「アフタヌーンティーに行きたいけれどどう楽しめばいいの?」「マナーはあるの?」このような疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか?

この記事では、紅茶の専門家がアフタヌーンティーの歴史や基本メニュー、マナーまで丁寧に解説。優雅なティータイムをより心地よく過ごすためのポイントをお伝えします。

アフタヌーンティーとは?歴史も解説

スイーツが乗せられたアフタヌーンティースタンドと、お茶が注がれたグラスが置かれている

iStock.com/Sopone Nawoot

アフタヌーンティーは、19世紀イギリスの貴族社会から生まれた習慣で、上流階級の女性たちが午後の小腹を満たすために始まりました。

1840年ごろ、ヴィクトリア女王に仕えていたベッドフォード侯爵夫人アンナ・マリアが午後4時ごろに紅茶と軽食を楽しみ、やがて社交の場として広まりました。

当時は、朝食と夜遅くのディナーの1日2食が一般的だったため、長時間の空腹を和らげるための習慣として浸透。徐々にこの時間が貴婦人たちの優雅な社交の場となり、時代を象徴するエレガントな文化として定着しました。

現代では、ホテルやカフェで季節ごとの趣向を凝らしたメニューが提供され、特別なティータイムとして多くの人に親しまれています。

アフタヌーンティーの基本メニュー

一般的なアフタヌーンティーは、三段のスタンドに並ぶサンドイッチやスコーン、スイーツの3構成が基本です。下段には塩気のあるサンドイッチやキッシュなどのセイボリーが、中段にはスコーンとクロテッドクリーム、上段にはケーキやマカロンなどのスイーツが並びます。

飲み物は紅茶が主流ですが、途中で種類を変えられたり、フリーフローで楽しめたりする場合もありますよ。最近では季節やテーマに合わせたおしゃれなメニューも増えています。優雅な時間を過ごすために、メニューの構成や紅茶の種類にも注目してみましょう!

アフタヌーンティーで気をつけたいマナー

サンドウィッチやスコーン、フルーツが乗せられたアフタヌーンティースタンドがテーブルに置かれている

iStock.com/TobinC

アフタヌーンティーは自由に楽しむ時間であると同時に、ちょっとしたマナーを意識することで、より心地よく過ごせます。ここでは、知っておきたい基本的なマナーをご紹介します。

服装のマナー

ホテルでのアフタヌーンティーに行くときは、カジュアルすぎない服装にしましょう。基本はスマートカジュアルで、清潔感のある装いが大切です。ジーンズやスニーカーは避け、女性ならワンピースやブラウス、男性ならシャツやジャケットがおすすめ。

ホテルによってはドレスコードが設けられている場合もあるため、事前に確認しておくと安心ですよ。

ナプキンの使い方

ナプキンはアフタヌーンティーの基本マナーのひとつで、膝の上に広げて使います。食事の途中で席を立つときは、ナプキンを軽く畳んで椅子の上に置きましょう。

食事が終わったら、ナプキンを無造作に畳まずに、軽く折りたたんでテーブルの左側に置くのが礼儀です。こうした細かい心配りが、優雅なティータイムを演出します。

食べる順番のマナー

アフタヌーンティーには伝統的なマナーがあります。基本は下段のセイボリーから始めて、中段のスコーン、最後に上段のスイーツと進むのが正式な順番です。途中で順番を戻すのは避けるのが礼儀とされてきました。

一方で、現代では自由に楽しむ人も増えており、伝統と自由、どちらの楽しみ方もできるのがアフタヌーンティーの魅力です。

食べ方・飲み方のマナー

スコーンは手で割り、クロテッドクリームやジャムを塗って食べます。スコーンは温かいうちに楽しむのがおすすめですよ。紅茶はカップの取っ手を軽く持ち、音を立てずに飲むのが上品とされています

カトラリーは、一般的に外側から順に使います。サンドイッチは手で食べることもありますが、スイーツやキッシュなどはフォークやナイフを使いましょう。

食べ終わったあとのマナー

アフタヌーンティーでは「全部食べていいの?」と疑問に思う方も多いですが、無理にすべて完食する必要はありません。体調や食欲に合わせ、食べられるぶんだけ楽しめば大丈夫。残したとしても、マナー違反とされることは少ないです。

ただし、持ち帰りは原則として認められていない場合が多いため、事前にホテルや店舗のルールを確認しておくことをおすすめします。自分のペースで心地よく楽しみましょう。

自分なりにアフタヌーンティーを楽しもう

アフタヌーンティーは、歴史ある英国文化のひとつ。基本のメニューやマナーを知っておくことで、より心地よく、雰囲気や味わいを楽しめます。

形式にとらわれすぎず自分らしいスタイルで、おしゃれなアフタヌーンティーを満喫しましょう!


※商品情報や販売状況は2025年05月24日時点でのものです。
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