ライフスタイル&ヘルス2022/11/29 更新

お歳暮をもらったらお礼は必要?お礼状を書く際の基本ルールをチェック

年末の時期に一年の感謝の気持ちを込めて贈る「お歳暮」。お歳暮をもらった時に「お返ししなくてはいけないのでは?」と考えるのはある意味自然なこと。はたして、お歳暮にお礼は必要なのでしょうか。この記事ではお歳暮のお礼の疑問に答えるとともに、お礼状の書き方についても詳しく解説します。

お歳暮にお礼は必要?お礼状の書き方・文例・マナーもチェック

青い下地の上でペンを持っている手が映っている

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お歳暮をいただいた際、お礼の品を送るべきか否か迷ったことはありませんか?この記事ではお歳暮にお礼の品が必要かどうかという点と、お礼の気持ちの伝え方を解説します。

具体的なお礼の伝え方に加えて、お礼状の書き方もチェックしましょう。相手別の文例も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

基本的にお歳暮に「お礼の品物」は不要

お歳暮をいただいた場合、原則としてお礼の品物を送る必要はありません。お礼の品を送ってしまうと、相手側に気を遣わせることになってしまいます。

しかし、お礼の品を送る必要はありませんが、お礼そのものをおろそかにしていいわけではありません。以降で詳しく解説しますが、お歳暮をいただいたらなるべく早めにお礼をするようにしましょう。

どうしてもお返ししたい場合は?

お歳暮をいただいて、どうしてもお礼の品物を送りたい場合は、お歳暮の時期からずらして「寒中見舞い」の名目で送るのがおすすめです。お歳暮の時期とずれていれば、「いただいたお歳暮のお礼」とはならないので失礼にはあたりませんよ。

お歳暮をいただいたらすぐにお礼を伝えよう

紫の布で包まれたギフト

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お歳暮をいただいたら電話やはがきでお礼を伝える

お歳暮をいただい際には電話や封書、メールなどで、なるべく早くお礼の気持ちを伝えることが大切です。お礼を伝える方法はいくつかありますが、相手によってどの方法でお礼を伝えるか、最適な選択が変わってきます。

親しい間柄の方には電話やメールを使うこともありますが、仕事関連の方や取引先へは手紙や封書でお礼を伝えましょう。

できるだけすぐにお礼状を出す

基本のマナーとして「お礼とお詫びは一刻も早く」と認識している人は多くいます。お歳暮を受けとった場合も速やかにお礼状を出すようにしましょう。

お礼状を出す場合は、日数が空き過ぎないよう、あらかじめ手紙やはがきを用意しておくのがおすすめです。また、お礼状を出すのが遅れる可能性がある場合は、先に電話で一報を入れておくとよいでしょう。

もっとも丁寧なお礼状の形式は「封書・縦書き」

もっとも丁寧なお礼状は「封書を用いて、縦書き」で書かれたものです。ただし、ビジネスの場面であれば基本的には封書・縦書きで送るのが通例ですが、親しい間柄の方や個人間でのやり取りの場合であれば、はがきやメールを用い、横書きでお礼状を出すこともありますよ。

お歳暮のお礼状の基本構成

便箋にペンが添えられている様子

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お礼状には基本構成があります。具体的には頭語、時候の挨拶、お礼の言葉、相手方の健康を気遣う言葉、結びの言葉の5つの要素を入れることが大切です。また、この5つの要素の順番で文章を書いていくことで、自然で読みやすいお礼状になりますよ。

1. 頭語

頭語とは、「拝啓」などお礼状の書き始めに記載する、送る相手へ敬意を示す言葉です。相手に合った頭語を選ぶようにしましょう。また、結語という手紙の締めくくりに書く言葉と頭語には決まった組み合わせがあるので、その点にも注意してください。

2. 時候の挨拶

時候の挨拶とは挨拶状で冒頭に書く、季節を表す言葉を用いた文章を指します。時期によって適した言葉が異なるので、事前に確認しておきましょう。お礼状を出すのが1月になった場合は「寒い日が続きますが」といったシンプルな言葉で始まる挨拶文もおすすめです。

3. お礼の言葉

お歳暮をいただいた感謝の気持ち、日頃の感謝の気持ちを丁寧に書きましょう。今後のお付き合いや支援をお願いするひと言を添えるのもおすすめです。また、相手との関係性によっては、いただいた品物への具体的な感想を加えると、感謝の言葉に深みが出ますよ。

4. 相手方の健康を気遣う言葉

お歳暮をいただく時期は、年の瀬が近づき、寒さと忙しさで体調を崩しやすい時期にあたります。結びの前に、相手の体調を気遣う言葉を書くことで、好印象を与えることができますよ。取引先へのお礼状であれば、これからの発展、活躍を願う言葉を添えましょう。

5. 結びの言葉

結びの言葉は手紙を締めくくる言葉です。前述のとおり、結語と頭語は組み合わせが決まっているので、頭語に合わせたものを選びましょう。最後に、送付する日付と差出人名を書きます。日付は西暦ではなく、和暦で書くのが一般的ですよ。

【ビジネスシーン】お歳暮のお礼状の書き方・文例

スーツを着た人が握手している様子

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ビジネスシーンでお礼状を書く際のマナー・ポイント

先ほどもお伝えしたとおり、ビジネスシーンでは封書・縦書きでのお礼状が基本ですが、相手との関係によってははがきでお礼を伝えることも可能です。はがきで出す場合は第三者に文面が見えるので、人に見られても問題のない内容を記載するようにしてください。

【会社内】上司に送るお礼状の文例

拝啓

いよいよ冬本番を迎えますが、〇〇部長には益々ご健勝にてお慶び申し上げます。

本日は結構なお品を頂戴し、誠に有難うございます。ご高配の程、厚く御礼申し上げます。

木枯らしが強くなり、寒さもいっそう厳しくなってきました。どうぞご自愛下さいませ。

略儀ながら、書中をもって御礼申し上げます。

敬具

令和〇〇年〇〇月 〇〇〇〇

【会社内】部下に送るお礼状の文例

拝啓 

師走の候、○○様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さてこのたびは結構なお品をお送りいただきまして有難うございます。御芳志誠に有難く、心より御礼申し上げます。

寒さはこれからが本番ですので、どうぞご自愛くださいませ。

略儀ながら、書中をもって御礼申し上げます。

敬具

令和〇〇年〇〇月 〇〇〇〇

【取引先】会社宛てに送るお礼状の文例

拝啓

師走の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。

この度はお歳暮の品をお送りいただきまして、誠にありがとうございます。ご厚情に重ねて感謝申し上げます。

寒い日が続きますが、皆様におかれましても何卒ご自愛くださいませ。

末筆ではございますが、貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

略儀ながら、書中をもって御礼申し上げます。

敬具

令和〇〇年〇〇月 〇〇〇〇

【親戚・友人・知人】お歳暮のお礼状の書き方・文例

手紙を書いている様子

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親戚・友人・知人にお礼状を書く際のマナー・ポイント

親しい親戚や友人、知人へのお礼状は封書、はがき、メールのいずれかで出すことが多くあります。くだけた文面でも構いませんが、普段気軽に話している口調で書くことは好ましくありません。基本構成の5つの要素を取り入れてお礼を書きましょう。お礼の言葉とともに、近況を報告する内容を加えるのもおすすめです。

親戚・友人・知人に送るお礼状の文例

拝啓

寒さも一段と厳しくなってまいりましたが、〇〇様におかれましてはご壮健にてお過ごしのことと存じます。

この度はお歳暮の品をお贈りいただきまして、ありがたく存じます。いつもお心にかけていただき、心より感謝申し上げます。

寒さが続きます折、お体をご自愛下さいますようお祈り申し上げます。

略儀ながら、書中にて御礼申し上げます。

敬具

令和〇〇年〇〇月 〇〇〇〇

【妻が代筆する場合】お歳暮のお礼状の書き方・文例

机に向かって手紙を書く女性

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夫宛に届いたお歳暮に対し、夫が忙しくてお礼状が書けない場合に代わりに妻がお礼状を書くことがあります。妻が代筆する際には、お歳暮を送っていただいた方と面識がある場合と面識がない場合によって書き方が違ってくるので注意しましょう。

お礼状を代筆する際のポイント・注意点

夫の代わりに妻がお礼状を書く場合は、差出人を夫の名前で書き、縦書きの場合は夫の名前の左下に「内」という文字を小さく書きます。ただし、お礼状を送る相手が親戚や知人など、お互いが知っている間柄の場合は「内」を使う必要はありません。

代筆でお礼状を書く際の文例

拝啓

師走の候、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度は結構なお品をいただき、誠にありがとうございます。

ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

これから寒さも本格的になってまいりますので、どうかご自愛ください

略儀ながら、書中にて御礼申し上げます。

敬具

令和〇〇年〇〇月 〇〇〇〇 内

お歳暮のお礼を電話・メールで伝えてもいい?

タイピングしている様子

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親戚・友人など親しい間柄なら「電話」「メール」でも可

お歳暮のお礼は、封書やはがきで伝えるのがよいとされていますが、親戚や知人などの親しい間柄の場合は電話やメールでお礼を伝えることも可能です。電話やメールの場合は封書やはがきと違い、すぐにお礼を伝えることができますよ。

電話でお礼を伝える場合の内容

まず、無事にお歳暮を受け取ったことを伝えましょう。さらに、いただいた品物を気に入っている旨を伝えます。自宅に送られたものであれば、家族がいただいた品物を気に入っている旨、職場に送られたものであれば社員・職員も喜んでいる旨を伝えるのがおすすめです。そして、いただいた心遣いに対しての感謝の気持ちを伝えましょう。

メールでお礼を伝える場合の内容

メールでお礼を送る場合は何のメールが届いたのかすぐにわかるよう、件名を必ず書いて送るようにしましょう。メールでの文章の書き方は、基本的には手紙の場合と同じです。ビジネスメールにおいて頭語や結語は必要ないともいわれていますが、記載したほうが丁寧な印象になりますよ。

お歳暮のお礼メールに返信する必要はある?

贈り物をいただいたことへのお礼に対して、更にお礼をする必要はありません。しかし、場合によっては、返信をしたほうがよいのでは、と感じることがあるかと思います。その場合は長々と文章を綴ってしまうと、さらに相手に気を遣わせることになるので、お礼を伝える短い文面で簡潔にまとめるようにしましょう。

感謝の気持ちは早めに伝えよう!

お歳暮をいただいた際は、お礼の気持ちをなるべく早めに伝えることが大切です。お礼状には相手との関係性によって書き方のルールがあります。しかしビジネスシーン以外であれば、かしこまった文章にこだわりすぎる必要はありません。まずは感謝の気持ちをしっかり伝える、ということを心掛けてくださいね。

※商品情報や販売状況は2022年11月29日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。