春先が旬のくだもの・デコポン。普通のみかんと似ているけれど、その保存期間や食べ頃などをよく知らないという方も多いのではないでしょうか?この記事では、デコポンの保存・熟成方法をはじめ、アレンジレシピなどを紹介します。

デコポンってどんな果物?旬の時期はいつ?

コンテナに入ったデコポン

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デコポンとは「清見オレンジ」と「中野3号ポンカン」を交配して作った、不知火(しらぬい)という品種の柑橘類です。不知火のなかでも、糖度13度以上・クエン酸1%以下の条件をクリアしたものが、デコポンとして市場に出回ります。

みかんと似ていますが、デコポンのビタミンC含有量はみかんの1.6倍といわれており栄養価が高いのがポイント。

デコポンの収穫時期は、生産地や栽培方法によっても異なりますが「主に12月〜4月」がメインとなっています。

ハウス栽培の場合、出荷時期は12月頃から。旬の時期は「3月~5月」の春先です。蒲郡産の「完熟デコポン」など、4月頃に流通しているものは、甘みが強くておいしいものが多くあります。

デコポンの保存方法

冷蔵庫を見る女性

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デコポンは柑橘類のため、賞味期限が記載されておりません。そのため、おすそ分けで大量にもらった場合などに食べきれないことも。長期保存はどのくらいまで可能なのか、保存方法などを解説します。

デコポンはビニール袋で包んで冷蔵しよう

デコポンを冷蔵保存するときは、乾燥防止のためビニール袋で包むのがおすすめです。柑橘類は、果肉の水分が失われてしまうと、味や鮮度も落ちやすくなってしまいます。冷蔵庫内は乾燥しやすいため、気密性の高いビニール袋が必須です。

デコポンは、常温での冷暗所保存も可能です。気温が高い場合は、様子を見ながら「冷蔵保存」に切り替えます。食べきれない量ある場合や2週間ほど日持ちさせたいときは、1つずつ袋に入れておくと安心です。

長期保存なら冷凍保存がおすすめ

氷とみかん

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デコポンを長期保存する場合は、冷凍保存がおすすめです。

冷凍する際は、外皮を剥き「薄皮のみ」の状態にした上で、1粒ずつに分けておきます。分けたものを、保存用の袋(ジップロックなど)の中へ。このとき実同士が重ならないよう、冷凍庫へ入れます。

冷凍保存によって1ヶ月ほど日持ちします。半解凍にすることで、冷凍ならではのシャリシャリとしたシャーベットのような食感をたのしめますよ。ぜひ試してみてくださいね。

食べかけのデコポンはラップで包んで冷蔵保存を

ひと口食べたけれど、残ってしまったデコポン。万が一食べきれないと感じたときは、ラップに包んで冷蔵保存するとよいでしょう。

食べかけのデコポンは特に水分が奪われやすく、常温保存よりも冷蔵保存のほうが長持ちします。賞味期限の表示はないものの、一度口をつけたものは腐りやすくなるため、そのまま放置せずに、必ず「温度・湿度」の管理を徹底しましょう。

デコポンの食べ頃はいつ?どんな見た目になったらおいしい?

デコポン2つと、カットされたデコポン1つ

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デコポンの食べ頃を見極める方法として、ヘタの部分に緑色が残っているかどうかをチェックするのがおすすめです。

特に実の濃いオレンジと、ヘタの緑色がハッキリとしているものは鮮度が高い証拠です。色ムラの少ないものを選択すると食べ頃であることが多いでしょう。

また、持ったときの重量感(実がたっぷり詰まっている感覚)や、皮のみずみずしさなどから判断することもできます。

デコポンが酸っぱい場合は追熟させよう

一般的には、店頭に出回っているデコポンは熟しているものが多く、甘さを感じられます。ところが、稀に収穫後でも熟しきっておらず酸味の強いものも。あまりにも酸っぱいと感じたときは、一定期間おき「追熟」するのがおすすめです。

追熟の方法として、1週間から10日ほど寝かせます。このとき余分な水分を飛ばすために、風通しのよい場所に置くのがポイント。

今すぐデコポンを食べたいときは「皮の上から揉む」「レンジで30秒ほど温める」といった方法も可能です。皮の上から揉む場合はやりすぎに注意しつつ、クエン酸の量が減るように適度な刺激を与えます。またレンジで温める場合は、一度冷ましてから食べましょう。

食べきれないデコポンのアレンジレシピ3選

パンやヨーグルトにちょい足し!デコポンのジャム

オレンジのジャム瓶と、カットオレンジ

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調理時間:40分
保存期間:冷蔵で7日、冷凍で2週間

デコポンを煮詰めてつくる「デコポンジャム」です。カットしてお鍋にいれるだけのかんたん調理で、食べきれなかったデコポンを大量消費できます。パン・トーストをはじめ、あまいお菓子やヨーグルト、ラスクなどさまざまなシーンでお使いいただけます。

材料(1瓶分)

  • デコポン......1個(およそ450g)
  • 砂糖......150g~180g

作り方

  1. まずはデコポンを洗う
  2. 包丁でデコポンの皮を剥いて薄皮の中心と種を取る
  3. 包丁でデコポンを輪切りにする
  4. カットしたデコポンを鍋にいれて煮詰める(アクは取り除く)
  5. とろみがついたら火をとめて粗熱をとる
  6. 瓶に詰めたら完成

くり抜いた皮に入れてもおしゃれ!デコポンのシャーベット

オレンジのシャーベットと、カットされたオレンジ、ミント

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調理時間:180分
保存期間:冷凍で1週間〜10日

デコポンの中身をくり抜いて、皮を容器にできる「デコポンシャーベット」です。さっぱりとした味わいは、ちょっとしたおやつタイムにもぴったり。冷凍保存で眠っているデコポンを活かして、シャーベットを作ってみませんか?

材料(1人分)

  • デコポン......2個
  • プレーンヨーグルト......100g~200g
  • 砂糖......大さじ3
  • はちみつ......適量(お好みで)

作り方

  1. スプーンなどでデコポンの実をくり抜く
  2. 実をミキサーにかけ、皮は冷蔵で保存する
  3. 鍋にデコポン・砂糖・ヨーグルト・はちみつを入れて弱火にかける(沸騰させないように注意)
  4. 砂糖が溶けたら一度冷ます
  5. バットに移してラップをかけ、冷凍庫で1時間ほど冷やし固める
  6. 固まったら、皮の中に盛り付けて完成

栄養たっぷり!デコポンと野菜のマリネ

瓶につめられた人参のマリネ

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調理時間:40分
保存期間:冷蔵で5日〜7日

ビタミンC・クエン酸など、栄養たっぷり摂取できる「デコポンと野菜のマリネ」です。元気がもらえるオレンジカラーがおしゃれ!にんじんや大根など、冷蔵庫にある食材でかんたんに調理できます。夕飯のおかずに、あとひと品プラスしたいときにもおすすめ。

材料(1人分)

  • デコポン......1個
  • 人参......1本
  • 大根......100g
  • フレンチドレッシング......大さじ3
  • クルミ......適量
  • レーズン......適量

作り方

  1. デコポンは皮を剥いて、実を取り出す
  2. 人参・大根は包丁で千切りにカットする
  3. クルミを砕いておく
  4. ボウルにデコポン・人参・大根・クルミとフレンチドレッシングを入れて混ぜる
  5. 冷蔵庫で30ほど冷やしたら完成

デコポンを長期保存していろいろな料理につかってみよう!

この記事では、デコポンの保存方法をはじめ、食べ頃やアレンジレシピを紹介しました。方法によっては、長期保存もできるうえ、スムージーやシャーベットとしても使えるデコポン。この機会に、ぜひご賞味あれ!

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※商品情報や販売状況は2023年01月27日時点でのものです。
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