ライフスタイル&ヘルス2023/1/25 更新
私たちの身近にはケーキやパイ、焼き菓子などさまざまな洋菓子があり、その種類は数え切れないほどです。これら数多くの洋菓子を分類する方法があることを、ご存知でしょうか。この記事では洋菓子の分類方法や、代表的な洋菓子を種類ごとに紹介します。
パティスリーには、色鮮やかなケーキや焼き菓子が数多く並んでいます。ケーキやパイ菓子、焼き菓子などはまとめて洋菓子と呼ばれ、さらに洋菓子は生菓子・半生菓子・干菓子の3種類に分類できます。これらの違いは、菓子に含まれる水分量です。
食品に含まれる水分量は、食品の保存性に関わります。水分が多いと微生物が繁殖しやすいため食品は傷みやすくなり、逆に水分が少ない食品は傷みにくく日持ちするのです。
また食品を大量の塩や砂糖に漬けると、食品中の水分が塩や砂糖と結合します。すると微生物が繁殖に使える水分は少なくなるため、食品の保存性がアップするのです。砂糖をたっぷり使ったジャムやマーマレード、塩で漬け込んだ梅干しや調味料で煮込んだ佃煮は、昔から保存食として利用されています。
洋菓子も、食品の保存性を左右する水分量で分類が可能です。水分量が30%を超えるものは生菓子、10〜30%は半生菓子、10%以下のものを干菓子と分類します。水分量が多い生菓子は傷みやすいため、作られた日に食べなければなりません。半生菓子は数日から数週間保存できますが、できるだけ早めに食べましょう。干菓子は長期保存が可能なので、ゆっくり味わえます。
ここからは生菓子・半生菓子・干菓子の分類別に、代表的な洋菓子を紹介していきます。
水分量が30%を超える洋菓子を、生菓子といいます。生クリームやカスタードクリーム、フルーツを使った洋菓子が多く、傷みやすいため、作られたその日中に食べるようにしましょう。
スポンジ生地と生クリーム、フルーツを層状に重ねたケーキです。この形のケーキをショートケーキと呼ぶのは日本だけで、海外のショートケーキはさまざまな形や作り方をしています。小麦粉と卵を使用したやわらかなスポンジ生地と、コクのある生クリームが特徴です。
薄く焼いたスポンジ生地にクリームなどを塗り、巻いて作るケーキです。スポンジ生地に抹茶やきな粉を加える、フルーツを巻き込む、外側にもクリームを塗るといったアレンジができます。丸太や切り株をかたどった、クリスマスのブッシュドノエルもロールケーキのひとつです。
さくさくと軽い食感を楽しめるパイ生地やビスケット生地で焼き上げたタルト型に、フルーツやソース、クリームを敷きつめて作る洋菓子です。一般的なタルトは大きく作って切り分けて食べますが、タルトレットという一人分程度の小型のタルトもあります。
シュー生地を焼き、中にできた空洞部分にクリームをつめた洋菓子です。フランス語でキャベツという意味の「シュー」が名前に付くように、形がキャベツに似ています。シュークリームを細長くして、チョコレートなどをコーティングしたエクレアも人気の洋菓子です。
砂糖で煮たりんごを、パイ生地で包んで焼き上げたケーキです。似た洋菓子に、デニッシュペストリーがあります。イーストを発酵させて作る発酵菓子とも呼ばれるデニッシュペストリーは、パイ生地と同様、生地に大量のバターを加えて作るため生菓子に分類されます。
小麦粉や卵、牛乳などを使用したやわらかな生地を格子模様がついた型に流し込んで焼き、クリームやジャムを挟んでふたつに折って作ります。イーストを加えて発酵させ、弾力のある生地に仕上げたベルギーワッフルも、高い人気を誇る洋菓子です。
イギリスのプディングをもとにして卵・牛乳・砂糖などを使用し、蒸し焼きにして作る、なめらかな食感が特徴のデザート菓子です。基本的に卵の熱凝固性を利用して固めますが、ゼラチンなどの凝固剤を使って冷やし固めたものもプリンと呼びます。
ゼラチンや寒天などの凝固剤を利用して、果汁やワインなどを冷やし固めて作るデザート菓子です。似たお菓子にムースがありますが、こちらは泡立てた卵白や生クリームにゼラチンを加えて冷やし固めるデザート菓子で、ふんわりとした食感が楽しめます。
小麦粉・卵・牛乳・ベーキングパウダーなどを混ぜ合わせ、円形に焼いて作ります。「ホットケーキ」は日本での呼び名であり、甘く味付けされているものがほとんどです。海外では「パンケーキ」と呼ばれて、甘くない食事系のバリエーションも多くあります。
パイ生地にひき肉を入れて焼き上げたもので、料理菓子と呼ばれます。お菓子というより食事に近い存在で、ご飯の代わりに食べられることも多々あります。ピザも、料理菓子に分類される食べ物です。
水分量が10〜30%の洋菓子を、半生菓子といいます。クリームやフルーツの代わりに、保存性が高いバタークリームやドライフルーツ、洋酒や砂糖に漬けたフルーツを使用したお菓子もあります。生菓子よりは日持ちしますが、おいしく食べられるうちに早めに消費しましょう。
スポンジ生地と似ていますが、バターをたっぷり使っているため水分量が少なく、保存が効くケーキです。バター由来のコクと豊かな風味が感じられ、生地はしっとりしていてきめが細かく、ずっしりと食べごたえがあります。
イギリス発祥のお菓子で、バターケーキの一種です。小麦粉・砂糖・バター・卵をそれぞれ1ポンドずつ使用したことから、パウンドケーキと名付けられました。ドライフルーツや洋酒漬けのフルーツを、生地に混ぜ込んで作ることもあります。
フランス語で「焼いたチョコレート菓子」を意味する、生地にチョコレートを混ぜ込んで焼き上げたケーキです。チョコレート生地とメレンゲを合わせて焼き上げるため、チョコレートの濃厚な味わいと、ふんわりとした食感を楽しめるケーキに仕上がります。
中央に空いた穴と、樹木の年輪のような層状の模様が特徴の、ドイツ発祥のお菓子です。日本では幸せを重ねる縁起物として、ギフトに使われることが多くあります。ドイツでは原料や製法など、基準にしたがって作られたものしかバウムクーヘンとして認められません。
卵白・アーモンドの粉末・砂糖などを混ぜて小さな丸型に焼き上げ、バタークリームやガナッシュクリームを挟んだ焼き菓子です。ダックワーズはマカロンに似た小判型のお菓子ですが、薄力粉が使われているため、マカロンよりもさくさくした食感を楽しめます。
渋皮をむいた栗をシロップで煮て冷ます工程を繰り返し、数日かけて糖度を上げて作るフランスのお菓子です。砂糖を大量に使用しているため、保存性が高いのが特徴です。丁寧に作られたマロングラッセはつやがあり、中までやわらかくしっとりとしています。
フルーツや花をシロップで煮たり、粉砂糖に漬けたりして作るお菓子です。そのままでも食べられますが、生地に混ぜ込んだり、ケーキにトッピングしたりして使われることもあります。大量の糖分で漬け込んでいるため、比較的保存が効く食べ物です。
水分量が10%以下の洋菓子を、干菓子といいます。水分量がかなり少なく長期保存が可能であるため、災害時に備えた非常食としてストックされることがあります。
砂糖と水あめを煮つめ、固めたお菓子です。ドロップやスコッチ、タフィーなどは特に水分量が少なく固い仕上がりなので、ハードキャンディーと呼ばれます。一方、ヌガーやキャラメルは若干水分量が多く、食感がやわらかいためソフトキャンディーに分類されます。
カカオ豆を発酵・焙煎したカカオマスに、砂糖やココアバターなどを加えて、溶かし固めて作ります。カカオの濃厚な風味が楽しめて、人気が高いお菓子です。原料の配合によってダークチョコレートやミルクチョコレート、ホワイトチョコレートなどに分類されます。
小麦粉・砂糖・バター・卵・牛乳などを混ぜ合わせて焼き、固めの食感に仕上げたお菓子です。ビスケットとクッキーは基本的に同じものですが、糖分と油脂分が多く、手作り風のものをクッキーと呼んでもよいという決まりがあります。
ビスケットの一種ですが、イーストを加えて発酵させて作る点、砂糖を使わず油脂分も少ない点などがビスケットと異なります。薄く焼き上げるため、さくさくとした軽い食感を楽しめます。甘くはなく、塩味がついているため、食事に使われることもあります。
小麦粉・卵・砂糖などを混ぜ合わせた生地を薄く焼いて、クリームなどを挟んだお菓子であり、ビスケットの一種です。油脂分を使用していないため、空気を含んだような軽い口当たりが感じられます。表面に格子模様がついているのも、ウエハースの特徴です。
チューインガムのもとになるガムベースに糖類・香料・着色料を加えて作る、かむことで味わいや食感を楽しむお菓子です。風船のようにふくらむ「風船ガム」、板状の「板ガム」、表面を糖類でコーティングした「糖衣ガム」があります。
「軽い食事」という意味の通り、本来はご飯の代わりに食べられていた、塩味が主体のお菓子です。多くのスナック菓子は芋・とうもろこし・豆類・穀類を原料にして、油で揚げて作ります。ポテトチップスやポップコーンなどが、代表的なスナック菓子です。
ケーキや焼き菓子といった私たちになじみ深い洋菓子は、水分量の違いで生菓子・半生菓子・干菓子の3種類に分類され、さらに数多くの種類に分けられます。洋菓子を購入するときに保存期間が気になったら、今回紹介した水分量による分類を参考にしてください。バリエーション豊かな洋菓子をおいしく、楽しく食べましょう。
※商品情報や販売状況は2023年01月25日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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