ライフスタイル&ヘルス2023/12/20 更新
日本酒の味わいを表す「日本酒度数」。「アルコール度数」とは別物であることをご存じでしょうか?
この記事では両者の違いを解説しつつ、日本酒の平均アルコール度数や「甘口・辛口」についてお届け。飲みやすい日本酒の選び方と、日本酒との上手な付き合い方もご紹介します。
これさえ読めば、日本酒への理解が深まること間違いなし。日本酒デビューしたい人はもちろん、日本酒の基礎知識に触れたい方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
日本酒には「アルコール度数」とは別に、日本酒の甘さや辛さの目安になる「日本酒度数」という数値があります。混同されがちなので、まずはそれぞれの違いを詳しく解説しましょう。
日本の酒税法によると「アルコール度数」とは、「温度15度のときに原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量」のこと。簡単に言えば、お酒に含まれているアルコールの割合を指します。
「アルコール分」とも呼ばれており、数値は「度」で表すこともあれば、「%」で示すことも。両者の意味は同じで、1度=1%です。
日本酒のアルコール度数は、酒税法により22%未満でなければならないと定められています。高めのものもあれば低めのものもありますが、一般的には15度前後が平均度数です。
なぜ15度前後のものが多いのかというと、日本酒はアルコール生成効率がよい「並行複発酵」手法でアルコール発酵をおこなうから。発酵完了時は20度前後と高めのアルコール度数になり、味わいや香りなどを調整するために加水することで、結果的に15度前後となります。
平均アルコール度数が5〜6度のビール、10〜15度のワインと比べれば、日本酒はアルコール度数が高めです。一方20〜25度前後の焼酎や、40度前後のウイスキーよりは低めとなります。
しかし焼酎やウイスキーは、水割りやハイボールなどにして飲むことがメジャー。日本酒はストレートで楽しむのが一般的なので、お酒全般のなかでもアルコール度数は高めと言えるでしょう。
「日本酒度数」とは、日本酒に含まれる糖分の量を数値化したもの。本来は酒造りの工程で発酵度合いを見極めるために使われていますが、日本酒の甘さや辛さを知る基準にもなっています。
−1.0や+3.0などのようにマイナスとプラスで表し、マイナスの値が大きくなるほど糖分が多くて甘口、プラスになるほど糖分が少なくて辛口に。ただし人により味の感じ方は違うため、あくまでもひとつの指標です。
なぜ糖分が多いとマイナスで、少ないとプラスなのでしょう?逆のほうがしっくりきますよね。
その理由は、日本酒度数の測り方にあります。日本酒を入れた容器に日本酒度計を浮かべ、日本酒が水よりも重いか軽いかを測定するのです。
糖分が多いと水よりも重くなるため、日本酒度計が沈み、マイナスと測定。糖分が少ないと水よりも軽くなるので、日本酒度計が浮かび、プラスと測定されます。
先述の通り日本酒は、日本酒度数がプラスになればなるほど辛口に、マイナスになればなるほど甘口になります。具体的には以下の通りです。
・+6以上=大辛口
・+3.5~+5.9=辛口
・+1.5~+3.4=やや辛口
・−1.5~-3.4=やや甘口
・-3.5~−5.9=甘口
・−6以上=大甘口
よって「+5度の日本酒は辛口」と言えるでしょう。
日本酒の「辛口」とは一般的に、すっきりとしたドライな味わいを表します。唐辛子のような辛みではないため、「甘くないお酒」と捉えてもよいでしょう。
糖分が少なく甘みが抑えられており、旨みや酸味などを楽しめるのが特徴。料理に合わせやすいのも魅力です。
日本酒は一般的に、アルコール度数が高くなればなるほど重厚感が増し、しっかりとした飲みごたえを得られます。一方アルコール度数の低いものは口あたりが軽く、華やかな香りを楽しめる印象です。
日本酒度数によっても味わいは異なりますが、こちらはあくまでも指標のひとつ。マイナスの日本酒だからと言って、必ずしも甘口に感じるとは限りません。
なぜなら日本酒には糖分以外にもさまざまな成分が含まれており、さらに酸度やアミノ酸度などの要素が加わって、複雑味を生み出しているから。よって、糖分が多いはずの日本酒を飲んでも、辛口に感じることがあるのです。
日本酒初心者の方は、甘口の純米酒から試すのがおすすめ。純米酒は米・米麹・水だけで造られており、ふくよかな香りや旨みを楽しめるのが特徴です。特に甘口のものは口あたりがやさしいため、飲みやすさ抜群と言えます。抵抗なく楽しむことができるのではないでしょうか?
ほかにはフルーティーな香りの日本酒や、アルコール度数が低めのものは、日本酒慣れしていない人にぴったり。また味のバランスがよくて芳醇な、中口の純米吟醸酒もおすすめですよ。
ちなみに味わいの指標は、ボトルのラベルから読み取ることができます。わからなければ、お店の方に相談するとよいでしょう。
日本酒は一般的にアルコール度数が高めなので、一歩間違えば悪酔いしてしまう恐れがあります。上手に付き合うためには、飲み方を工夫することが大事です。
ストレートでいただくなら、「和らぎ水(やわらぎみず)」を用意するとよいでしょう。和らぎ水とは日本酒を嗜む際に一緒に飲む水のことで、日本酒と同量を摂取するのがよいとされています。体内に蓄積するアルコール濃度を低減できるほか、飲み過ぎ防止になるのが利点です。
日本酒初心者の方はソーダで割ったり、氷を入れたりするのがおすすめ。ジュースや乳酸飲料などと合わせ、カクテルにアレンジしても飲みやすくなりますよ。
ご紹介した通り、日本酒にはアルコール度数のほかに日本酒度数があります。両者の意味を理解しておくと、日本酒を選ぶ際の指標になりますよ。これから日本酒を飲み始めたい人は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。基礎知識を知って、日本酒と上手に付き合いましょう。
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※商品情報や販売状況は2023年12月20日時点でのものです。
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