食卓を華やかに彩るローストビーフ。パーティーやイベントの人気メニューですが、もしも食べ切れず、余ってしまった場合はどのように保存するとよいのでしょうか?そこでこの記事では「冷凍保存」をする場合の方法・期間に加え、おすすめの解凍方法とアレンジレシピを紹介します。

ローストビーフの保存期間は1ヵ月程度

淡いグリーンの背景に置かれたカレンダーと鉛筆

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ローストビーフを「冷蔵保存」した場合の保存期間は、わずか数日。空気に触れやすい断面から徐々に劣化するため、スライス済みの場合は、さらに保存期間が短くなると考えたほうがよいでしょう。

一方「冷凍保存」した場合の保存期間は、約1ヶ月。すぐに食べる機会がなく、できる限り日持ちさせたい場合には冷凍保存を選択するのがおすすめです。ただし、手作りのものは市販品に比べて早く劣化しやすいため、早めに食べ切ることを心がけましょう。

ローストビーフの冷凍方法

まな板の上のローストビーフの塊をスライスしている様子

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〈ローストビーフの冷凍保存方法〉
1. 1食分の大きさに切り分け、表面の水分を拭き取る
2. 空気が入らないようにラップでしっかりと包む
3. フリーザーバッグなどの保存袋に入れ、空気を抜くようにして口を閉じる
4. 金属製のバッドなどに乗せて、冷凍する

スライスした状態で冷凍してしまうと、冷凍・解凍の工程を踏むごとに乾燥が進んでしまいます。乾燥すると食感が劣るだけでなく、風味も劣化してしまうため、ブロックの状態で冷凍することをおすすめします。

ローストビーフを冷凍保存する際のポイント

冷凍保存する際は、味や食感を保つために、余分な水分を丁寧に拭き取りましょう。水分が残ったまま冷凍すると、解凍後に水っぽくなるおそれがあります。乾燥も"おいしさ"の大敵なので、保存時は空気をできる限り入れないように密閉しましょう。

「ラップはぴったりと密着」「保存袋は空気を抜いて密閉」を心がけるとGOOD!真空保存できるフードシーラーを利用すれば、最大2ヶ月まで日持ちするといわれています。

食品を冷凍すると、食品中の水分が凍って膨張します。これにより組織が破壊され、風味や食感に変化が生じます。変化を軽減するには急速冷凍が有効なので、可能なら"急速冷凍室"を利用しましょう。利用できない場合には、熱伝導の高い金属製のバットにのせると似たような効果が得られますよ。

ローストビーフの旨みを逃さずに解凍する方法

赤いテーブルクロスの上の黒い丸皿に盛り付けられたローストビーフと2本のシャンパングラス

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解凍は「冷蔵解凍」を利用しましょう。電子レンジで急速解凍してしまうと、肉の内部まで火が通ってしまい、食感や風味に変化が生じる可能性があるため避けるのがベター。冷蔵解凍の手順は、食べる前日に冷凍庫から取り出し、冷蔵庫に移動させるだけでOKです。約半日で半解凍の状態になるため、スライスしたら食べる前まではラップをして冷蔵庫に戻しておきましょう。

もしも急ぎで解凍したい場合には、氷水を張ったボウルに、袋のままローストビーフを入れておきましょう。室温によって若干の差は生じますが、おおよそ1〜2時間で半解凍の状態になります。完全に解凍された状態でのスライスはむずかしいため、半解凍状態でスライスしてから完全解凍がおすすめです。

解凍後のローストビーフを活用したアレンジレシピ 

1. 簡単なのに豪華。ローストビーフとアボカドのサラダ

グレーの背景に置かれた白い丸皿に盛り付けられたビーフとアボカドのサラダ

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材料(2人分)

・冷凍ローストビーフ......100g
・アボカド......80g(約1/2個)
・サニーレタス......60g(葉5〜6枚)
・ベビーリーフ......40g

〈ドレッシング〉
・玉ねぎ......40g(中玉約1/4個)
・酢......大さじ1.5
・オリーブオイル......大さじ1
・醤油......小さじ2
・はちみつ......小さじ1
・塩......ひとつまみ
・こしょう......少々

作り方

1. 冷凍ローストビーフは半解凍状態で食べやすい大きさにスライスします。
2. アボカドは種と皮を取り除き、スライスします。
3. サニーレタスとベビーリーフは食べやすい大きさにちぎって水洗いします。水気はよく切っておきましょう。
4. ドレッシングの玉ねぎの皮をむいてすりおろし、その他のドレッシングの材料と合わせます。
5. 皿にローストビーフとアボカド、葉物を盛り付け、最後にドレッシングを回しかけます。

コツ・ポイント

酢はバルサミコ酢を使うと、ぐっと旨みが増します。はちみつの代わりにブルーベリージャムを使ってもおいしいので、ぜひさまざまにアレンジしてお楽しみください。

2. 旨みたっぷり。ローストビーフを使ったハヤシライス

クローズアップされたハッシュドビーフライスとシルバーのスプーン

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材料(2人分)

・ご飯......2人分
・冷凍ローストビーフ......120g
・玉ねぎ......80g(中玉約1/2個)
・マッシュルーム......50g
・小麦粉......大さじ1
・オリーブオイル......大さじ1
a. 水......100ml
a. トマトジュース......100ml
a. ケチャップ......大さじ2
a. ウスターソース......小さじ2
a. コンソメ(顆粒)......小さじ2
・醤油......小さじ1/2
・塩......少々
・こしょう......少々
・バター......10g

作り方

1. 冷凍ローストビーフは半解凍状態で食べやすい大きさにスライスします。
2. 玉ねぎは皮をむいて薄切りにし、マッシュルームは汚れを落として食べやすい大きさにカットします。
3. 鍋にオリーブオイルを入れて熱し、中火で玉ねぎを炒めます。
4. 玉ねぎが半透明になったらマッシュルームを加えて炒め、小麦粉を振り入れて、粉っぽさがなくなるまで丁寧に炒めます。
5. a.の材料をすべて加え、弱火で30〜40分煮込みます。焦げ付かないように途中で何度か底からかき混ぜましょう。
6. 最後に醤油・塩・こしょう・バターで味を整えて、ローストビーフを投入します。
7. 皿にご飯と一緒に盛り付けます。

コツ・ポイント

ローストビーフは煮込むと硬くなってしまうため、最後に加えます。ローストビーフの存在感が欲しい場合は大きめにカットし、全体の一体感を楽しみたい場合は細長くカットするとよいでしょう。トマトジュースがない場合は、1.5〜2倍量のトマト缶でもおいしく作れます。

3. 溢れる旨み。ローストビーフの贅沢サンド

青い背景に映えるローストビーフサンドイッチのタワー

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材料(1人分)

・食パン......2枚
・冷凍ローストビーフ......30g
・玉ねぎ......20g(中玉約1/8個)
・ピクルス......10g
a. 粒マスタード......10g
a. はちみつ......小さじ1/2
a. 醤油......小さじ1/3

作り方

1. 冷凍ローストビーフは半解凍状態で食べやすい大きさにスライスします。
2. 玉ねぎは皮をむいて薄切りにして水にさらし、辛味がある程度抜けたら水気を切っておきます。
3. ピクルスはスライスします。
4. a.の材料を混ぜてソースを作ります。
5. 食パンをトーストし、焼き上がったら片面ずつソースを塗ります。
6. 食パンの間にローストビーフ・玉ねぎ・ピクルスを重ねて挟みます。

コツ・ポイント

食パンの代わりにバゲットを使用してもおいしく作れます。玉ねぎのほかにも、グリルしたパプリカ・なす・ズッキーニなどを加えてもOK!ハニーマスタードが苦手な場合には、マスタードとマヨネーズを使用したり「ローストビーフとアボカドのサラダ」で紹介したドレッシングにマヨネーズを混ぜて使ったりしてもよいでしょう。

余ったローストビーフは冷凍保存が正解

ローストビーフをおいしいまま保存するなら「冷凍保存」がおすすめ。1食分ずつ、ブロックの状態で保存することで、旨みや食感をキープできます。もし解凍時に加熱しすぎてしまったら、煮込み料理にすればOK。食べ方を工夫すればおいしく食べられますので、ぜひさまざまなアレンジをしてお楽しみください。

※商品情報や販売状況は2023年04月16日時点でのものです。
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