖値」と「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という血液検査項目をみてください。血糖の状況は、その2つの項目で確認できます。

血糖・・・血液中の赤血球にどれだけ糖(ブドウ糖)が引っついているかを示す。採血時の状態を反映する。

HbA1c・・・過去12ヶ月の血糖の平均的な状態を反映する。

 血糖値 基準

 あなたの血糖値・HbA1cはどの位置だったでしょうか?血糖値が高くなってきたと言われた方は、基準値の「要注意」にあてはまることが多いのではないでしょうか。

 血糖値とは、食事(主に糖質摂取)で消化吸収されたブドウ糖の血液中の濃度のこと。健康な人でも、食事をすれば、吸収されたブドウ糖で血糖の値は上がります。上がった血糖値はその後、膵臓からでる「インスリン」が血管から糖を細胞に取り込むように働き、下がっていきます。

 糖は身体のエネルギー源として重要なものですが、長い時間血管の中から回収されない状態が続くと血管を傷つける可能性があり危険です。

 血糖値が「要注意・異常」の方は、この血液中の糖が回収されにくく、血糖値が下がらない状態と考えられます。これは血糖値を下げるインスリンの量が少なくなってきたり、インスリンの効果が効きづらくなってしまうためです。

 そうしたことが慢性的に続くと、「糖尿病」と診断される可能性があります。血糖値の悪化が進むと、生活習慣を改善するだけではなかなか血糖値の改善が難しくなっていますので、健康診断の結果を持って、医療機関を受診することをおすすめします。(糖尿病の診断は、血液検査を1~2回実施し、空腹時血糖126mg/dL以上かつHbA1c6.5%を超えると至ります。)

 そのため、糖尿病と診断される前の「血糖値がやや高い時」が重要です。この時なら、食事や運動などの生活を改善することで血糖値も改善が期待できます。

血糖が高いと言われた時の食事のポイント

食事のバランス ワンプレート

栄養バランスをととのえる

 食事での栄養バランスをととのえるには、主食・主菜・副菜の3品を1回の食事でそろえるとよいです。

主食主菜副菜

特に血糖が高い方は、主食が多く副菜が少ない食事になる人が多いように見受けられます。野菜などに含まれている食物繊維は、血糖値の上昇をゆるやかにする作用もあるので、野菜を毎回の食事で積極的に食べるように心がけましょう。

糖質(炭水化物)摂取を適量にする

 糖質は筋肉や脳のエネルギー源となるため、身体にとって必要なエネルギー源ですが、食べ過ぎるとと血糖値を上げ過ぎてしまいます。

また、「糖質を食べると太る」からと糖質抜きの食事にする方も多いですが、それも「糖質を必要量以上とった場合」が要注意であり、適量は身体にとって必要です。必要なエネルギー源だからこそ、糖質摂取が多いと、糖質から脂肪に形を変えて肝臓や皮下脂肪に貯蔵されるため、糖質の食べすぎは太りやすくなるといわれています。そして体脂肪の量が増えてくると、脂肪細胞から血管を痛めたり、インスリンの利きを悪くする悪玉サイトカイン(生理活性物質)がたくさん出てきて、血糖値が下がりにくくなります。

 そのため、糖質は毎回の食事で必要な量をとっていくことが大切です。

体格や性別・年齢によって、必要な糖質量は異なりますが、1回の食事で主食(ご飯・パン・麺など)からとる糖質の適量は、ご自身の握りこぶし1個分です。

食べる順番を意識する

 同じ量のご飯とおかずを食べても、食べる順番が「ご飯→おかず」なのか「おかず→ご飯」の順番なのかで、血糖値の上がり方が違ってきます。

「ベジファースト」や「野菜先食べ」というのを耳にしたことはありませんか?

 この「最初に野菜を食べる」といった「おかず→ご飯」、の順番で食事をすると、野菜の食物繊維が糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値を急激に上がりにくくするため、健康によい食べ方とされています。また、どか食い対策にもなるともいわれています。

 反対に「ご飯→おかず」、つまり「食事の最初にご飯(糖質)を食べる」と血糖が一気に上昇し、血管を痛めてしまいます。また血糖が急上昇することで、一気にインスリンがたくさん出ることで、血糖値を下げる際に糖質を脂肪として溜め込みやすくなり、太りやすくもなりますので要注意です。

 インスリンを穏やかに使っていくためにも、血糖値を上げにくい食品の野菜やたんぱく質から先に食べる方がおすすめで、それが「ベジファースト」です。なかなか量やバランスを選べない外食でも、食べる順番は意識しやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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※商品情報や販売状況は2022年07月26日時点でのものです。
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