ライフスタイル&ヘルス2024/3/28 更新
冬から春にかけて店頭に並び、いまではクリスマスシーズンにも欠かせない果物となっている「いちご」。さまざまな品種が開発されていて、春はいちご狩りに出かける人も多いのではないでしょうか。この記事では、いちごの旬や収穫時期、選び方、保存方法などをご紹介していきます。
いちごは、一番おいしく熟してから出荷されるため、収穫時期と出荷時期は同じです。では、もっともいちごがおいしい旬の時期や、店頭に出回る時期はいつなのでしょうか?
いちごが店頭に並びはじめるのは、12月後半から2月ごろまで。しかし、本来の旬の時期とは少し異なります。
じつは、本来いちごの旬は「春から初夏にかけて」。冬の寒い時期に眠っていて、気温の上昇とともに目を覚ましたいちごは、春に花を咲かし夏に実をつける......といわれてきました。
前述のとおり、本来いちごは3月から4月後半の春が旬の季節。12月後半からいちごを食べることができるようになったのは、農家さんによる品種改良や、ハウス栽培の技術が向上したからなのです。そのため、冬からいちごを栽培できるようになりました。
冬からいちごを収穫するのは、クリスマスシーズンに合わせて品質の高いいちごを流通させるためなのです。現在では「冬から初夏」にかけておいしいいちごを収穫できるようになったので、この時期が旬だともいえます。
早いところでは11月中旬ごろから店頭でいちごが販売されるようになります。また、クリスマスが近づく12月には、どの店舗でもいちごが店頭に並ぶようになりますよ。
流通のピークは2月から4月ごろ。地域によって違いますが、5月ごろまでは店頭でいちごが購入できます。しかし、6月に入ると店頭でいちごが並ばなくなるため、国産のいちごは11月下旬までおやすみです。
国産いちごが品薄な6月から11月は、アメリカ産をはじめとした輸入いちごが流通しています。しかし、一般的なスーパーで見かけることはほとんどなく、主に製菓店などで業務用として使われるものが流通しているのが現状です。
国内においても、品種によっては夏から秋にかけて収穫されるいちごがあります。「夏秋いちご」と呼ばれるいちごは、名前のとおり夏が旬で、夏から秋に流通する希少ないちごです。
国産いちごがほとんど流通しない6月から11月にかけて収穫されるため、輸入いちごに代わる国産いちごとして人気を集めています。
「サマープリンス」や「なつあかり」などといった名前がつけられ、主に北海道や東北地方、長野県のように気温が涼しい地域で栽培されていますよ。
じつは、いちごは12月から1月がもっともおいしい時期なのです。いちごは時期によって粒のサイズや味が異なりますが、寒い時期に甘くなります。冬にじっくり成長したいちごのほうが糖分をためこみやすく、甘く、濃厚な味になりやすいのです。
反対に、暖かくなると成長スピードが加速し、酸味が強くなるといわれていますよ。
国内生産量1位ともいわれる「とちおとめ」は栃木県発祥であるものの、その人気シェア率から全国で生産・販売されている大人気品種です。収穫の最盛期は2月~4月にかけてで、この時期が旬。
粒の大きさはやや小ぶりではあるものの、甘みと酸味の絶妙なバランスが魅力のひとつ。ジューシーな果汁が口いっぱいに広がるのもポイントです。
福岡県でうまれた「あまおう」は、その名の通り「あまい・まるい・おおきい・うまい」の4拍子がそろった人気品種。11月から5月までが収穫時期ですが、最盛期は3月~4月にかけてだとされています。
1粒の大きさがボリューミーなため、食べ応えは抜群。2014年に収穫されたもいちごが、「世界最重量のいちご」としてギネス記録に認定されるほどの実力を持っています。
静岡県のオリジナル品種である「紅ほっぺ」は、果皮だけでなく果肉まで紅色に染まることと、「ほっぺが落ちるほどにおいしい」ということから名前がつけられました。
濃厚な甘みにほどよい酸味がマッチして、コクのある味わいに。粒が大きく、食べた時の満足感が高いのも人気の理由です。毎年3月ごろが出荷量のピークで、甘みが強く食べごろだとされています。
「サマープリンセス」は「夏芳」と「麗紅」に「女峰」を交配して育成された品種です。2003年に長野県で登録されました。前述したとおり、夏から秋に収穫できる希少品種です。
果肉は白く、しっかりとしているのが特徴で、やや酸味は強め。ショートケーキなどの甘いスイーツにぴったりな風味となっています。
2005年に栃木県で誕生した「なつおとめ」はサマープリンセス同様、夏から秋にかけて収穫できるいちごです。同じく栃木県を代表する「とちおとめ」「スカイベリー」との組み合わせで、一年間を通じて栃木県産のいちごが流通するようになりました。
果皮・果芯ともに赤く色づき、空洞もできにくいのが特徴。酸味だけでなく甘みもしっかり感じられるいちごです。
ゆめのかは、2月~4月ごろに出荷のピークを迎えます。2007年に品種登録された愛知県のオリジナル品種で、「久留米55号」と「系531」の交配によりうまれました。形の崩れにくい硬めの果肉が特徴で、主にフルーツサンドやケーキに使われています。
20gほどの大粒で円錐形。甘みと酸味が調和するバランスの取れた味わいが特徴です。
よつぼしは2017年に品種登録された、日本初の "種子繁殖型品種" です。断面がろうそくの炎のようになっているのが特徴。艶やかな見た目と甘酸っぱい風味が楽しめます。
収穫時期は早ければ11月下旬ごろからで、出荷シーズンは12月からです。四つ星級のおいしさといわれたことから「よつぼし」と命名されました。
あまりんは埼玉県で2016年に登録された新品種で、12月から4月ごろに旬を迎えます。特徴は高い糖度。甘みが強く酸味が控えめなので、生のままでも食べやすい風味です。鮮やかな赤色が映える見た目の美しさも魅力的です。
埼玉県秩父市出身の落語家・林家たい平氏が命名したことでも有名です。
【まとめ】品種ごとの旬・収穫時期
ヘタは枯れていたり、しんなりしているものではなく、緑色で反るほどピンとしているものを選びましょう。栄養が行き渡っていると、ヘタも大きい傾向にあります。
いちごの一般的な収穫時期を過ぎた3月以降は、いちご自体も小粒になってくるので、小さいヘタでも反っているものを選ぶとよいでしょう。
いちごは糖度が高いほど粒が大きくなります。選ぶ時は、大きくて形が整っているものを選びましょう。
形がいびつなものは、受粉がうまくいかず、糖分が行き渡っていない可能性もあります。また、ピカピカとした光沢があるとなおよいでしょう。ぜひ、いちごの表面にも注目してみてくださいね。
じつは、いちごにとって "果実" は、つぶつぶの部分。表面に飛び出しているいちごよりも、つぶつぶが埋もれて見えるものを選ぶとよいでしょう。
埋もれて見えるということは、それほど果肉がしっかりしている証拠。水分と養分が行き渡って、糖度が高いというのがよくわかりますよ。
いちごの色の濃さは、おいしさには比例しません。しかし、ヘタ周り全体が赤色かどうかは重要なチェックポイント。
ヘタの根本から赤いいちごは、しっかり熟しておいしい証拠なので、よく確認してみてくださいね。
収穫したての新鮮ないちごは常温保存がおすすめ。フレッシュなおいしさをそのまま保つことができます。
いちごは水気がついていると傷みやすくなるため、洗うのは食べる直前にしましょう。保存容器に移す際は丁寧に取り扱い、傷がつかないように。できる限り早く食べ切るようにしましょう。
スーパーに並んでいるものは収穫してから数日経っている可能性があるので、冷蔵保存がおすすめ。冷蔵庫のなかでも野菜室に入れてあげると、よりよいでしょう。
傷ついていたり潰れていたりするいちごを取り除いたあとは、水気を拭き取り、ヘタを下にして重ならないように並べます。最後にキッチンペーパーをかぶせて保存するとよいですよ。
いちごは冷凍すると甘みが落ちてしまいます。そのため、冷凍保存する場合は砂糖をまぶしてから冷凍するのがおすすめ。
また、冷凍したいちごをそのまま解凍すると水分でべちゃっとなってしまいます。一度冷凍したいちごは、シャーベットのように半解凍状態で食べるか、スムージーに使用するなど工夫して消費するようにしましょう。
いちごの本来の旬は春ですが、技術の進化によって冬から初夏にかけて収穫できるようになりました。最近では夏~秋にかけて収穫できる品種も登場しています。いちごが店頭に並んでいたら、ご紹介したポイントを参考に、おいしいものを選んでみてください。
※商品情報や販売状況は2024年03月28日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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