ライフスタイル&ヘルス2024/9/2 更新
独特の苦みとうま味がクセになる「さんま」。この記事では、さんまの旬の時期・季節や、おいしいさんまの選び方や食べ方、正しい保存方法などを詳しく解説します。さんま好きな方は、ぜひ内容をチェックしてみてください。
生のさんまの旬の時期は、9〜10月のおよそ1カ月間という短い期間です。漢字では「秋刀魚」と書く通り、秋の味覚の代表格でもあります。旬の時期は地域によって多少前後しますが、9月頃にもっとも脂のりが良くなるのが特徴です。
主に、北太平洋で水揚げされています。内臓のえぐみが少ないため、「はらわた」までおいしく食べられますよ。
さんまの水揚げは、北海道から三陸沖にかけてはじまり、徐々に南下していくのが特徴です。漁獲地域によって旬の時期が異なってくるため、ここでは地域ごとの旬を詳しく解説します。産地と購入時期を照らし合わせながら、商品を選べるようになると良いでしょう。
北海道〜三陸沖のさんまの旬は、8月末〜10月中旬頃です。主に生食用で使われることが多く、サイズが大きく脂がたっぷりのっています。三陸沖の海では親潮と黒潮がちょうどぶつかるため、さんまが大きく育ちやすい環境が整えられているのが特徴です。
鮮度の高いものは、刺身として楽しむのがいち押し。新鮮なさんまだからこそ味わえる、深みのある風味をご堪能ください。
三陸沖よりも南で漁獲されるさんまの旬は10月中旬〜11月中旬頃です。主に加工用として使われており、遅めの時期に獲れるため脂は少なめでサイズも小さめな傾向にあります。
北海道〜三陸沖で獲れるものに比べると小ぶりですが、秋の終わりまでおいしいさんまを食べられるのが魅力です。干物などで使うとギュッとうま味が凝縮された味わいが楽しめます。
鮮度の良いさんまを選ぶときは、まず「ふっくらとハリのある身かどうか」をチェックするのがおすすめ。なかでも、頭が小さくて胴が大きいものは、脂がしっかりのっているといえます。
横から見て頭のうしろ部分、肩のあたりが出っ張っていればいるほどおいしい個体です。
「うろこが残っているかどうか」も、おいしいさんまを探すうえで大切なポイントになります。うろこが残っているものは鮮度が良い証拠。パッケージに入っている商品なら、周囲に青っぽいうろこが浮いていないかどうかを確認するのがおすすめです。
表面がクレーターのようにボコボコと凹んでいるものは、あまり鮮度が良くないため避けたほうが良いでしょう。
「下顎の先端が黄色」なら、獲れたてで新鮮なさんまです。さんまは、海水で泳いでいるときは口の先が黄色になっています。そのため水揚げからおよそ3日ほどは口先が黄色の状態ですが、それ以降時間が経過すると徐々に茶色く変化することに。
鮮度が落ちると下顎が茶色になるため、新鮮さのひとつのバロメーターといえるでしょう。
一般的に魚は内臓から傷みはじめるとされていて、お腹がやわらかくなっていると新鮮さが損なわれはじめているといえます。
「お腹が硬いもの」は新鮮なことが多いので注目してみましょう。店頭などで実際に触れる場合は、軽く感触を確かめておくと心配ありません。
さんまを持ったときに、「くたっとならないもの」「ハリのあるもの」を選ぶと良いでしょう。さんまのお尻のほうを持って立ててみると、鮮度が良いものであれば真っ直ぐの状態をキープできます。
一方で、下を向いてしまったり、ぐにゃんと曲がってしまうものはあまり鮮度が良い状態とはいえません。店頭で試せるときは、ぜひチェックしてみてくださいね。
まずは、冷蔵保存で内臓を残す方法を紹介します。さんまを塩焼きにしたい場合は、できる限り見栄えの良い状態で保存しておきたいですよね。そんなときは内臓を残して冷蔵保存する方法が役に立ちます。さんまのほろ苦さを楽しみたいときに便利ですよ。
1. さんまの表面を冷水で洗う
2. キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取る
3. 一尾ずつラップに包んでから、ジッパー付きの密閉保存袋に入れる
4. 冷蔵庫のチルド室で保存する
さんまをラップで包むときは、乾燥を防ぐためにしっかりと空気を抜きながら包むのがポイント。気温が低いチルド室を活用すると、フレッシュな状態で保存できます。冷蔵で内臓処理しない場合、日持ちは2日ほどです。
冷蔵庫に魚の臭いが広がらないように、ラップと保存袋を二重にすると効果的ですよ。
続いて、冷蔵保存で内臓を取り除く方法を紹介します。揚げものや煮つけなど、魚の形を残さない料理に使う場合は、内臓を取り除くと便利です。具体的な料理が決まっていないときでも、幅広いメニューに使えるためこの方法が役立ちます。内臓を取り除く工程は、少しコツがいるのでしっかり押さえておきましょう。
1. さんまの頭(エラの上あたり)に背中側から包丁を入れて背骨を切る
2. 腹にも1cmほどの切り込みを入れる
3. 頭を引っ張りながら内臓を取り除く
4. 冷水で表面の汚れや血合いを洗い流す
5. キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取る
6. ジッパー付きの密閉保存袋に入れる
7. 冷蔵庫のチルド室で保存する
内臓を取り除くときは、頭をすべて切り落とさないように注意が必要です。身の中に血合いが残っていると、魚の臭みが出やすくなるため冷水でしっかりと洗い流しましょう。
内臓を取り除く方法では、キッチンペーパーで包んでからラップで包み、さらに保存用袋に入れます。これは、余分な水分を取り除いて鮮度を保つ効果が期待できます。
生のさんまをどうしても食べきれないときには、一尾丸ごと冷凍保存する方法がおすすめです。なるべく新鮮なうちに冷凍保存するのがポイント。生の状態で時間が経過してしまうと、腐らせてしまったり食中毒になったりするリスクがあるため、早めに冷凍保存しましょう。
1. さんまの表面を冷水で洗う
2. キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取る
3. 一尾ずつラップに包んでから、ジッパー付きの密閉保存袋に入れる
4. 冷凍庫で保存する
基本的な手順は、内臓を残した状態で冷蔵保存するときと同じです。内臓を取り除いてから冷凍保存すると、切り口から身が冷凍焼けにより黄色く変色してしまうおそれがあります。そのため冷凍保存の際は、内臓が付いた状態のまま保存しましょう。
急速冷凍室が付いている場合は、そちらを利用することで鮮度を保ちやすくなりますよ。
冷凍したさんまを解凍するときは、「流水」を使う方法と「冷蔵庫に移動させる」方法の2パターンがあります。冷蔵庫で解凍するときは、ラップに包んだ状態でトレイの上に置いて、少し待てばOKです。ここでは、流水の解凍方法について詳しく解説します。
1. ラップに包んだままポリ袋などに入れて口を閉じる
2. 15〜20分ほど流水をあてる
3. ある程度、表面がやわらかくなったらラップを外す
4. 最後にキッチンペーパーなどでよく水気を拭き取る
さんまは解凍しきってしまうと、ドリップとともにうま味が流れ出てしまうため、半解凍状態まで持ってくれば大丈夫です。そのあとは、半解凍状態でフライパンにのせて加熱調理するのがおすすめ。さんまの中心までしっかり火が通るように、じっくりと加熱します。
ちなみに冷蔵庫で解凍する場合は、トレイを敷くことでほかの食材への臭いうつりを軽減できますよ。
新鮮なさんまはシンプルな味付けの「塩焼き」にすると、もっとも旬の味わいを楽しめます。こんがりと香ばしい風味と、ほろ苦さがクセになりますよ。脂ののった濃厚なうま味をダイレクトに楽しみたい方におすすめの調理方法です。大根おろしや醤油、ポン酢などを合わせて食べるのも良いでしょう。
刺身はあっさりとした風味が好きな方にいち押しの食べ方。特に旬の時期に獲れた脂のりの良いさんまは、刺身にするとプリプリとした贅沢な食感を楽しめます。濃厚なうま味と大人の苦みがやみつきになるおいしさです。ごはんと合わせて、押し寿司にしてもおいしく楽しめます。
さんまの竜田揚げは、サクサクの衣とさんまのうま味が見事にマッチした料理です。魚特有の臭みがあまり好きではないという方でも、竜田揚げにすることで食べやすくなります。魚嫌いのお子さんがいるご家庭にぴったりです。お弁当に入れたり、夕飯のおかずにしたりと何かと便利なのもうれしいポイントですよ。
さんまの蒲焼きは、甘辛テイストで満足感を得られる人気の料理。さんまのうま味とタレの風味が豊かなハーモニーを奏でます。ごはんが進む、やみつきなひと品です。お好みで小ねぎをちらすと、風味と色味が活きてアクセントになります。ごはんに合う濃いめの味が好きな方は、ぜひ試してみてください。
さんまの煮つけは、定番の甘辛味のものから梅煮までまで、家庭の懐かしい味を思い出させるレシピが豊富。はらわたをそのまま活かせば、独特の苦みと奥深さを堪能できるでしょう。作り置きしやすいので、お弁当のおかずや食卓のプラスワンにもおすすめです。
さんまの旬は秋頃の9月〜10月で1カ月という短い間。この時期に獲れたものは、特においしく食べられます。旬の時期を知り、狙いを定めておいしい時期に手に入れてみてはいかがでしょうか?脂がたっぷりのっていて、贅沢な味を堪能できますよ。
※商品情報や販売状況は2024年09月02日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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