新年が明けた1月に毎年訪れる大寒(だいかん)。1年のうちもっとも寒い時期といわれていますが、実は15日間も続くことをご存じでしたか?この記事では、大寒の由来や意味などをわかりやすく解説します。

大寒の意味・由来

灯がついた白川郷の家屋に雪が積もっている

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大寒とは、もともと中国から伝来した暦の区分方法「二十四節気」のひとつです。

二十四節気とは、1年間を春夏秋冬の4つに区分し、さらにそれぞれ6つに分けて考える暦の数え方のこと。そのなかで1年の最後をしめくくる期間が大寒です。文字の通り、1年間のなかでもっとも寒い日とされています。

年によって日程は前後しますが、大寒は15日間設けられています。2024年の大寒期は1月20日(金)〜2月3日(金)です。なお、2052年までは1月20日から2月3日までの間が大寒期とされていますが、閏年(うるうどし)の関係上、2025年と2029年の大寒期の終わりは2月2日です。

大寒と小寒・大寒波の関係性

大寒と似ている言葉「小寒(しょうかん)」は「寒の入り(かんのいり)」とも呼ばれ、これから徐々に寒さが厳しくなる時期を指します。2024年の小寒は1月6日(土)から。小寒期は大寒期よりも早く始まりますが、終わりは大寒と同様なため2024年の小寒期は2月3日までです。

また、よく聞く言葉として「大寒波」がありますが、こちらは気象用語。冬期に広範囲で2〜3日またはそれ以上の期間で、平常より著しく気温の低い状態をもたらす現象を指します。

大寒のならわし・行事

木の枡に日本酒を注いでいる

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では、大寒に行われる行事やならわしにはどのようなものがあるのか、ご紹介していきましょう。

・寒稽古/寒修行:気温が低い「寒の内(※)」に、武道の修行をおこなうことを指します。寒修行や寒稽古は寒ければ寒いほど良いと考えられており、精神力を鍛えて技の上達を促します。

※寒の内=二十四節気の小寒から大寒を経て寒明け(立春の前日)までにいたる約30日間のこと

・寒の水を汲む:寒の内に水を汲むというのも寒中行事のひとつです。寒の水は冷たさが極まっていることから神秘的な力があると考えられており、飲むと体に良いとされています。

・寒仕込み:寒の水を使って、お酒や醤油などを仕込むことを指します。寒の水は雑菌や不純物が少なく、お酒や醤油、味噌を仕込むと品質が高くおいしいものができると知られています。

この時期ならでは!大寒に旬をむかえるもの

大寒の時期に食べると良いと考えられている縁起物や、旬をむかえる食材を食べることは、源担ぎにもなります。では、大寒ならではの食材や大寒の時期に旬をむかえる食材には、どのようなものがあるのでしょうか。

大寒ならではの食べ物・食材

雪の上に3つの卵が置かれている

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大寒の初日に生まれた卵のことを「大寒たまご」といいます。大寒たまごは栄養価が高く、縁起物として知られています。ほかにも寒の水でついた餅「寒餅」や、寒の水を使って仕込んだ甘酒、味噌なども大寒ならでは。寒の水は清らかで澄んだ水であるため、おいしい餅や品質の高い甘酒を作ることができます。

大寒の頃に旬をむかえる魚や野菜、果物なども縁起物として考えられています。

・魚:ブリ・サワラ・サバ・シジミなど

・野菜:小松菜・水菜・ごぼうなど

・果物:金柑・りんご・ポンカンなど

大寒に旬をむかえる草花

南天に雪が積もっている

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・南天(なんてん):「難を転じて福をなす」という意味から、縁起が良いと考えられています。正月飾りや祝い事などにもよく使われています。

・福寿草(ふくじゅそう):福寿草は多年草ですが、大寒の時期になると光沢のある黄色い花を咲かせて、花期後には金平糖のような果実をつけます。

大寒ならではの食材や風習を楽しもう

2024年は1月20日からはじまる大寒。せっかく四季のある日本で過ごしているのだから、大寒のような季節行事も大事に過ごしたいところ。2024年の大寒は、ぜひ大寒ならではの食材や風習を取り入れて、積極的に楽しんでみてはいかがでしょうか。


阪急うめだ本店 "大寒たまご"販売について

●阪急うめだ本店 地下2階 北野エース
◎2024年1月21日(日)午前10時から
※なくなり次第販売終了

1月20日に収穫した卵を、翌日1月21日に販売いたします。
数に限りがございますので、売り切れの際はご容赦ください。

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※商品情報や販売状況は2023年12月13日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。