お茶はバラエティーの豊かさも魅力!烏龍茶・紅茶・緑茶はすべて同じ茶葉から作られており、発酵度合いの違いによってさまざまな味や水色、香りなどの違いを楽しめますよ。いろいろなお茶を試して、お気に入りの一杯を見つけてくださいね。
ライフスタイル&ヘルス2024/7/16 更新
紅茶・烏龍茶・緑茶などさまざまな種類があるお茶、これらはすべて同じ茶葉から作られており、違いは「発酵度合い」です。この記事では世界のお茶マイスターである筆者が、烏龍茶と紅茶と違いや種類を解説!おすすめの紅茶もご紹介します。
世界中で飲まれている烏龍茶や紅茶、緑茶。これらのお茶はすべて同じ「チャの木」から作られています。
チャの木の学名は「カメリア・シネンシス」で、ツバキ科の秋から冬にかけて白い花を咲かせる植物です。同じ木の葉でも、製造工程の違いによって異なる味や香りになりますよ。
同じチャの木の葉から作られている烏龍茶・紅茶・緑茶の違いは「発酵度合い」。多くの種類があるお茶ですが、大きく半発酵茶・完全発酵茶・不発酵茶に分類することができます。
半発酵茶はいわゆる烏龍茶のこと、完全発酵茶は紅茶、不発酵茶とは緑茶を指します。製造過程でどの程度茶葉を発酵させるかによって、色合いや香り、味わいに違いが生まれます。
お茶における発酵とは、茶葉内の成分が酸化する「酸化発酵」のこと。烏龍茶や紅茶は、酸化酵素の働きをうながす製法で作られています。茶葉を摘んでもみこみ放置しておくと、茶葉に含まれる酸化酵素の働きでカテキンなどの成分が酸化して、茶葉が変色していきます。
短時間発酵させたあとに熱を加え、発酵を止めて作るのが烏龍茶。発酵が浅く外観にも青みの残る緑茶に近いものから、発酵が進んだ紅茶に近いものまで、多くの種類がありますよ。
一方、最大限に発酵させたお茶が紅茶です。酸化発酵のタイミングを調整することで、同じ茶葉から紅茶や烏龍茶、緑茶などさまざまな風味や香りのお茶を作り出すことが可能なんですよ。
お茶の葉は酸化発酵が進むことで、鮮やかな緑色から赤褐色へと変化していきます。お茶の水色(※)も、酸化発酵の度合いが大きく関係しています。
完全発酵茶である紅茶は赤系の水色で、発酵度合いにより淡い黄金色のものや、濃い赤褐色のものも。発酵度合いに幅のある烏龍茶は、水色も緑茶寄りのものや紅茶に近いものなど、バラエティーに富んでいます。
※水色(すいしょく)......お茶の茶液の色
酸化発酵の度合いは、お茶の味や風味にも大きく影響します。紅茶は発酵過程で、苦味成分であるカテキンが渋味成分であるタンニンに変化、渋みのしっかりとした味わいになります。
烏龍茶は発酵度合いや焙煎具合によっても多彩な味わい。茶葉が緑色のものはさわやかなのどごし、茶色っぽいタイプはフルーティーで濃厚な口当たりが楽しめます。
お茶は発酵が進むにつれ、青々とした清涼感ある香りから芳醇な香りへ変化します。
完全発酵茶である紅茶は果物や草花、はちみつのような華やかで芳醇な香りが魅力。烏龍茶は発酵度合いにより、さわやかな香りや甘くフルーティ―な香りが楽しめます。
お茶の葉が原料である烏龍茶や紅茶は、基本的にカフェインを含んでいます。烏龍茶は100mlあたり20mg、紅茶は100mlあたり30mg。
ただし、茶葉の収穫時期や製法などによっても含まれるカフェイン量は異なるので、どちらのほうが多いとは言い切れません。(※1)
「鉄観音」という烏龍茶の代表品種である茶葉を使用した烏龍茶は、フルーティーで甘い後味、黄金色の水色が特徴。代表的なものに中国の「安渓鉄観音」や台湾の「木柵鉄観音」があります。硬くよく締まった濃緑色の茶葉も特徴的なお茶です。
「黄金桂」は中国福建省の有名な烏龍茶。軽やかな口当たりと、苦みや渋みがなく甘みの残る味わいが魅力です。名前の由来は、金色に輝くキンモクセイの花を思わせる華やかな香りから。キンモクセイを意味する「桂」から名づけられています。
「水仙」は烏龍茶全体の約半分を占める烏龍茶。芳醇な味わいとまろやかな口当たり、赤褐色の鮮やかな水色、発酵度の高い烏龍茶です。渋みが少なく、甘みを含んだ独特の芳香が楽しめますよ。水仙も烏龍茶の茶葉の種類のひとつです。
台湾茶の筆頭に数えられる銘茶として知られる「凍頂烏龍」。さわやかな甘みある味わいと熟したフルーツのような芳香が、圧倒的な支持を得ている烏龍茶です。やや発酵度が低く、日本茶にも似た風味や香りが楽しめます。日本人の口にも合う、とても飲みやすいお茶ですよ。
ヨーロッパで "オリエンタルビューティー" と呼ぶことから「東方美人」と名付けられた台湾烏龍茶。発酵度が高く、紅茶に似た赤い水色、魅惑的な香気を持つ歴史的な銘茶です。フルーティーな味わいは、香り高いお茶が好きな方におすすめですよ。
インドで生産される「ダージリン」は、世界三大銘茶のひとつ。水色は明るくやや濃いめのオレンジ色、すっきりとした渋みの紅茶です。格別な香味を持っているため「紅茶のシャンパン」とも呼ばれていますよ。年に3回収穫され、時期により味や香りの変化を楽しめるのも特徴です。
「アッサム」は、インド北東部にある紅茶産地アッサム地方で収穫される紅茶の総称。濃厚なコクと甘み、深い赤褐色の水色の紅茶は、特にミルクティーにぴったりです。手頃な価格も魅力のひとつですよ。
中国の安徽省祁門県で作られている「キームン」も世界三大銘茶のひとつ。芳醇な花の香り、ほんのりスモーキーで気品ある味わいが魅力。上級品になるほど希少価値が高く、高値がつけられます。渋みが少なく、うまみ・甘みが感じられる味わいです。
キレのある渋みと爽快な香り、深い真紅色の水色。セイロンティーのなかでも特に高級紅茶として有名な「ウバ」も、世界三大銘茶のひとつです。バラの花を思わせるような芳醇な香りと、キレのよい苦味が特徴の紅茶は、ミルクティーにもよく合いますよ。
スリランカのディンブラ地方で生産される「ディンブラ」は、さわやかな風味と香りを持つ紅茶。紅茶らしいやさしい味わいなので、正統派の紅茶と言われています。バランスのよい風味は、ストレート・ミルク・アイスティーどんな飲み方にも合いますよ。
陶磁器ブランド「ミントン」の英国紅茶シリーズです。ウバ紅茶は、すっきりした香りとコクのある味わいが魅力!ストレートでもミルクティーでも楽しめます。ティーバッグタイプなので、お湯を注ぐだけで香り高い本格英国紅茶を淹れられますよ。ティーカップ12杯分、賞味期限は製造日より720日です。
詳しく見る
濃い赤褐色の水色と濃厚なコクが楽しめるアッサム紅茶です。短時間でもしっかりとした味わいの紅茶を淹れられるので、濃厚なミルクティーを楽しみたい方にぴったり!チャイがお好きな方にもおすすめです。ティーカップ約17杯分、賞味期限は製造日より730日です。
詳しく見る
キームンとダージリンのブレンド紅茶を、ベルガモットで香りづけ。長い伝統を持つ英国スコットランド生まれの紅茶ブランドのアールグレイは、さわやかな香りとほんのりエキゾチックな風味が魅力です。ホットでもアイスでも楽しめますよ。ティーカップ約45杯分楽しめます。
詳しく見る
こちらは力強い味わいの紅茶がお好きな方におすすめ。甘みあるアッサムと香り高いディンブラ、ケニアの紅茶のブレンドです。紅色の水色も美しくバランスよい風味の紅茶は、ミルクを加えるとリッチな味わいを楽しめますよ。手軽に楽しめるティーバッグが15個入っています。
詳しく見る
目利きが選んだ茶葉を使用した、パリ創業の高級食料品「フォション」のダージリン紅茶です。花を思わせる華やかな香りと、ゴールドに美しく輝く水色が魅力の紅茶は、ぜひストレートで楽しんでほしいところ!ティーカップ約40杯分、賞味期限は製造日より1080日です。
詳しく見る
お茶はバラエティーの豊かさも魅力!烏龍茶・紅茶・緑茶はすべて同じ茶葉から作られており、発酵度合いの違いによってさまざまな味や水色、香りなどの違いを楽しめますよ。いろいろなお茶を試して、お気に入りの一杯を見つけてくださいね。
【参考文献】
(2024/07/24参照)
※商品情報や販売状況は2024年07月16日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
秋が旬!きのこの種類別おいしい食べ方&おすすめレシピ5選
食ナビチャンネル
さつまいもの品種・種類にはどんなものがある?それぞれの特徴を詳しく解説
食ナビチャンネル
【梨の種類別・品種一覧】品種の特徴やおいしい梨の選び方もご紹介!
食ナビチャンネル
さつまいもの旬の時期・季節はいつ?種類や選び方などを解説
食ナビチャンネル
さんまの旬の時期・季節はいつ?選び方や保存方法・食べ方などを詳しく解説
食ナビチャンネル
ぶどうの品種・種類にはどんなものがある?ワインで使う品種もご紹介
食ナビチャンネル
七五三はいつやるのが正解?お参りする年齢や時期を詳しく解説
食ナビチャンネル
クリスマスにセイヨウヒイラギを飾る意味や理由とは?ヒイラギとの違いも解説
食ナビチャンネル
七五三のお祝いの相場って?祖父母など関係性別の金額目安やマナーを解説
食ナビチャンネル
おせちは喪中に食べてもいいの?判断基準や気をつけるポイントを詳しく紹介
食ナビチャンネル