ライフスタイル&ヘルス2023/5/13 更新
冬の果物のイメージの強いみかんですが、本当の旬はいつなのか気になりませんか?実はみかんの旬は品種によって異なるんです。この記事ではみかんの旬の時期について詳しくご紹介します。品種ごとの旬の時期や、産地別の情報についてもお伝えしますのでみかん好きの方は要チェックですよ!
みかんとは皮がむきやすい小型の柑橘(かんきつ)類の総称ですが、一般的に「みかん」といえばそのうちの「温州(うんしゅう)みかん」という種類のことを指しています。
みかんは冬になると出回る果物のイメージがありますが、具体的に何月から何月までが旬の時期なのか気になったことがある方も多いかもしれません。実はみかんの旬は品種によって少しずつ違っているのです。
この記事では品種によって異なる温州みかんの旬の時期や特徴に加え、産地別の旬などについて詳しく解説します。
みかんの旬の時期は品種によって異なり、早いものでは9月頃、遅いものでは3月頃まで出回ります。
みかんが出回り始める9月頃はまだ暑さも残りますが、それ以降は秋から冬へと移り変わり3月まで寒い時期が続きます。つまりみかんが多く出回るのは冬であり、その時期が旬の季節であるといえるでしょう。
みかんはハウス栽培によっても生産されています。ハウスみかんは別名「温室みかん」とも呼ばれ、温度や水分をコントロールして育てられるみかんです。
そのため通常のみかんの旬よりも早い時期、春〜夏にかけて収穫され市場に出回ります。
一般的なみかんは、収穫時期によって以下の4つの種類に分類されています。
・9~10月頃:極早生(ごくわせ)みかん
・11月頃:早生(わせ)温州
・11月〜12月頃:中生(なかて)温州・普通温州
・12月〜3月頃:晩生(おくて)温州
ひと口にみかんといっても品種によって少しずつ収穫時期が違い、それによって分類されているのですね。それぞれに該当する品種などの詳しい情報は、このあとご紹介します。
まずはみかんのなかでも比較的早い時期に収穫される「極早生みかん」「早生温州」をご紹介します。みかんの季節が到来したことを感じさせてくれるのが、この品種であるといえるでしょう。
果皮はオレンジ色というよりは黄色が強く、ところどころに青み(緑)が残る「極早生みかん」。極早生みかんは、一般的なみかんを早めに収穫したものと思われがちですがそうではありません。9月頃に旬を迎える、れっきとしたみかんの品種のひとつです。
ジューシーな果肉とあっさりとした甘さ、しっかりとしたさわやかな酸味が極早生みかんの味の特徴です。
極早生みかんの代表品種は宮崎県で発見された「日南(にちなん)1号」。現在は愛媛県や和歌山県で多く生産されています。
また栽培のしやすさから、現在日本でもっとも多く植えられている極早生みかんが「上野早生」です。そのほか「ゆら早生」や「岩崎早生」、ゆら早生を改良して和歌山県で生まれた新種「YN26」などがあります。
果皮の緑はなくなり黄色〜オレンジ色をしているのがこの品種。日本でもっとも多く栽培されており、一般的に「みかん」といえばこの品種を指すともいわれるほど標準的なみかんです。
甘みと酸味のバランスが良く、薄皮(じょうのう)も薄く食べやすいのが特徴です。
早生温州の代表品種には「宮川早生」や「興津(おきつ)早生」があります。
宮川早生は大正初期に福岡県で発見された品種で、これをもとに同じ早生温州の興津早生や「田口早生」、極早生の上野早生や日南1号など多くの品種が作られました。
また、早生温州には「小原紅早生(べにわせ)」や「山下紅早生」と呼ばれる色の濃い品種があり、酸味が少なく甘みの強い美味しいみかんとして知られています。
いよいよ寒さも本番に入り、暖かい部屋でみかんをゆっくり味わいたいと思うようになる頃に出回るのが「中生温州・普通温州」や「晩生温州」です。ここでは、旬の終盤までみかんの美味しさを楽しめる品種を見ていきましょう。
早生温州よりもオレンジ色は濃くなり、より「みかんらしいみかん」の雰囲気が漂う品種。皮がむきやすく食べやすいのですが、早生温州に比べるとじょうのうが少し厚めです。
とはいえその分日持ちも良く、お歳暮など贈り物にも適しています。
愛媛県の「南柑(なんかん)20号」や、広島県の「石地(いしじ)温州」、和歌山県の「向山(むかいやま)温州」などが中生温州の代表です。
また和歌山県の主力品種のひとつに、2011年に登録された新品種「きゅうき温州」があります。きゅうき温州は向山温州から生まれた品種。中生温州ながらじょうのうは薄めで、早生温州に近い味わいを楽しめます。
みかんのなかでも歴史が古いのがこの品種。収穫されてから1か月ほど保存し、余分な水分を抜いたり甘みを高めたりして「貯蔵みかん」として出荷されます。
皮やじょうのうが厚めなのが特徴ですが、その分濃厚な甘さがあり、傷みにくく長期保存も可能です。
晩生温州の代表品種は、静岡県で多く生産される「青島温州」や「寿太郎(じゅたろう)温州」、神奈川県の「大津4号」、和歌山県の「林温州」などです。
和歌山県の貯蔵された晩生温州は「蔵出しみかん」としても有名です。また和歌山県有田氏の丹生(にゅう)地区で栽培される晩生品種「丹生系温州」は、強い甘みと特有の香りが最高級と称されています。
みかんは静岡県や和歌山県、愛媛県、熊本県、長崎県など、温暖な地域で主に生産されています。そのうち国内のみかんの生産量トップ3は「和歌山県」「愛媛県」「静岡県」です。
ここでは主要産地別のみかんの旬の時期などをご紹介します。私たちがよく耳にするブランドみかんの名前も出てきますよ。
国内のみかん生産量のトップを誇るのが和歌山県。その量は平成26年度の統計で年間約17万トンを超えます。和歌山のブランドみかんといえば全国的に有名な「有田みかん」や「木熟(きじゅく)みかん」、海南市下津地区の蔵出しの「しもつみかん」など。
和歌山県では、極早生みかんのYN26やゆら早生、早生の田口早生、中生のきゅうき温州など多くの品種が栽培されており、貯蔵みかんを含め9月~3月まで楽しめます。
和歌山県に次ぐ生産量を誇るのが愛媛県。平成26年度の年間生産量は13万トンに近く、和歌山県同様ゆら早生や宮川早生、興津早生、田口早生、小原紅早生、南柑20号、大津4号など多くの品種が各地で栽培され「愛媛みかん」や「西宇和みかん」としてブランド化されています。
旬の時期は貯蔵みかん含め10月~3月頃です。
国内のみかん生産量第3位は静岡県で約12万5,000トン(平成26年度)。静岡県で生産されるみかんは晩生温州の青島温州や寿太郎温州で、貯蔵みかんを含めて10月~3月頃が旬の時期。
静岡県のブランドみかんといえば、浜松市三ケ日町の「三ヶ日(みっかび)みかん」が有名です。
日本のみかん生産量トップ3に続くのが、九州地方の熊本県や長崎県です。
熊本県では興津早生や宮川早生、青島温州のほか「肥のあかり」や「豊福(とよふく)早生」などが栽培されています。また、長崎県の栽培品種は岩崎早生などの早生温州や中生の「させぼ温州」、晩生の青島温州などです。
旬の時期は9月~3月頃。熊本県と長崎県、それぞれのブランドみかんには以下のようなものがあります。
・熊本県:夢の恵
・長崎県:出島の華、味っ子・味まる
みかんは品種ごとに味わいや旬が異なる果物。国内生産量トップの和歌山県をはじめ、みかんの名産地ではたくさんの品種が栽培されています。さまざまな品種の旬の時期を見極めて、美味しいみかんを味わってくださいね。
※商品情報や販売状況は2023年05月13日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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