ライフスタイル&ヘルス2024/2/27 更新
よく似た魚卵の「すじこ」と「いくら」。あなたは違いを説明できますか?この記事では、すじこといくらの違いについて解説します。すじこといくらは何の卵なのか、なぜ値段に差があるのかなど、謎が解けると食卓が楽しくなりますよ!
iStock.com/Nopadol Uengbunchoo
小さくて丸い形をしており、透明感のある鮮やかな色合いが特徴的な「すじこ」と「いくら」。多くの方に好まれる食材ですが、何の卵かご存知ですか?すじこといくらは見た目が似ていることからわかるように、実はどちらもサケ・マスが産んだ卵なのです。
ここからは、すじこといくらの特徴や旬の時期、作り方について解説します。
すじことは、卵巣膜に入ってつながった状態で流通しているサケ・マスの卵のこと。卵が筋のようにつながっていることから、漢字で「筋子」と書きます。
すじこの主な国内産地は北海道ですが、青森県や岩手県、宮城県、新潟県でも採卵されます。旬の時期は地域によって異なり、北海道・青森県・岩手県は9〜11月、新潟県は10〜11月、宮城県は10〜12月とされています。
すじこを卵巣膜から取り出して、ばらばらにしたものがいくらです。「いくら」という言葉は、ロシア語で「魚卵」を表すほか「粒々したもの」という意味もあります。
いくらとして主に流通しているのは、秋鮭の卵です。「鱒いくら(ますいくら)」と呼ばれるマスの卵から作られたいくらもありますが、秋鮭の卵よりも粒が小さく安価です。
すじこといくらは同じサケ・マスの卵なので、産地や旬の時期はほぼ同じです。
見た目が似ているすじこといくらですが、食感は異なります。すじこはやわらかい一方、いくらは皮にハリがあり、ぷちっと弾けるような食感を楽しめます。
すじこといくらの食感が違うのは、サケ・マスから卵を採るタイミングが少し異なるため。すじこは卵が未熟なうちに採卵しますが、いくらは産卵間近の成熟した卵を利用します。したがって未熟なすじこは皮がやわらかく、成熟したいくらは皮が固くなり弾力が出るのです。卵の大きさを比べても、すじこよりも成長しているいくらのほうが、粒が大きいことがわかります。
小売店でよく目にするすじこは、保存性を高めるために塩漬けにされたものが多くなっています。そのほかには、サケ・マスから取り出されたばかりの塩漬け前の「生すじこ」も一部流通しています。醤油漬けや味噌漬けなども、人気が高いすじこの食べ方です。
一方、市販のいくらのほとんどは醤油漬けに加工されたもの。あまり多くは作られていませんが、すじこのように塩漬けにする食べ方もあります。
塩漬けにされたすじこを食べると、強い塩辛さとともに濃厚なうまみを感じます。醤油漬けにされたいくらは、塩漬けのすじこよりも味をマイルドに感じるでしょう。
いくらよりも、すじこのほうが値段が安いイメージがあるかもしれません。しかし実のところ、価格はメーカーや小売店が決定するため、一概にすじこが安価とはいえないようです。
ただし、いくらを作るにはすじこを卵巣膜から取り出して、ばらばらにする必要があります。加工に手間がかかるため、一般的にいくらのほうが価格が高くなるとされています。
また、いくらを採るには卵を成熟させなければなりません。そのぶん、摂れる量が限られることも、いくらのほうが値段が高いといわれる理由のひとつのようです。
見た目がよく似たすじこといくらは、どちらもサケ・マスの卵です。しかし膜の有無や成熟度、食感、価格などに違いがあります。基本的に同じ魚の卵なので、好みで選びましょう。すじこやいくらが手に入ったら、白いご飯とともに濃厚な味わいを楽しんでくださいね。
※商品情報や販売状況は2024年02月27日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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