阪急メンズ大阪

金岩 宏

スニーカー

「GINZA SNEAKER HILLS」 金岩 宏

profile

阪急メンズ東京 8階の「GINZA SNEAKER HILLS」スニーカーホスピタル&スクール代表。母は手芸家で、雑誌などに手芸用品や編み方紹介が掲載されるほど。父はクリーニング店を経営。家には母親のミシンや布や毛糸があふれ、父親のクリーニング屋を毎日手伝うことで、たくさんの洋服に触れてきた。幼少期から野球をしており、グローブやスパイクの手入れがカスタムやリペアの原点。

偏愛するものとの出会い

中学校の指定靴が真っ白なスニーカーでした。そこでお小遣いを貯めて、ホワイトの「NIKE」エアフォース1を購入。それを履いて登校したところ、友人から『カッコいいね!』と褒められたことが印象深く残っています。その靴を中学3年生の時に自分でペイントしたりしてオリジナルにアレンジして楽しんでいました。この経験が、私のスニーカー偏愛歴のスタートとなりました。今でも一番好きなスニーカーはエアフォース1のオールホワイトとブラックです。カスタムデザインを行うモデルとしてもエアフォース1を選択することが多いですね。最近ではアパレルブランドと協力してSDGsの観点から残布(洋服を作るためにどうしても出てしまう半端な布や毛皮)を用いて、スニーカーを直して履くだけでなく、ストーリーやデザインを乗せたカスタム、リペアを行っています。

カスタムスニーカー
カスタムスニーカー
カスタムスニーカー

偏愛するものに出会って、変わったこと

エアフォース1との出会いで今の自分があります。靴への興味が高じて大学卒業後は靴の専門学校へ進学し、専門的な知識と技術を学びました。スニーカー好きはずっと変わらず、好きなもの“スニーカー”を扱い、好きなこと“カスタムや修理・クリーニングなど”を仕事にできています。革靴はお直しなどをしながら長く愛用する習慣が根付いていますが、スニーカーも同じように、履けなくなったら終わりではなくメンテナンスしながら大切に長く履いてほしいと思っています。この先、80~90年代のビンテージスニーカーがどんどん市場に出てくるでしょう。それらを履けるように直せる店はまだまだ少ないのが現状ですが、私たちの技術で良いものを長く楽しんでいただければと思います。その過程でシンプルに直す技術はもちろん、デザイナーとして新たなリペアにも挑戦。ブランドとのコラボレーションで新たなデザインの提案、リペアとカスタムの融合を行っています。大切なスニーカーをより長く履いていただけるように、また、環境に配慮したアクションとして、メンテナンスや修理、リペア、クリーニングを行い、長くスニーカーを楽しんでいただけるように取り組んでいます。

あなたの偏愛エピソードは?

スニーカーには、その人の“色”がよく現れます。『この人はこのブランドのこのシリーズを履いているんだ!』と、趣味・嗜好がひと目で分かるアイテムです。スニーカー好きは、よく公園に集まったりしてスニーカーの写真を撮ったりしていますが、仲間に出会えることも、スニーカーの好きなところです。

私がスニーカーホスピタル&スクールで行っているカスタムの仕事は、100人お客様がいれば、100通りのカスタムがあることがとても面白く、毎回、フレッシュな気持ちで仕事に向き合い、新しい経験をさせていただいています。持ち込まれるスニーカーの種類も素材もお客様ごとに異なりますし、色を変えたい、文字を入れたい、ラインストーンをつけたいなど、お客様がやりたいことも異なります。お客様のスニーカーへの想いやこだわりをお伺いし、どうスニーカーに反映するかを真剣に話し合って共有させていただけることが、この仕事の醍醐味でもあります。また、土日にはペイントスクールを開催しているのですが、阪急百貨店顧客の大人の方だけではなく、お子様も体験にいらっしゃることがあります。体験の様子を見ていると、大人と違って前例や手法にとらわれずに、時には斬新な方法で自由にペイントをしておられます。それがとても勉強になります。

カスタムの分野では、特にソールスワップ(ソールの交換)に力を入れています。タウンユースだけでなく、ビブラムソール(登山靴用アウトソール専門メーカー「ビブラム」のソール)などに交換することでアウトドアでも使えるスニーカーにしたり、スパイクソールにしてゴルフシューズとしてアレンジしたり。なかでもゴルフシューズが好評で、スパイクレスタイプも人気があります。今後は野球やサッカーのスパイクソールに挑戦し、将来的には、オリジナルのスニーカーをつくりたいと思っています。

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