ライフスタイル&ヘルス2024/6/5 更新
お盆にやるべきことを知っていますか。「迎え火・送り火をなんとなく知っているだけで、集合住宅やマンションではどうすべきなのか、ほかになにをすべきかなどが分からない」という人も多いはず!そこでこの記事では、お盆にやること・してはいけないことを解説します。お盆の準備の参考にしてください。
お盆とは、年に一度あの世から帰ってきた先祖の霊を迎え入れ、供養する期間のこと。一般的なお盆の時期は8月13〜16日。ちなみに東京などの一部地域では7月13日〜16日です。
「盂蘭盆会(うらぼんえ)」、あるいは「盂蘭盆(うらぼん)」の略称といわれています。語源はインドの言葉である「ウラバンナ=逆さまに吊るされたような地獄の苦しみ」です。
「このような苦しみを受けた人を救うために供養すると良い」という仏教の考えと、夏に祖先を祀る(まつる)日本古来からの風習が融合し、現在のお盆の形となりました。
お盆の期間は実家に帰省したり、自宅でゆっくり過ごしたりする人も多いでしょう。地域によってさまざまですが、ここでは一般的な"お盆にやること"を一覧で紹介します。
先祖を迎える前に、お墓や仏壇の掃除をしましょう。上から下に向かって掃除を進めるのが作法です。仏壇はチリを払い、乾いたタオルなどで拭いてください。お墓についた汚れは水をかけて洗い、同じくタオルなどで拭くときれいになります。
故人へのお供えを準備するのも、お盆にやるべきことです。故人が好きだったお菓子などを用意する人が多くいます。合わせて、お膳をお供えするのも忘れないようにしましょう。お盆期間は植物性の食材のみを使った精進料理をお供えするのがマナーです。
精霊馬とは、きゅうりとなすで作られた、先祖の霊があの世とこの世を行き来するために使う乗り物のこと。きゅうりは馬、なすは牛を表します。地域によって捉え方はさまざまですが、先祖の霊がこの世に帰ってくるときは速く走れる馬に、あの世に戻るときはゆっくり歩く牛に乗ってほしい、という考えが一般的です。
お盆初日(迎え盆)である13日にすることといえば、自宅玄関やお庭などでの迎え火です。迎え火には、文字通り先祖の霊をお迎えするという意味があります。火を焚くのが難しい場合は、代わりに盆提灯を使うなどして灯りを絶やさないのがポイントです。
お盆初日におこなったのと同様の形で、最終日(送り盆)には送り火を焚きます。文字通り、先祖をお見送りするのが目的です。送り火が終わり次第、仏壇やお墓にお供えしたものや精霊馬などの盆飾りを片付けましょう。
前述したように、お盆は先祖の霊を供養するための行事です。そのため、引っ越しや結婚、納車などのおめでたいことは避けたほうが良いといわれています。また、お盆期間は地獄に落ちた霊たちが休暇を取る日でもあります。それらが水辺に近づく人間をあの世へ連れていくとされており、海や川へ行くのも禁忌なのです。
現在でも盛んにおこなわれている迎え火と送り火。迎え火は、先祖の霊が迷わずこの世に帰ってこれるよう目印として焚くものです。一方で送り火は、先祖の霊があの世へまっすぐ帰れるように焚きます。迎え火と送り火が定着したとされるのは江戸時代ですが、その始まりは明らかになっていません。
迎え火はお盆初日に、送り火はお盆最終日におこなうのが一般的です。
・迎え火...8月13日、あるいは7月13日
・送り火...8月16日、あるいは7月16日
迎え火をする時間は特に決まっていませんが、夕方におこなうことが多いです。火の見えさすさや安全性を配慮して、薄暗くなる17時~完全に暗くなる19時ごろまでにおこないましょう。お盆最終日の午前中は、まだ先祖の霊がこの世にいると考えられています。そのため、送り火も同様に夕方以降におこなうのが無難です。
迎え火・送り火のやり方は、「お墓やお寺から火を持ち帰る場合」と「自宅で直接火をおこす場合」の2パターンです。ここでは、それぞれのやり方について解説します。
ひとつめは、お墓参りのときにおこした火を提灯などに灯して持ち帰り、それを使って自宅で迎え火を焚く方法です。少し手間はかかりますが、お墓から火を持ち帰ることで先祖を自宅まで案内するという意味を持ちます。送り火はその逆で、自宅でおこした火を提灯などに灯し、お墓参りに持っていくのが一般的です。
ふたつめは、迎え火・送り火をする自宅前やお庭で直接火をおこす方法です。お墓が遠方にあったり、お墓から火を持ち帰る習慣がなかったりする場合、このやり方で迎え火・送り火をします。お墓から火を持ち帰るのと比べ、比較的手軽にできるのがメリットです。
現代は一戸建てのほか、集合住宅やマンションなど、居住タイプはさまざまです。住む場所や環境よっては「送り火をやりたくてもできない」という人も多いでしょう。ここでは、居住地・居住タイプ別に迎え火・送り火のやり方を解説します。
一戸建てに住んでいて、かつ火をおこせるスペース(庭など)がある場合は、前述したように自宅で迎え火・送り火を実施できます。ただし、そもそも火を起こして良い環境か、火をおこしたときの煙が近所迷惑にならないかを事前に確認しておくのがマナーです。
集合住宅やマンションで迎え火・送り火をしたい場合は、必ず住居規定を確認してください。実施できる場合は、広めのベランダなど安全な場所を選び、少なめのおがらで焚くのがおすすめです。勢いよく焚くあまり、火が別の場所に飛び移らないよう配慮しましょう。
住む場所の規定などで迎え火・送り火ができない場合は、代替手段もあります。電池式の盆提灯を飾ったり、おがらの形をしたローソクを使ったりしましょう。おがらとホーロクなど迎え火・送り火に必要なものを形だけ準備し、火を焚かずに飾るだけでも問題ありません。
迎え火・送り火の時間は特に決まっていないため、午前中に実施しても問題ありません。強いていえば夕方におこなうのが望ましいとされていますが、家族や親戚の都合の良い時間帯を選んでも大丈夫です。
迎え火や送り火を含むお盆の行事が該当期間中にできない場合は、お盆前後にお墓参りへ行くのが望ましいです。先祖には日頃の感謝とともに、お盆の行事ができないお詫びを伝えてください。
お盆によく食べられる料理といえば、精進料理やそうめん、団子や天ぷらなどです。基本的には、肉や魚介など使わずに作れるものばかり。きんぴらごぼうやがんもどきなどのお惣菜、けんちん汁などの汁物、赤飯やいなり寿司などのご飯ものもおすすめです。
お盆は、先祖の霊を迎え入れて供養する期間です。やるべきこと・やってはいけないことを知り、スムーズにお盆の準備をしていきましょう。特に迎え火・送り火は、住む場所や環境によってやり方がさまざま。この記事を参考に、迷わず実施できるようにしておくと安心です。
※商品情報や販売状況は2024年06月05日時点でのものです。
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