マグロの刺身を箸で持ち上げた様子

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刺身や寿司ネタ、海鮮丼でも大人気のマグロ。スーパーや寿司店で一年中見かけますが、旬の時期はあるのでしょうか。この記事では、おいしいマグロの見分け方や、マグロの旬の時期を種類別・産地別にご紹介。また、冷凍マグロや養殖マグロに旬はあるのかについてもあわせてお伝えします。

マグロの旬は何月?種類別に紹介

さまざまな種類のマグロの刺身を盛り付けた様子

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マグロは世界中の海に生息し泳ぎ回る回遊魚です。年間を通してスーパーの鮮魚コーナーや寿司ネタとして見かけますが、旬の時期は種類や漁獲される場所によって異なります。まずは、有名な3種類のマグロの特徴と旬の時期をみていきましょう。

クロマグロ(本マグロ)

別名「本マグロ」のクロマグロはもっとも大型で、脂のりがよい「大トロ」が取れる高級マグロです。北大西洋や地中海、日本近海、太平洋、大西洋と広い海域で生息。日本近海で漁獲されるものは121月が旬ですが、回遊魚のため年によって時期が前後することもあります。

ミナミマグロ(インドマグロ)

ミナミマグロはクロマグロよりひとまわり小さく、同じく「大トロ」が取れる高級マグロです。甘みが強くクセが少ないのが特徴。その名の通り南半球にしか生息しておらず、北半球とは季節が逆のため、日本の春~初秋にあたる4~9月に旬を迎えます。

ビンチョウマグロ(ビンナガマグロ) 

ビンチョウマグロは前述の2種類より小型で、やわらかな身質とクセのないあっさりした味が特徴。日本近海では初秋から冬(812月)に多く水揚げされますが、通年を通して漁獲されています。脂がのったビンチョウマグロは、回転寿司の「ビントロ」として人気です。

産地別によるマグロの旬は?

水揚げし冷凍されたマグロが並ぶ魚市場の様子

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日本近海でもっとも水揚げされる「メバチマグロ」の旬は秋から冬の1012月ですが、ここでは名産地で水揚げされるマグロの種類と旬の時期をご紹介します。

青森県・大間

青森県の津軽海峡で獲れる天然のクロマグロは最高級品。特に、全国的に有名な大間町で水揚げされる「大間まぐろ」は912月が旬です。また、深浦町のものは67月に脂がのっておいしくなる時期です。

和歌山県・勝浦

和歌山県・勝浦は、縄漁(はえなわ)法で獲り船上で冷水に保存する「生マグロ」の水揚げ量が日本一の産地です。クロマグロは15月に獲れ、12月が旬の時期。ほかにもメバチマグロ、キハダマグロは通年で獲れ、ビンチョウウマグロは122月の時期が旬です。

四国・九州

四国や九州などで西日本が産地の中心となるキハダマグロ。夏(68月)が旬の時期で、あっさりとした味が特徴です。

ちなみに、遠洋漁業での有名な産地では、神奈川県・三崎、静岡県・焼津などがあります。

冷凍・養殖マグロにも旬は存在するの?

カッティングボードにのせた冷凍マグロの切り身

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冷凍マグロは、水揚げした船上で瞬間冷凍したのち、鮮度を保ったまま超低温冷凍庫で保存されます。長期の冷凍保存が可能なことから、購入する際に冷凍マグロの水揚げ時期や場所を知り、旬のものかを判断するのはむずかしいでしょう。その反面、店頭に並ぶ・お取り寄せするまでの流通期間も新鮮さが保たれているメリットがあります。

養殖マグロは常に豊富なエサを与えられて生育するので、季節を問わず脂がよくのったマグロになり出荷されます。そのため養殖マグロに旬はありません。

おいしいマグロの見分け方 

和皿に置かれたマグロのサク

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おいしいマグロを見分けるポイントは「色」と「スジ」です。ほどよく透き通った自然な赤みがあるものがよく、透明感があっても白っぽいと鮮度が落ちています。

また柵(サク)で購入する場合は、直方体のものを上から見たとき、スジが横線でまっすぐ入っているものがおすすめ。刺身にするとき包丁でスジを垂直に切ることができます。スジが多くて平行に入っているものは、食べたとき口の中にスジが残りやすいため避けましょう。もちろん、ドリップ(水分)出ていないことも新鮮さのポイントです。

新鮮な旬のマグロが絶品!

マグロの旬はおもに冬ですが、種類や産地によっては春や夏、秋が旬のものもあります。また、冷凍のマグロは旬のものか判別がむずかしく、養殖は通年で脂のりがよいため旬の時期はありません。店頭でマグロを購入する、お取り寄せをする際の参考にして、新鮮でおいしいマグロをお楽しみください。

※商品情報や販売状況は2023年06月20日時点でのものです。
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